こども達のうつの原因と、心の毒を出していくこと。

先週、長男はは１度も高校に行けなかった。その代わりに、1年ぶりに心療内科に行った。

長男は1年前、中3の半分を過ぎたところで、突然受験うつになり、夏から冬まで全く勉強が出来なくなった。結局最後はなんとか少しだけ勉強していたけれど、焦りと諦めを繰り返し、はじめての入試は不合格だった。そこから少し焦って勉強し、今の高校に合格した。受験が終わり、解放されてうつは完全に治ったと思っていた。だけど、心はまだ弱っていたのかな。

その少し前の春から夏のはじめに、真ん中の子は、何年間も、自分の時間のほとんどをささげて習っていた習い事で、先生に1人だけ厳しすぎる指導を受けていた。

1人だけ何時間ものランニング。指導してもらえない。自分だけ演技がもらえず、練習時間にする事がない。そして辛い状況を3ヶ月頑張っていた最後に、その大会のためにチームを組み、1年間大好きな仲間と頑張ってきた本番に、自分だけ補欠となり、出場できないということが決定した。

厳しすぎる指導に、何度も、大丈夫？と心配する周りや母の声に、笑って、え？大丈夫だよー！と言っていた真ん中の子の笑顔で隠された心は、実はズタズタだった。そしてその日にポキリと折れてしまった。

習い事や学校に行けなくなり、勉強できなくなり、友達に会えなくなり、笑えなくなった。1年経って、いまは沢山笑うようになって元気だけど、後のことはまだできない。

チームに迷惑をかけないように、辛い状況でも本番までは頑張らなきゃね。と責任感が強かった子と2人で話し、ずっと習い事を続けてしまったことを、本当に後悔している。うつになり、ずっと寝ている真ん中の子が、ちゃんと生きているかと、買い物や仕事から帰ったあと、部屋のドアを開けるのが怖かった。気配がすると安心した。

生きてさえいればいい。笑って過ごしてくれさえすればいい。

色々な期待や考えは吹き飛んで、１番大事な芯の部分だけが残った。

だから長男の高校も、無理矢理にでもしがみついて通ってほしいと思う一方で、嫌なら無理をしてほしくないという気持ちは常にある。

どの道を行ったとしても、10年後は笑っていると思う。笑って今のことを、話しているんだと思います。

1年前の秋のはじめに、2人を連れて心療内科に行った時、2人とも先生に話をしながら涙がポロリと流れていたから、たった1度でも、自分の本当の気持ちを考えてみて、人に話すというのは、心の毒を少し出してくれると思う。

毎日永遠に寝てばかりいた子供たちが、少し元気になったことは、他にもある。

山登りやバイキングで自然の中を歩くこと。猫を飼うこと(うつが重かった真ん中の子は、猫にもずっと興味を示さず、可愛いね。と撫でたのは5ヶ月後だったけど、そう思えるまでに回復したんだなあと嬉しかった)買い物やごはんに誘ったりして、とにかく外に出ること。寄り添って一緒に寝そべったりするスキンシップ。

初期のうつでは怒りの感情もすごいのと、反抗期もあったので、横に寝そべろうものなら、あっちにいけ！と蹴られて本気で激オコしていたけれど、そういう時は通りすがりにサッと頭をポンポンとしたりするだけでもいいと思う。

人肌は(猫のモフモフの猫肌も)すごい。背中と肩かくっついるだけでも、色々な事を伝えられて、毒素を吸ってくれるみたい。

「元気だして」「頑張って」「心配だよ」「大好き」言わないけれど伝わってるかな。

うちには甘えん坊の猫と、ツンデレな猫がいるけれど、ツンデレさんも朝と夜と留守番のあとは、ひざに乗ってきたり、側にくっついて座って、前足をそっと乗せたりして、充電をしに来る。10分くらい撫でていたら、充電完了で遊びに行ってしまう。

人だって、充電が必要だ。

甘えることなんて恥ずかしいと思っていた思春期の2人に、めげずにスキンシップをしていたら、今では素直に甘えて来るようになった。もう私より大きいけど、私が寝そべっていると、背中に乗ってあげようか？といいながら背中の上でゴロンとして、デトックスしにくるようになりました。ちなみに私のデトックスにもなっていて、お互いに充電をしている。

今回1年ぶりの心療内科で、また少し自分の気持ちを誰かに話せたのは良かったと思う。

学校にいきたくない大きな原因はないそうです。(多分クラスや友達にあまり馴染めていないということはあると思うけど)

きっと、うつだからエンジンのガソリンが空っぽで、学校にいけないのではないかと。だから薬を飲んで、うつ状態を良くしてみましょうと言うことだった。

退学する事で気持ちが余計に落ち込まないかを心配していたけれど、大抵は悩みの原因が解消されて、通信高校に行きはじめると元気になるよと言われた。

来週はどうなるかな？

長男は学校にいけなくてもバイトはしていて、はじめてのお給料でVRゴーグルを買い、真ん中の子と楽しんでいた。いま部屋からクスクス笑い声が聞こえています。

来週も笑顔でいてほしいと思う。