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無駄は無駄なようで無駄じゃない

先週末の金曜日、このnoteを始めるきっかけにもなった「合志市クリエイター塾」の講師の先生方と塾生のオンライン懇親会に参加しました。合志市クリエイター塾では通常みなさんチームを組み、課題にチームで取り込んでいます。私はというと特別枠のオンライン受講生のためチームに所属しておらず単独で参加していたため、もう一人のオンライン受講生の方と一緒に、とあるチームの懇親会に参加させていただきました。

「個性派のメンバーが集まっていて、チームとしての意見をまとめるのがめちゃくちゃ大変です」

講師でもある東京の株式会社ロボットで働くプロデューサーの柳井さんとの交流の時間に、メンバーの方からこんな話があがりました。この時に柳井さんがふわっとされていた話が印象に残ったのでそのままメモを残してみるのであります。


メンバーみんなが納得するものを作りたい

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毎年変わるという合志市クリエイター塾のプログラム内容。今年は、合志市にある4つの企業さんを好きになってもらうためのプロモーション映像をそれぞれ2チームずつが企画、みんなで話し合いながら演出プランを立て、実際にECサイトに動画を掲載。映像によってどれだけ効果がでてくるだろうかというものを試してみようというもの。AからHチームまで、それぞれ6〜7名ずつ全8チームに分かれて、こうしたらどうだろう?こんなメッセージが伝えたい!とみなさん本気で取り組んでいます。

私はというと今期初のオンライン受講生。なのでチームには属さず、講義のみZoomを通して参加させていただいているため、この【チームでひとつのものを作る過程】は、外から想像するしかありませんでした。

先週開催されたオンライン懇親会は、今回はE〜Gの4チームに分かれ、そのチームの部屋に講師陣が順に遊びに行ってみんなでおしゃべりするというもの。そこであるチームのグループに参加させていただいたのですが、そこで初めて実際に参加されている塾生さんとの交流をして、まず思ったのが

みんなめちゃくちゃユニークな経歴を持ち、面白くて個性的

なんです。物覚えの悪い私が、開始5分でみなさんの顔とキャラクターと名前を覚えたほど(笑) そんな楽しい懇親会はすすみ、メンバーの方からその時参加してくださっていた講師の柳井さんへ、こんな話題があがりました。

「個性派のメンバーが集まっていて、チームとしての意見がなかなかまとまりません」

普段私はフリーランスで、基本業務を一人で引き受けることが多く、ひとつのものを複数人のチームでアイディア出しから全部やるという経験がほとんどありません。なので、チームでどうやってひとつの意見にまとめていって、どうやってそれを形にしていくんだろうとすごく興味がありました。ましてやこんなに個性派だらけの面白すぎるチーム。意見も多様にあるに違いないわけです。メンバーみんなが納得するものを作りたい、でもただ全部アイディアを採用したら伝えたいことがまとまらずごちゃごちゃになっていしまう。

「どうやったらそういう時に、みんなの意見をひとつにまとめていけますか?」

この時柳井さんがお話しされていたのは、こんなことでした。



全く関係ないことも話しながら、みんなの意見の方向性を合わせていく


僕たちも意見が合わないことも全然ありますよ。そういう時はとことん膝を突き合わせていろんなことを話して話して、なんとなくみんなの意見や方向性が一致するまで話しながら決めているかもしれないです。」

「話している内容は、本当に色々ですね。ほとんどが全く関係ないことを話してるんじゃないかな。でも不思議とそういうことを話しているうちに、やっぱりこの作品だったらこの方向性がいいよね、とか、意見がまとまったりするんですよねー。」

このお話を聞いた時に、なんだか心の深くで、
すとーん、って音がしたんですよね。

一見、プロジェクトの話し合いには必要なさそうな雑談。
でもそのコミュニケーションそのものに意味があったり、
雑談の中に何かヒントが眠っていたり、
時間と空間を共有しながらあれこれ話す。
結果、なんとなくチームの方向性がまとまっていく。

あ、なんか、そうだよな。
一見遠回りに見えても、それってすごく大切なことかもしれないな、と。



最短距離が最速ではない

こちらの【最短距離が最速ではない】と投稿されたTwitterの動画を知っていますか?
ある地点A(左上)からある地点B(右下)までを移動するときに、どんなコースでボールを移動させると最速かを実験している動画。

最短距離である直線が最も早く着くと思うじゃないですか。
ところがこの実験だと、最短距離が最速ではなく、自然なカーブを描いた軌道が最も早く到着するんです。

これ、コミュニケーションも一緒じゃないかな、と。

相手と仲良くなろうと思ったときに、最短距離で近づこうと思ってもなかなかそうはいかなくて、様々な無駄にも思える会話ひとつひとつの積み重ねで仲良くなることができたり。喧嘩だって、ちゃんとその喧嘩に至る経緯を話したり、楽しかった思い出を話したり、ちょっと遠回りする方がしっかり相手を理解できたりします。

何か課題があったときに、解決するために議論するばかりでなく余白の会話の時間をもつ。そんなちょっとした回り道が、実は最速でひとつの結論を導くこともあるのかもしれないと。


無駄は無駄なようで無駄じゃない

そしてコミュニケーションだけでなく、人生全ての無駄と思われがちな全てのものは、無駄なようできっと無駄じゃなく、人生を豊かにしてくれる無駄もたくさんあるなーなんて。

最近は何かと無駄を省きがちな世の中ですが、そうではなく、心と生活にゆとりを持って、無駄を楽しんだり、大切にしたりできるようになりたいなーと、そんな風に思ったというお話でした。




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