めいのぼやき5 新人と詰パラ本誌

バーチャル詰将棋作家の駒井めいです。

1.詰パラ本誌は新人には手の届かない場なのか?

昨今、詰将棋作品を発表する環境はインターネットの普及で変化しています。
スマホ詰パラ詰将棋メーカーといった投稿サイトが登場しました。
SNS・ブログ・YouTubeなどで自作を掲載する方も増えてきました。
その一方で、「いつか詰パラ本誌に投稿するんだ…!」という新人作家も見受けられるようになりました。
発表の場が多様化した影響なのか、詰パラが「自分には手の届かない神聖な場」であるかのように捉える方が増えていると感じます。
そういう方はそもそも詰パラを読んだことがあるのでしょうか?
まずは詰パラを一冊買ってみてください。

詰パラには様々なコーナーがあります。

2.初級中級コース

キッズルーム、保育園、幼稚園、ヤング・デ・詰将棋といった初級中級コースを見てみてください。
これらのコーナーに掲載される作品は当然素晴らしいものばかりですが、コーナーの性質上いくぶん敷居は低いはずです。

3.新人コンクール

不定期で開催されている新人コンクールに投稿するのもよいでしょう。
その名の通り、新人の作品を掲載するコーナーなので、最もチャンスがあると言えるかもしれません。
不定期なのは出題作が揃ったら開催という形式だからで、応募締切は特になく常に受け付けています。
新人コンクールが開催された号を読んで、募集要項を確認してみてください。

4.短編コンクール

年一回開催されている短編コンクールに投稿するのもよいかもしれません。
応募者が多数いた場合、シード権を持っている作家以外は抽選で選ばれます。
運で選ばれるという点が少し特殊で、ある意味チャンスは平等に与えられます。
2020年は
① 10月号(2020年10月1日頃発売)で募集要項が公開
② 10月28日が締切
③ 12月号(2020年12月1日頃発売)で作品出題
という流れでした。
スケジュールは毎年大きく変わらないので、2021年も同様のスケジュールで行われると思います。

5.まずは投稿してみる

詰パラは作家同士がしのぎを削る場ではありますが、新人を歓迎する環境と雰囲気があります。
「いつか詰パラ本誌に投稿したい」なら「今投稿すればよい」と思います。
それで不採用なら、また自信作ができた際に投稿すればよいのです。
採否の決定に多少の時間がかかること以外に、特に失うものはありません。
詰パラは「実力者のみが入れる神聖な場」ではなく、「詰将棋好きが集まりしのぎを削るオープンな場」であると私は思っています。
「こんな作品を投稿しやがって!と思われたらどうしよう…」と心配する方もいると思いますが、そんな心の狭い方はごく一部なので気にしないでください。
詰パラに作品が採用されることは決して簡単ではありません。
しかし、何事も挑戦しなければ始まりません。
「いつか…」なんてチマチマやっていないで、思い切って飛び込んでみればよいのです。
無責任に聞こえるかもしれませんが、そんな的外れな話でもないと思います。