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キャンプ明媚 〜映像制作のエチュード⑥〜

次のキャンプ地を考えるとき、一番参考にするのはYouTubeです。
今回刺さったのは、南アルプス井川オートキャンプ場。
情報量は少ないのだけれど、登録している二人のインフルエンサーの動画で気になりました。(末尾「参考」を参照)

お気に入りの要因は、場内の温泉風呂とダム湖の遊覧船。
ライトキャンパーの私たち夫婦にとって、キャンプと旅行のハイブリッドが魅力です。
なお、遊覧船は40分の予約運行で、その他に渡船場と井川ダムを結ぶ15分の定期便などがあるようです。
地域の足、誘客の策ということでしょうか、無料ということで、ビックリ!
それはともかく、映像から感じられるスペシャル体験感と風情ある雰囲気に惹かれました。

素晴らしい景色、とても良い雰囲気です。

南アルプス井川オートキャンプ場

6月に行ったアプトいちしろキャンプ場のさらに奥。
ポツンと一軒家みたいなシチュエーションを予想しながら、ちょっとした冒険気分で家を出発しました。
細い道を抜けその先に行ってみると、意外にも開けた集落の通り沿いでした。

右がキャンプ場入口

ここは、静岡市が運営するキャンプ場。
なかなか整備されている施設です。
一方で、『アプトいちしろ』のような大自然に囲まれた感じは少し薄いイメージです。
特に、横を流れる川の雰囲気はちょっと残念。まあ、あくまでも比較の問題ですが。

いつものように、天気予報にドキドキしながら当日を心待ちにしていました。
幸いにも好天に恵まれ、絶好のキャンプ日和。ワクワクのキャンプがスタート。
この日は、他に2組が来ていました。

ポートレート動画

さて、今回のキャンプですが、直前に見たYouTubeの影響を色濃く受けています。
それは、動画作成のポイントを『ポートレート』と『トランジション』によるシネマティックなものにするということです。
ですから、人物にフォーカスしながらストーリーを展開し、その中に風景を散りばめていく撮影をイメージしました。

トトロが出てきそうなバス停

とはいえ、ロケハンしたわけではないので、ある程度はその場での状況次第という感じです。そこで力を発揮してくれたのが、360度カメラのInsta360 ONE X2。
狙っていない方向まで収めてくれるので、編集時に幅が出て助かりました。
また、VLOGCAM ZV-1による、暗所でもある程度鮮明な映像とボケ感が、重要な要素になっています。

ストーリーとアクセント

キャンプの営みそのものには変化が無いので、渡船の場面を効果的に配置していこうと考えました。
まず、設営はサラリと。そのために、360度カメラを車の上に設置して撮り流し。
編集では、部分的に倍速再生してみました。

そして、キャンプ場内の散策から渡船場へとつなぎます。
船上では、360度カメラとZV-1を駆使して内外の映像を撮りためました。
船がダムに着いてからの行程は、その場で初めて分かったのですが、上からダムを一望して引き返すまでの一連のストーリーが組み立てられました。

360度カメラで自由な構図を
ZV-1で奥行きのある映像を

その先を温泉につなぐことにしましたが、詳細を撮ることもできず、「湯」という暖簾をくぐる人影に集約しました。

いい湯でした

帰りに受付の売店で買ったアイスが、ストーリーの良いアクセントになりました。ちなみに、温泉は気持ち良かったですよ。

その後の夕飯、焚き火という展開に、従来との大きな違いはありません。
その中でも、人物の動きや感情を表現できるように意識しました。
結果的には、十分達成できたとは言えませんが。

失敗と挑戦

夜は満天の星空に恵まれました。ここぞとばかりに挑んだスターラプスですが、実は設定をよく理解していませんでした。
結果は、白い写真1枚。360度カメラをめぐる残念その1です。

翌朝も天気が良く、朝食と撤収作業を手早く済ませ、もう一か所に寄って帰ることにしました。
その際に、やってみたかったことを実現。
車が出ていく映像の撮影です。低い位置に三脚固定したカメラで撮影。
一定の距離まで走った後に、戻って回収です。
映像にこだわっている皆さん、こんな事ばかりしているんだろうな。

この後、走って戻りカメラを回収

さて、次の目的地は、車も渡れる木の吊り橋『井川大橋』です。
私たちは渡りませんでしたが、地元の方と思われる車が通行するのを見掛けました。
客観的に見て、なかなかドキドキします。

私は、360度カメラを取り付けた見えない自撮り棒を掲げ、意気揚々と歩いて渡りました。
さらに、その姿を三脚に固定したZV-1で撮影。

井川大橋を渡る

以前、奥大井湖上駅につながる鉄橋を渡って撮影した映像のイメージです。
ところが、結果は白い写真1枚。
なんと、昨日のスターラプス設定のままで撮っていた😱
360度カメラをめぐる残念その2です。

井川はいいねぇ

そんな失敗もありましたが、天候にも恵まれて充実したキャンプとなりました。
編集の段階で、全体コンセプトをイメージ付けたのは、故さくらももこさんのイラストが入った南アルプスユネスコエコパークの幟旗でした。「井川はいいねぇ。」というコピーと、渡船上の笑顔の女性。
体験を通して、強く共感できるものです。
そして、シネマティックなポートレート動画にも結び付く気がしました。

完成したのが、こちらの映像作品になります。

《参考》

野外のもりこ yagai_no_moriko

古民家ひとり暮らし #40【後編

追伸

なお、このキャンプのすぐ後に、台風の影響による大雨で大井川鐵道と周辺地域が大きな被害を受けたということです。まだ全面復旧できていないということで、お見舞い申し上げます。

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