同一手順のツイン

チェス・プロブレムにはツイン(Twin)という出題方法があります。
詰将棋にも輸入されていますが、市民権を得ているとは言い難いのが現状です。
[1] http://kazemidori.fool.jp/?p=8929
[2] https://twitter.com/mynavi_shogi/status/1380483010705821702

ところで、詰将棋の作品展を開催すると先日告知しました。
[3] https://note.com/meikomai_tsume/n/n3db19ca8de35
複数の部門から成る作品展で、そのうちの一つに「複数解・ツイン・変同解部門」というのがあります。
先の理由でだいぶチャレンジングな部門なんですが、まぁやってみたかったんです。
今日はちょっと変わったツインを紹介したいと思います。

ツインは出題図から僅かに配置を変えたりして、それによる手順の変化を楽しむのが一般的です。
ツインがさっぱり分からないという人は先の[1][2]を見てみてください。
さて、世の中には色んなツインがあります。
ツインなのに2つの図で同一手順というものがあります。
「それの何が面白いんだ?」と思うかもしれません。
手順は同じでも意味付けが異なっています。
そういうのをHelpmate Analyzerというサイトでは「Changed motivation」と呼んでいるそうです。
一般的に何と呼ばれているかまでは確認が取れていませんが。
[4] http://helpman.komtera.lt/definition/Changed_motivation
チェス・プロブレムが分かる人は是非上記のリンクで作品を鑑賞してみてください。
まぁとにかく「色んなことを考えるもんだなー」と素直に感心しました。
世界は広いなー。

[ 追記 ]
有識者によると、詰将棋でも異なるフェアリールールのツインで同一手順という作例があるそうです。

第36回WFP作品展
・36-1 縫田光司氏作
・36-2 縫田光司氏作
※出題:WFP第39号、結果発表:WFP第40号
http://www.dokidoki.ne.jp/home2/takuji/wfp.html

これは知らんかったー。