#10 誕祭

席に戻ると日が暮れはじめ肌寒く感じる
空色のペンライトが点灯しはじめた
周囲に同調するように手元を空色にする

スタジアムが「おひさま」で埋め尽くされる
横浜スタジアムはボン・ジョビの日本公演以来だ
古い記憶が蘇る

影ナレがはじまりスタンドが響めき胸が高鳴った
Overtureとともにコールがはじまり空色が揺れる
バスの入場とともに映し出されたメンバーの姿
感極まって目が潤んでしまう
まわりに合わせてはじめてペンライトを振りながら
遠慮しがちに「ひなたざか」「46」とコールした
人生初のコールに高揚していくのを感じた

「HEY!OHISAMA!」からはじまり予習したコール
まったくついていけなかったけどメンバーの煽りに釣られてウキウキしながら大盛り上がりできた

大興奮したのはイッキサン曲
「どうする?どうする?どうする?」イッキサン達がスタンドに現れたことだ
残念ながら少し離れていたのと「おひさま」の方々が身を乗り出すものだから見えにくかったのだけど
推しメンの東村芽依さんがぴょんぴょんと跳ねている
こんな幸運ってあるのかと年甲斐もなく名前を叫んでいた

あとで知るのだけれど日向坂46というグループはおひさまとの距離感を大切にしているという言葉通りのパフォーマンスだった

ライブも終盤に差し迫りイントロが流れるとスタジアム全体が真っ赤に染まっていく「キツネ」だ
もう遠慮なくボリュームをあげてコールしていた
メンバーが煽りはじめ「誰よりも高く飛べ!2020」が披露される
この楽曲にどれほど奮い立つ勇気を貰ったことか
ステージが滲んでしまう
キャプテン佐々木久美さんの「浜スタ〜飛べ〜っ!」
に呼応した大歓声と大コールに滂沱の涙が止まらない

最後は「知らないうちに愛されていた」で締めくくられメンバーが退場していった
ボリューム満点のライブに感謝と感動で涙が止まらない

スタジアムの一部の「おひさま」の方々から
「日向坂」「46」と掛け合いがはじまる
なるほどアンコールかと涙を拭い空色をリズムに合わせた

大画面に新曲「One Choice」の文字
大歓声とともにスタジアムがオレンジ色に変わる
ライブでは初披露ということで丹生ちゃんさんが涙ぐむ姿をみて貰い泣きしてしまう

「JOYFUL LOVE 」で初虹をつくった
周りの色を見ながらペンライトの色を変える
スタンドから見える虹色は壮観で自然と涙が溢れた

ずいぶん逡巡したけど来てよかったと心底思った
他に言葉は必要ない


スタンド席だし双眼鏡を買おうか迷ったけど
買わなくてよかったなと感じた




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