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父との話。

私が音楽に興味を持ち始めたのは両親の影響である。
特に父はギターをやっており、自分でバンドを組んでオリジナル曲を披露したりしている程の音楽好きだ。私が幼かった頃、よく家族でドライブに出掛けていた。そこで父は度々父の好きな音楽をかけていた。当時は全くもって父の好きな音楽に興味が無く、私の好きなアイドルの曲やボカロに変えてもらうことが多々あった。時がたち、私が他の音楽ジャンルにも興味を持つようになった時、父が好きだった曲のことを思い浮かべた。名もなき曲の数々を。
その曲たちに名前がついた時、その音楽は私の中に根付いた。

中でも綺麗な花を咲かせ続けている曲が

フジファブリック「茜色の夕日」

である。


フジファブリックは私に変わりゆく季節の美しさを教えてくれたバンドである。
四季シリーズと言われる四部作が作られるほど季節に造詣が深いバンドである。
それぞれの曲は、時が止まってほしいと思うほどにも思われる四季折々の美しさを伝えると共に、永遠はないというその儚さを包み込んでくれる暖かさを持っている。

もう一度でいいから見てみたいのに、叶わない。でもだからこそその思い出は強く輝き続けるのだ。
そう言い聞かせながらもどこか釈然としない気持ちにもこの曲は応えてくれた。

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