めいのぼやき39 余詰消し入門(1)
バーチャル詰将棋作家の駒井めいです。
詰将棋を創作する上で余詰を消すのは大変な作業です。
しかし、他人に自作を解いてもらう上では避けて通れません。
「余詰消し入門」と題して、余詰を消す問題を出します。
今回が第1回です。
詳しい創作のルールは下記のリンクをご覧ください。
問題
【 第1図 】
第1図は作意手順が
31金 迄1手。
の詰将棋です。
しかし、
22金 迄1手。
という余詰が成立しています。
玉方11歩を別の種類の玉方駒に置き換えて、余詰を消してください。
但し、成駒は使わず、なるべく価値の低い駒を選んでください。
※3手以上の詰将棋における最終手余詰は許容されますが、1手詰の場合は許容されないのが慣例となっています。
☆ 解答・解説は下へスクロール ☆
解答・解説
＜ 解答 ＞
【 第2図 】
「11銀」と置き換えるのが正解です。
「11金」と置き換えても余詰は消えています。
「11香」「11桂」「11角」「11飛」と置き換えるのは、余詰が消えず不正解です。
＜ 解説 ＞
第3図は第1図から1手目22金とした局面です。
【 再掲第1図 】
【 第3図 】
1手目22金の余詰を消すために、22の地点に玉方の駒を利かせます。
11歩を銀に置き換えます（第2図）。
これで1手目22金としても同銀で詰まなくなります。
【 再掲第2図 】
駒を置き換えた図において、1手目31金とする作意手順が潰れていないかも確認してください。
11歩を角に置き換えるのは、余詰が消えないので注意してください（第4図）。
【 第4図 】
22の地点には利いているので、1手目22金の余詰は消えています。
しかし、1手目12金とする新たな余詰が成立しています（第5図）。
【 第5図 】
11の地点に置く駒は12と22の両方に利いている駒でなければなりません。