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【作例・レビュー】M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm f1.2 PRO〜マイクロフォーサーズが忘れられなくなるレンズ〜

OMデジタルソリューションズ(旧オリンパス)から発売されているM.ZUIKO DIGITAL ED 25mm f1.2 PROについて、レビューを投稿します。

一言でいうと「マイクロフォーサーズが忘れられなくなるレンズ」です。

■組み合わせたボディ

OLYMPUS E-M5 Mark3
G9 PRO初代

■利用時期

2023年6月〜

■他に私の利用経験があるレンズ

マイクロフォーサーズ:パナライカ12mm F1.4、ノクチクロン、パナライカ25mm F1.4、12-45mm F4 PRO、12-40mm F2.8 PRO、SIGMA 56mm F1.4など
フルサイズ:LUMIX S 50mm F1.8、LUMIX S 100mm F2.8 MACRO、NIKON Z 28-75mm F2.8など

■画質の長所

・ボケ味
このレンズの特徴はボケ味です。マイクロフォーサーズだけでなくフルサイズ、APS-Cのレンズ利用経験もありますが、ボケ味に関してはダントツの出来だと思います。輪郭が滲んでうるさくないボケです。同等の画角、被写界深度にしてLUMIX S 50mm F1.8と比較したこともありますが、やはりボケの輪郭が明確に差がついています。
ちょっと引きで撮影すると、背景が水彩画のようにベトッと滲んだ独特な味になります。



・透明感
作例の桜の写真を見ていただきたいのですが、透明感がすごい写真になります。逆光にもかかわらず破綻がほとんど無さそうに見えます。
※もっとロケーションの良い写真がたくさんありますが、あえて街中で適当に撮った桜の写真を載せるほうが、このレンズの良いところが伝わるかなと思っています

・コントラスト
同一ボディを使っての他のPROレンズとの比較になりますが、コントラストが強くなるというか、なんとなく自然な雰囲気・記憶色により近い感じで撮れる印象があります。

■画質の短所

・クセ
ボケ味とのトレードオフですが、クセが強いという言い方もできます。「作品」にしたいときに非常に向いており、一方で無機質に記録したいようなレンズではないです。
あと、ピント面からボケが始まるのが急峻すぎますかね、特に接写時に、無理やりボケさせたように見えるときがありました。

・発色があっさりめ
コントラストの記載と若干矛盾しますが、パナライカと比較すると発色があっさりめです。パナライカはOMDSのボディにつけてもガツッと発色します。

・光条はそこまでキレイではない

■機能性

・寄れる
カタログ記載の30cmより、5cmほどさらに寄れます。テーブルフォトまでカバーできてとても便利です。フルサイズだと50mm単焦点は45cm前後が一般的なので、圧倒的に違います。

・F1.2は明るすぎる
F1.2は明るすぎるので、日中の撮影では電子シャッターの併用や、NDフィルターの利用が求められます。ただ、マイクロフォーサーズなのでボケ量を稼ぐためにF1.2固定にしたいのは宿命です。

・MFクラッチ神
MFクラッチはとても使いやすいです。個人的に。

・AFが速い
爆速です。

・ちなみに、重さは個人的に結果出してくれるレンズなのであまり気にしていませんでした。

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■まとめ

マイクロフォーサーズで、明るい単焦点で50mm近辺を求めており、ホームランを狙いたいような方に向いています。
堅実にヒットを打つレンズというよりは、何気なく撮った写真を見返して、なんだこれは!?となるような楽しみがあるレンズです。
OMDSのJPEGがあまり気に入らなくて(RAWを当レンズで出すとオールドレンズっぽくてとてもいいが)、LUMIX機(Lマウント)の併用を最近していますが、当レンズが忘れられないので、何かきっかけがあればG9PRO2などのLUMIXのMFT機をメインに戻すことをいつも脳裏に置いてしまっています。それくらい名残惜しいレンズです。


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