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立派な無職になる自信

表題のとおり、実のところ、わたしは立派な無職になる自信がある

自宅でフリーランスで仕事をしていた時期もあり、その頃は、24時間営業であり、24時間休業でもあった。

よかったのは、自分の裁量で時間が使えるので、日々家事をしていた。

洗濯も頻繁にしていたし、三食自炊で、掃除機も毎日かけていた。

毎日、テレビで放送される映画を観て、お笑いやらジャニーズアイドルやら韓流アイドルを追いかけるほど暇であった。

その頃は、本もめちゃくちゃ読んでいた。

平日の午後、図書館で本を読み、本を借りて持ち帰り、お気に入りのパン屋で、パンを買って帰り、もぐもぐ食べていた。

不安で貧乏だったが、今思えば、結構充実していた。

人間関係がないがゆえの鬱屈も抱えていたが、パワハラされるよりは、随分マシである。

食費は、全部自炊なので、1万円前後で済んでいた。

時間だけはあるので、プリンもクッキーも手作りして、梅酒まで作っていた。

食べる量は全然我慢しなかった。

たとえば、キャベツが旬な時期であれば、ひと玉買う。

サラダにして、煮物にして、炒め物にして、とバリエーション豊かに料理すれば、飽きずに楽しめるし、とても安く済む。

業務スーパーで乾麺などを買い、郊外型のスーパーで赤城乳業の安いアイスを買うのが楽しみだった。

そういえば、メンタルがやられてしまい、川べりの散歩を毎日三時間ぐらいやっていた時期もある。

老後のような経験を二十代でこなせているので、立派な無職を俺はやれるぜ、という自信はある。

しかし、経済的な不安もあるので、やはり、何らかの形で働かなければなるまい。

ここ五年ぐらいは仕事が忙しくて、生活において家事は全部後回しにしていた。

家事はきちんとやったら、それなりに楽しいことも知っている。

まあ、しかし、家事とは、生活そのもので、キリ(終わり)がないので、仕事中毒のときは、全然やらなかった。

そのツケが回ってきてしまったのかもしれない。セルフケアをないがしろにしていたせいで、糸がキレてしまったようだ。

社畜のように働き、仕事に全力を注いできたが、同僚と上席にいじめられ、退職に追い込まれてしまった。なんとも、あっけない幕切れである。

まあ、人生そんなものか、と自分をなぐさめながら、素麺を食べる夏だったりするのだが、失業は、いいきっかけかもしれないとも、実は思っている。

わたしは何かをやめて後悔したことがあまりない。

そして、いつだって節目節目で自分で選んできたと胸を張って言える。もちろん、うまくいったことも、うまくいかないこともあったが、我慢したり、人にやらされたとか、そういうことはない。

だから、あらゆることが面倒くさいが、怖くはない。

それがわたしの強みだと思っている。


チップをいただけたら、さらに頑張れそうな気がします(笑)とはいえ、読んでいただけるだけで、ありがたいです。またのご来店をお待ちしております!