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40代独女のエンジニア転職記①〜新卒就職時編(就職氷河期)〜

新卒で入った企業での営業成績は優秀だった。入社時の目標は「同期の中で一番早く主任になる」

女だからって舐められたくなかった。

 就職活動の頃、時は就職氷河期。就職セミナーの会場内をトボトボ歩いていると、ブライダル関連の会社が説明を始めるところに出くわした。

女性でも雇ってくれそうな感じだし、話でも聞いてみよう…

「すみません。〇〇大の〇〇です。お話し聞かせてもらえますか?」

「えっ!四大生?ま、いいけど、そこに並んで!」

え、立ったまま並んで話聞くの?(椅子はあるのに)なぜか女性だけ集められて、立ったまま会社説明会がはじめられた。

「.,.以上で説明を終わります。まあね、女性はね、うちの会社に入って、2、3年で結婚してね、うちのブライダルで式を挙げて寿退社してくれると一番いいんですよね!笑」

なんなの?薄ら笑いを浮かべながら、へらへらと話すおじさんに心底ひいていたというより驚いていた。周りの女性を見渡すと一様に諦めたような表情。

さっき私達が座れなかった椅子は、男子学生が座っている。男子学生は丁重にもてなされている。。

大学までは男女平等だった。勉強もスポーツも部活も男子とおなじようにやってきた。なのに就職したら差別を受けるのか!と思うと涙が出た。

決めた!男性の多いハードな会社に入って、そこで一番になってやる!

その後、すぐブラックとも言われる離職率の高い会社に入社を決めた。親も友人もとても心配したが、なにせ正社員になるのも厳しい時代。入社に反対はしなかった。

当時、入社にあたり、名刺入れとパンツスーツを買っておこうとデパートに行った。が、田舎のデパートには女性用の名刺入れもパンツスーツもなかったのだ。

仕方なく、当時の彼氏に街のデパートまで車で連れて行ってもらったが、本当に1つ2つという品揃え。名刺入れは?と聞くと、彼のものを探していると思われてメンズの売り場に案内される。結局、メンズの名刺入れと、1着だけあった高いパンツスーツを買った。

帰る途中、彼が「女の子は普通、一般職なんだよ。名刺入れなんていらないの。お前は苦労するよ、、」と言った。その通りだった…。

まだまだ、女性の総合職が珍しい時代。腫れ物に触るような扱いを受けたと思えば、セクハラもパワハラも横行するような時代だった。

私は入社後すぐ、取引先のおじさんに帰り道待ち伏せされ、車に乗せられそうになった時、今までのかわいらしい(?)自分から脱皮した。

なめとんのかー!てめー!!」(警察を呼んだ)

・・・すぐに異動になった。

#就職氷河期 #女性営業職 #就活

つづく







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