#9 初陣

開場時間とともにレフトスタンドの席を探す
まだまばらな入りで前後左右もガラガラだった
開演までまだ時間がある
ヘビースモーカーの性はすぐに喫煙所を探すことだ
入場口を出た先にスタッフさんがいたので
一応確認してみるが予想を裏切らない
ですよねと会釈し自動販売機に向かった

幸いにベンチも設置されていたので腰を下ろす
「おひさま」ウォッチングを開始した
推しメンタオルをスカートの様に繋げたおひさま
ポカの着ぐるみで身を包むツワモノ
楽曲衣装のコスプレを纏うおひさま
これが「おひさま」の世界かと勝手に関心していたが
どれも手は出せそうにない
推しメンタオルに勇気が出せず
箱推しタオルにしたくらいなのだから
届かなかったが…

すると隣に同世代であろう「おひさま」が腰を下ろした
リュックには推しの缶バッチが沢山ついている
首には推しメンタオルが巻かれ
4回目のひな誕祭ユニフォームを着用している
(おお!)
話しかけたくてウズウズする
(な、なんて話し掛ければいいんだっ!)

“どうする? どうする?
頭の中 真っ白…どうする? どうすればいい?”

推しメン東村芽依さんがセンターの「どうする? どうする? どうする? 」が脳裏に流れる
もちろん歌詞の意とは全く状況は違うのだけれど

まさかイッキサン達がスタンドに現れて披露してくれる楽曲だなんて思ってもいなかった


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