めいのぼやき49 コントラスト
バーチャル詰将棋作家の駒井めいです。
今回は詰将棋における「コントラスト」について書いていきます。
1.コントラスト
詰将棋において「コントラスト」「対比」「対照」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
詰将棋に詳しい人が稀に使うくらいなので、あまり馴染みがないかもしれません。
コントラストは絵画などの視覚的な芸術にしばしば用いられています。
形・色彩・明度などに差を付けることで、その作品の主役を際立たせる基本かつ重要な技術です。
2.局面のコントラスト
詰将棋ではどうでしょうか?
例えば、局面のコントラストが挙げられます。
手順中に現れる2つ以上の局面に僅かな差を付けて表現します。
一般的には作意手順中に現れる2つ以上の局面のコントラストです。
作意手順と変化手順という異なるレベルで現れる局面のコントラストであったり、バリエーションは複数あります。
全く無関係な局面ではコントラストは生じません。
似た局面だけど僅かに異なるというのがポイントで、その差を楽しむというものです。
3.手順のコントラスト
他には手順のコントラストもあります。
最も分かりやすい例がツインや複数解でしょう。
似た複数の作意手順に僅かな差を付けて表現します。
作意手順と変化手順にコントラストを付けるパターンもあります。
もちろん一つの作意手順中でコントラストを表現することもあります。
コントラストに注目して詰将棋を鑑賞してみると、また違った風景が見えてきて楽しいかもしれませんね。