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〜王者マドリー、引いた相手からどう得点するのか〜 22/1/2 《21-22ラリーガ第19節》 レアル・マドリー vs ヘタフェ

こんにちは。エルブランコことmmatsumoです。


今回は、21-22ラリーガサンタンデール第19節、レアルマドリーヘタフェの試合をレビュー。


目次

  1. 1. スタメン

  2. 2. 前半

  3. 2-1.エネス・ウナル、圧倒

  4. 2-2. スパーズの5-2-3ミドルブロック

  5. 3. 後半

  6. 4. 感想

  7. 5. おわりに

1. スタメン

レアル・マドリー
クルトワ
バスケス-ミリトン-アラバ-メンディ
モドリッチ-カゼミーロ-クロース
アセンシオ-ベンゼマ-ロドリゴ

45’ マルセロ⇄メンディ
45’ アザール⇄アセンシオ
67’ マリアーノ⇄ロドリゴ
85’ ピーター⇄バスケス
85’ イスコ⇄クロース

マドリーはいつも通り後ろ四枚と中盤にトニルカカゼミーロ、前線はヴィニシウスがコロナ感染により欠場のため右ロドリゴ、左アセンシオを起用。〔4-3-3〕

個人的にはトップチームに練習参加をしていたピーターを初めて初めて見ることが出来たのが収穫かなと感じています。

2. 前半

2-1. エネス・ウナル、圧倒


この試合のマンオブザマッチは間違いなくヘタフェの10番、エネス・ウナルだろう。


何と言っても先制点のシーン、ヘタフェは入りからかなりインテンシティの高いプレスを展開しており、中でも一際激しさを感じたのがこの選手で、前半9分、ミリトンのわずかな判断ミスを見逃さず、すぐさま体を入れ奪ったあとは、冷静に流し込みました。

その後も前からの守備で存在感を見せ続け、マドリー得意のビルドアップも少しやりづらさを感じました。アンチェロッティ体制になってから一際選手の距離感が良くなっていたマドリーで苦戦したのだから、よほど素晴らしい前線プレスだというのがわかるでしょう。

また守備での貢献だけでなく、驚いたのはこの選手の異常な収まりの良さである。どんなに難しいボールでも彼に預けておけば収めてくれるという信頼を感じるほどの出来でした。
絶好調時のベンゼマに勝るとも劣らないポストプレーで、非常に厄介な選手という印象でした。

試合全体を通してゴールを脅かすと共に、攻守にわたって献身的に動いていたのが敵ながら非常に好印象でした。

2-2. 決めきれなかった失点後

前半早々の失点は非常にショッキングな出来事でしたが、その後のマドリーは切り替えが非常に早かったです。
すぐさまゴールに向かう姿勢を見せ、オープンな展開で両サイド揺さぶりながら、失点から15分ほどの間に数本の決定機を作り出しました。その時間帯では、入りがパーフェクトだったヘタフェも、かなりの焦りが見られました。昨年のマドリーにはあまり見られなかったほどの修正力だったので、このあたりはとても見応えがありました。


しかし、ここで決めきれなかった、というのがヘタフェが息を吹き返すきっかけとなってしまい、その後ボールを「持たされている」状態を招いてしまいました。後半に入ってからは、ヘタフェがガッツリ引いて守る展開が続き、攻めあぐねるマドリーはどこかでミスしてカウンターを食らってしまうのでは、という怖さもありました。

3. 後半

後半、マドリーの選手交代、アセンシオアザールに、メンディマルセロに。
正直、メンディロドリゴの左サイドは二人のポジショニングが被ることが多く、うまく機能していないのではと感じていたので、そこをアザールに、右をロドリゴに、という采配には納得しました。

しかし、ヘタフェのアグレッシブさは後半になっても落ちることなく、マドリーは逆に後半に入って勢いがなくなってしまったように感じました。
やはり、引いた相手に対しての決め手がない、というのがマドリーに限らずラリーガの強豪に足りてない要素の一つのように感じます。最近ではクロースのミドルが冴えていたりで勝ち点を拾っているマドリーですが、それが決まらないとなると今ひとつ決定打にかける印象。


マドリーに来てからのアザールは、キレキレな突破というより当たり障りのないプレーに終始している印象が強いです。この試合も例外ではありませんでした。
もちろんボール保持において彼は非常に巧さを見せてくれるのですが、ゴールに対して向かっていく怖さは今のヴィニシウスの方が数段上だと感じます。これから序列を高めていくためにも、ゴールに向かっていく姿勢、試合勘を取り戻してほしいと願っています。


4. 感想

ゲームが始まって驚いたのは、まずヘタフェのインテンシティの高さ。前から非常に強く圧力をかけてきていたので、好調マドリーもその圧力にやや気圧される形で先制点を許しました。
最近ミリトンからのスーパーなパスが炸裂することが多かっただけに、今回足元のところでひっかけてしまったのは残念なところ。
しかし、その後のマドリーはトニルカを中心にオープンな展開に持ち込んでのチャンスメイクを果敢に行いました。失点後すぐのアグレッシブな展開にはプレミアの試合かのように見えた方も多いのでは。
このようにトランジションの素早い攻防が見応えありでした。


試合全体としては、マドリーがボールを保持するものの、ヘタフェが本当にいい守備をしていたこと、マドリーがチャンスを決めきれず、後半は決定打に欠けた展開に終わってしまったことが大きな流れだと思います。
見つかった課題としては、ヴィニシウス不在時の攻撃のインパクトかな、と言ったところですね。


5. おわりに

ここまで絶好調だっただけに、年内初のゲームで黒星がついてしまったのは非常に残念ですが、選手たちには怪我に気をつけてぜひ頑張ってもらいたいです。
Hala Madrid!!

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