3回目の入院1

8月の間、バイトは週4でいつもより勤務時間が長く、正直きつかった。せっかく親に買ってもらった国試を解く元気もなく、午前中は横たわって体力が落ち、ジムに行けない日々が続いていた。
そして親に借金をした。触れてはいけない奨学金が入っている通帳から約8万を抜き取って使ったからだ。そしてもう一つの通帳は免除されているはずの年金が引かれたのと私が無駄遣いをしたせいで残高が93円になった。

何もかもが嫌になった。
お金がないからバイトを無理してでも入らなきゃいけない→疲れて国試解けない→午前中寝る→ジム行けない→体力落ちる→太るのが怖くなる
このループに陥った挙句、私は全てを手放したくなった。
そう、死にたくなったのである。

親に無駄遣いをしたことを嘆いたら、話していても無駄だと感じたので家の2階から飛び降りようとした。両親に身体を押さえつけられ、LINE通話中だった彼氏には叫び声を聞かれた。

翌日、両親と共に病院へ行った。主治医ではなく別の医師が私を診てくださった。母が病院で医師に「正直、この子にどう接したらいいのかわからなくて疲れました。」って言って泣きそうになった。私は入院したかったのに様子を見ましょうという話が納得いかなかった。診察が終わるとすぐさま病院の外へ飛び出して暴れた。両親や看護師に取り押さえられた。

翌日も病院へ行った。主治医は迷っていたようだが、入院が決定した。父は私の生年月日が言えなくてちょっとショックだった。私は心の底から嬉しかった。やっと心配してもらえる。私の苦しみはこんなもんじゃ済まない。もっと私を見て。

医療保護入院なので当然、隔離室からスタートする。さっそく病衣のズボンで首を吊った。このときは部屋移動と厳重注意で済んだ。問題はこの次である。
私はご飯が置かれる消灯台に椅子を乗せてそこから飛び降りようとした。すぐに男性看護師が駆けつけて取り押さえられた。暴れたし、叫んだ。興奮状態が治らないのでお尻に注射を打った。それでもなお、私が暴れるので身体拘束になった。
私は嬉しくてたまらなかった。ここまですれば何か得られる…!これで幸せになれる!
しかし実際はそんなことなかった。拘束中は失うものばかりだった。体力はほぼないに等しく歩くとフラッフラだった。体重は約10kg増えた。
拘束が解けても隔離から出ても幸せにはなれなかった。
私には何が足りないの。心の穴を埋めてよ。

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