めいのぼやき25 双玉の魅力

バーチャル詰将棋作家の駒井めいです。
今回は双玉詰将棋の魅力を語っていきたいと思います。

双玉詰将棋とは玉将が受方だけでなく攻方にも配置されているものを指します。
攻方玉を加わることで表現の幅が広がります。
代表的な例として「逆王手」が挙げられます。

【 第1図 単玉3手詰 】

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上図の正解は

32飛成、22合、23金 迄3手。

です。
攻方14玉を追加して双玉にするとどうなるでしょう。

【 第2図 双玉3手詰 】

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先程と同じ手順で詰むでしょうか?
実は初手32飛成は22桂合と逆王手をされて詰みません。
攻方玉が配置されているからこそ成立する手順です。

【 参考図 2手目22桂合迄 】

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従って、

23金、21玉、32飛成 迄3手。

と逆王手をされないように詰ますのが正解となります。
双玉にすることでこのようなスリリングな手順が可能になるのです。
これは紛れ手順に逆王手が現れる例です。
もちろん作意手順に逆王手が現れる場合もあります。

逆王手の表現方法は多種多様で、数多くの双玉作品が作られてきました。
とは言え、単玉の詰将棋に比べれば作例は圧倒的に少ないです。
双玉には開拓の余地がまだまだ残されていると私は思っています。