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「初心」 1年 桒原陸人

「初心」 1年 桒原陸人
商学部商学科1年 桒原陸人(ガンバ大阪ユース)

こんにちは。
今回部員ブログを担当させていただきます。
商学部商学科1年の桒原陸人です。

まず初めに、日頃より明治大学体育会サッカー部をご支援、ご声援いただきありがとうございます。
また、新合宿所設立に伴いご尽力くださった関係者の皆様、誠にありがとうございました。

明治大学体育会サッカー部に入部して5ヶ月が経とうとしています。
この約5ヶ月間を振り返る前に、まずは自分の高校時代を振り返りたいと思います。

2022年6月30日。ガンバ大阪のトップチームへの昇格が叶わなかった日のことは一生忘れられないと思います。人生最大の挫折で、なかなか受け入れられるものではありませんでした。
中学1年生でガンバ大阪ジュニアユースに入団した日から約6年間、ガンバ大阪でプロになることだけを目標にサッカーをしてきました。ユースからトップに上がって活躍し、海外に行きたいという夢もあったし、何より高校卒業のタイミングでプロにならないと世界で活躍するプロサッカー選手にはなれないと思っていました。
当時の私はトップ昇格することしか頭になく、大学に行く気は全くありませんでした。面談が終わってクラブハウスから寮に帰る途中で、親に「大学に行って4年後プロになるのでは遅すぎる。ガンバじゃなくても良いから高校卒業のタイミングでプロに行きたい。」と伝えるほど私はプロになれなかった事に焦っていました。そこからはたくさんの方の協力があってJクラブの練習会に参加させていただき、オファーをくださるクラブもありました。しかしなぜ私は大学に行く事を選んだのか。
結局のところ私には覚悟がなかったのだと思います。
進路を模索していた当初は、とにかく早くプロになりたい。それがJ3でもJ2でも自分に力があればすぐにステップアップしてJ1や海外に行けるだろうと考えていました。
しかし、いざプロになることを現実的に考えると今の実力でプロになってやっていけるのかという思いが浮かんできました。
プロになりたいと口では言っても怖かったのだと思います。
毎日悩みましたが、ユース時代の監督である森下仁志さんや明神智和コーチが毎日声をかけてくださり、他にも多くの方々からアドバイスをしていただきました。その中で、自分をここまで育ててくれた大好きなガンバ大阪に絶対に恩返しをしないといけないという気持ちが芽生えました。そしてもう一度大学サッカーで鍛え直してガンバ大阪に帰り、世界で活躍するサッカー選手になってやろうと思いました。

そこで私は、大学サッカーの価値について自分なりに考えました。大学サッカーはあくまで学生スポーツであり、プロではありません。もちろん勉強もしないといけないし下級生には多くの仕事を任されます。
4年間という確立された時間の中で成功と失敗を繰り返すことで視野が広がり、選手としても人としても成長できます。これが大学サッカーの最大の価値なのではないかと私は考えました。

大学サッカーに進むことを決めた私は、明治大学体育会サッカー部のセレクションに参加させていただきました。
合格の知らせを聞いた時、嬉しさと同時に大きな責任を感じ、明治のために4年間やり切ろうという覚悟が生まれました。ここでの責任というのは、明治大学にスポーツ推薦で入学するということに対してだけではありません。
見えないところで動いてくださった多くの方々、日々支えてくれる家族や友人、ガンバ大阪ユースの後輩達、そして私を信じて合格を下さった明治大学の方々への責任です。
また、今までの自分は先ばかりを見すぎていたのかもしれないとも思いました。
もちろん私の夢は世界で活躍するプロサッカー選手になることだし、野心のないサッカー選手に成長はないと思います。世界のサッカー界に目を向ければ18歳は決して若くなく、世界で活躍するという目標には最短距離で行かないと間に合わないと思っています。良い意味で焦らないといけないし1日も無駄にできません。
そのことを理解した上で、私は自分のためではなく明治大学のためにプレーをしたいです。先のことばかり見るのではなく地に足をつけて、明治への感謝を持って追求し続けた結果、4年後良い結果が待っていると信じています。


そんな思いで明治大学に入学しましたが、関東大学サッカーリーグの開幕戦ではベンチ入りすらできませんでした。
高校までの自分なら、悪態こそつかなくても試合に出ている選手の事を良くは思わなかったと思います。味方にすら敵対心を持っていたし、自分より上手い選手に対する劣等感や反骨心、強烈な負けず嫌いが自分をここまで奮い立たせてきました。この気持ちはサッカー選手として持っていなければならないものだとは思いますが、気持ちを向ける方向を間違えてはいけません。
この組織では全員が自分に矢印が向いていて、日々全力で追求しているからこそメンバーから外れても試合に出ている選手を心の底から応援できるのだと思います。
チームの勝利のために全力で応援する先輩の姿を見た時に、今までどれだけ自分本位の考えで日常を過ごしていたかに気づきました。
そんな選手が応援されるわけないし、苦しい状況になった時にチームを救えるわけがないと思います。
明治大学に来てから自分の人としての小ささ、考えの浅さを感じる毎日です。


先日のアミノバイタル杯では3回戦敗退という悔しい結果になりました。
自分は強い明治大学に憧れて入部し、心のどこかで明治に入れば自分も強くなったような気になっていたのかもしれません。強い明治を築き上げたのは歴代の先輩方であり、自分は何も成し遂げていません。先輩が勝たせてくれるだろう。結局明治が勝つだろう。そんな気持ちでは明治は衰退する一方です。この敗戦を機に自分を劇的に変革させる必要があります。自分がチームを勝たせる。自分達で強い明治を創り上げる。本気でそう思って日々取り組んでいかなければなりません。
自分が4年生になった時に明治を象徴する選手となり、全ての人に誇れる明治を創り上げるためにも、この結果を受け止めて前に進んでいきたいです。

その敗戦の翌日、全体ミーティングで2019年のインカレ決勝での森下龍矢選手のゴール映像を見ました。4年生の最後の大舞台であのプレーができるのは決して偶然ではなく、本気で明治のためにやってきたからこその結果だと思います。あれこそが明治の選手のあるべき姿であり、あのゴールに明治での4年間が凝縮されていると感じました。
プロになれなければ大学があった今までとは違い、もう後がありません。明治大学での4年間がプロになるラストチャンスだと思っています。しかしまずはこの環境に身を置けていることに感謝し、明治への愛をプレーで表現することが大切です。
ピッチ内外で至らないことばかりですが、この組織で人としても大きく成長し、自信を持ってプロに行けるように素直に謙虚に直向きに取り組んでいきたいと思います。


まとまりのない文章になりましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。

今後とも明治大学体育会サッカー部の応援をよろしくお願いします。

次回の部員ブログ1年担当は浜松開誠館高校出身の坂上輝です。
圧倒的なお笑いセンスと天然を持ち合わせる彼は、ボケなのか本気で間違えているのか左右別々の靴下を履いている事がよくあります。しかし実は努力家で、試合になれば誰よりも走りまくる頼れる男です。そんな彼の熱いブログに期待しています!

桒原陸人(1年=ガンバ大阪ユース)
商学部商学科。DF。

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