めいのぼやき45 はじめての協力自玉詰(1)

バーチャル詰将棋作家の駒井めいです。

以前、「協力詰」という変則ルールの詰将棋を紹介しました。

今回は「協力自玉詰」という別の変則ルールの詰将棋を紹介していきます。
※ 協力自玉詰は「ばか自殺詰」とも呼ばれます。

1.協力自玉詰のルール

早速、協力自玉詰のルールを確認してみましょう。

< 協力自玉詰のルール >
先後協力して最短手数で、攻方の王を詰める。

協力詰は

先後協力して最短手数で、受方の玉を詰める。

というルールでした。
協力自玉詰でも「先後協力して最短手数で詰める」という点は変わりません。
しかし、「受方の玉」を詰めるのではなく「攻方の王」を詰めるのが目的になります。

2.実際に解いてみよう!

「攻方の王を詰める」とはどういうことなのでしょうか?
簡単な例題を解きながら説明していきます。

① 協力自玉詰 2手

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普通の詰将棋や協力詰と同じく攻方から指します。
どうしたら2手で攻方の王が詰むかを少しだけ考えてみてください。




初手の正解は 28金 です。

【 1手目28金迄 】

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受方は攻方の王が詰むように協力します。
ここで受方がある手で応じると攻方の王が詰みます。




2手目の正解は 同歩成 です。

【 2手目28同歩成迄 】

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これで攻方の玉が詰みました。
「攻めていたのに自分の王が詰んでしまった…」
というのは不思議な感覚かもしれません。
ここが協力自玉詰の面白さなのです。
また、攻方の王を詰まして終わりなので、手数は必ず偶数になります。

ルールと正解手順をおさらいしましょう。

< 協力自玉詰のルール >
先後協力して最短手数で、攻方の王を詰める。

① 協力自玉詰 2手(再掲図)

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28金、同歩成 迄2手。

3.宿題

最後に別の協力自玉詰を出題しておきます。

② 協力自玉詰 2手

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③ 協力自玉詰 4手

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協力自玉詰のルールが理解できた方なら②は簡単でしょう。
しかし、③は少し手こずるかもしれません。
正解手順はコメント欄に書いておきます。