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WFP2024年5月号 感想

バーチャル詰将棋作家の駒井めいです。
Web Fairy Paradise 2024年5月号(第191号)の感想を書いていきます。


1.第160回WFP作品展結果

(pp.16-35)

160-1 尾形充作
攻方王を詰まさないように逆王手を掛けるのが驚き。

160-2 占魚亭作
Dolphinに使った合駒動かし2回。
Dolphinは私にとって馴染みのない駒で、面白い駒だと感じました。

160-11 真T作
持駒七種をナイトに取らせる。
盤面2枚という必要最小限の駒数で、これほどの手順が限定されているのは驚異的。
Dummy王は狙いとは直接関係しませんが、むしろ表現が明快になっています。

2.隅角打ちコンテスト

(pp.53-58)

① springs作
作者のルール選びが実に上手い。
課題がシンプルな原理で達成されている。
手順も遊び心に溢れていて好み。

④ せら作
四連続隅角打。
課題作として素晴らしい表現。

3.埋駒とその関連(2)

(pp.67-72)

既存の手筋に対して、新しい考えを与えて整理し直すこともまた重要。
Departure effectとArrival effectの考えを輸入しただけでなく、中間状態を定義したのはとても巧い分類だと思う。

4.「詰将棋メーカー」好作選(2024年3・4月)

(pp.73-88)

No.204 尾形作
桂合動かし2回。
狙いが明快で、小気味よい手順。

No.216 springs作
審判視点で同じ局面が2回登場するが、持っている情報が違う。
衝立詰の性質を活かした面白い仕組み。

5.Fairy TopⅨ 2023 投票結果

(pp.93-141)

【短編部門】

7位 短6 るかなん作
玉であることも位置がどこかも判明しているのに可視化されない。
アイデアが本当に素晴らしい。

21位 短161 springs作
邪魔駒を消去できないから、邪魔駒ではない駒を消去する。
興味深い構成で、とても印象に残っています。

21位 短276 springs作
邪魔な攻方飛を消去。
とにかく手順が派手なのが良い。

【長編部門】

7位 長19 神無七郎作
受方金を取るために呼び出す。
桂を譲渡する手順も巧み。
職人技が光る作品。

14位 長18 たくぼん作
遠ざかる銀鋸がとても印象に残っています。