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ピボットテーブル11Q (12)VLOOKUP関数とパワークエリ・マージは同じ?!データ分析に大きな違いが・・!!

ピボットテーブルは「即席ラーメン」理論より

「即席ラーメン」を自分好みの美味しい一品にするには、
「即席ラーメン」を正しく調理するだけでなく、
 トッピングなどで自分好みの「味変」=アレンジが必要です。

Excelを使って、データ分析で役立つ情報を得るには、
「ピボットテーブルを正しく使う」だけでは、実現できません!
「元データ」の作り込みが、不可欠です!
あなた好みの「味変」=アレンジで、データ分析を変身させましょう!


1.データ分析は「元データ」で変身する!

私たちが、毎月、実績を集計し、レポートを作ったりするのは、
データ分析で役立つ「情報」を得て、仕事や経営に生かすためです。

私が皆さんに紹介しているのは、
 情報力 = データ活用力 ✖ データ分析力 
 データ分析力 ⇒ ピボットテーブル
 データ活用力 =「元データ」の作り込み ⇒ パワークエリ
 最大化するツールが、「実践テンプレート」です。

私は、25年間、VLOOKUP関数で「検索」して、
データの補強をしていました。
セルに式入力、列全部にコピー、VBAマクロで自動化など、
非常に手がかかりました。

5年前から、パワークエリを使い始めました。
マージ「結合」を使うと、マウス操作だけで、
検索と選択が合わさった様々なデータ結合が可能になりました。
VBAマクロも使わずに、繰り返し「更新」できるのです。
ピボットテーブルのデータ分析もレベルアップして、
総合的な「情報の取得」の向上につながりました。

ピボットテーブル、パワーピボットでは、「リレーションシップ」で、
強力な検索機能が使えます。
DAX式を覚えて高度な分析も可能になりますが、
ピボットテーブルの最強の武器「集計フィールド」が使用できないので、
私は、パワークエリとピボットテーブルを使う「実践テンプレート」、
簡易・管理システム化を皆さんにお薦めします。

2.VLOOKUP関数「検索」とは!!

VLOOKUP関数・・セル毎の「検索」機能!

構文 VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, [検索の型])

  ◎検索値は1つ、同時複数は不可[1つに集約すれば可能]
   検索先  範囲
   検索値  1 : m  複数該当でも 最初の 1項目
  ◎検索範囲 検索値の右側のみ
    ※左側取得するには、INDEX関数+MATCH関数、
    あるいは、XLOOKUP関数
  ◎検索結果 列番号で指定・・個別指定
  ◎検索の型 完全一致、近似一致の使い方が可能

VLOOKUP関数の課題・・関数の使い方を覚えないとならない!
①検索値は1つしか使用できない⇒検索用のデータが必要 
②検索は右側に限定⇒XLOOKUP関数。もしくはINDEX+MATCH関数に
③検索は1項目だけしかできない⇒検索範囲から番号で指定する  
④セル単位での入力⇒列全体で使うためにコピーが必要   
 もしくはテーブルで「構造化参照」を使用。
 自動計算の負担大!計算時間、メモリ、ファイル容量が大きくなる。

VLOOKUP関数は「セル」に式入力し、計算結果をセルに表示します。
私もそうですが、Excelの「検索」は1件になることに慣れています。
でも、データ分析を向上させるには、データを整える工夫必要です。
これ、「即席ラーメンの味変」と同じです。

3.リレーションシップも「検索」機能!

VLOOKUP関数の課題を解決する新機能が、「リレーションシップ」です。
「データモデル」で、Excelブックだけでなく様々なデータを、関連付けて使えるようになりました。
①検索値は1つしか使用できない⇒検索用のデータが必要という課題は
残りますが、②~④の課題は解決できるようになりました。

リレーションシップの例

大きなメリットがありますが、私が一番愛好するピボットテーブルの最大利点の「集計フィールド」が使用できなくなります。
パワーピボットは、「DAX式」で補うことができますが、習得のハードルが上がりました。

「検索」の課題・・「検索モレ」

「検索」では、検索値で、検索先がなかったらエラーになります。
「検索モレ」とは、検索先にあるのに、検索値そのものが無かったら?
そんなことないだろう!どうでしょうか。

前年実績と比較する場合など、「年月」が抜けていることが生じるのです。
例:売上・・1年前と今年を比較してみましょう!     
  2023年4月  今年あり ・・ 去年の検索 できる
       5月  今年なし ・・ 去年の検索 できない!
検索元に抜けがあると「検索モレ」が生じて、正しく集計できません。

パワーピボットのDAX関数では、前年実績を検索できます。
その際に、この検索モレが生じない「工夫」がされています。
・「日付テーブル」を作成し、日付の検索モレが生じないようにする
・ DAX タイムインテリジェンス関数を使えるようにする
・ リレーションシップで紐づけをする

「日付テーブル」で年月の「検索モレ」は解消できますが、
他の場合に生じることがあるので、要注意です。

従来のピボットテーブルの機能で、「計算の種類」で集計された数値で比較ができるので、是非、利用してください。

4.パワークエリ・マージは「結合」!

パワークエリは、VLOOKUP関数「検索」と同じツールと
思われていますが、違うツールと理解してください!
リレーションシップのような「検索」関連付けも可能です。
元データの作り込みは、「検索」だけでは解決できないということです。

マージは6種類の「結合」!

パワークエリのマージ(結合)には、6種類の結合機能があります。
左外部、右外部の2種類では、VLOOKUP関数のような「検索」を上回る使い方が可能です。さらに、4種類の「選択・除外」の機能があります。
そして、「追加」機能などができる「データ作り込み」の専用ツールです。

「検索」①左外部、②右外部

  ◎検索キーを複数設定
  ◎検索結果も、「項目」を指定して、同時に取得可能

マージ・結合では、検索先の「重複」に注意!

検索元 列   検索先 範囲  
 検索キー 1   :  m ⇒ n  複数あると
 ⇒ n件の「結合」ができます!
◎1件だけの取得にしたい場合は、「重複の排除」をしてください。

VLOOKUP関数は、検索先での重複は、最初の1件だけの取得になります。
リレーションシップでは、「エラー」になります。
パワークエリとの違いを、理解しましょう。

さらに、③完全外部、④内部、⑤左反、⑥右反の「選択」機能があります。

5.パワークエリ・マージ「結合」の活用!

パワークエリは、データの取得と変換のツールです。
クエリの関連をデータ処理の流れで管理しています。
リレーションシップでの関連付けと似ていますが、高度な「結合」、「追加」が可能です。

予算管理でのクエリの依存関係

それでは、マージ「結合」の使い方を掘り下げてみましょう!

①左外部、②右外部「検索」・・「重複」の活用です。

「検索先」で複数件ある場合の有効活用例

 所要量計算、標準原価計算に応用できます。
  納入先別、花束別 構成[レシピ]・・白菊、黄菊など
  納入先別、花束別 日別納入量
  を、マージ・左反で、お花の所要量計算ができます。

完全外部、内部で「検索モレ」、「完全一致」を選択できます

③完全外部 「検索モレ」が起きない結合です。
  今年も前年も、両方が「結合」されます
④内部  ・・両方が一致するものだけ、になります。

⑤左反、右反で「選択・除外」

さらに、素晴らしい機能が、左反・右反です。
⑤左反[右側が除かれる] 右を追加 
⑥右反[左側が除かれる] 左を追加

マージ・結合では「選択」ですが、相手のデータを「追加」すると、
最新累計のデータや、マスタの整備が、出来るのです。

直近累計、直近マスタ  + 追加データ、マスタ 
- 重複を除外[マージ] ⇒ 最新累計、最新マスタ

直近累計、直近マスタ を [範囲]で名前をつけてクエリに読込めば、
VBAマクロを使わずに、パワークエリだけで可能になります!


6.パワークエリは「データ活用」に最適!

パワークエリは、マウス操作で設定できて、Excelの関数、マクロを使わずに、「データ活用」=データ分析を活かすためのアレンジができる
必要不可欠なツールです。

「即席ラーメン」をピボットテーブルに例えれば、即席ラーメンの「具材、味付け」に関わる重要な役割を果たしています。

◎クエリのマージ、追加だけでなく、IF関数の代替もできます

  条件列の追加では、様々な条件を組み込んで列を追加できます。
  さらに複雑な式にカスタマイズも可能です。
  Excel数式と比べて非常に判りやすく、列全体の設定でコピー不要です。

◎VBAマクロの代替

パワークエリは、マウス操作でステップを登録します。
 ・マ―ジ、追加     ・・累計データの更新
 ・ピボット解除、ピボット・・比較データの作成
という高度な処理でも、VBAプログラミングを代替してくれます。

パワークエリとピボットテーブルは、どちらも「更新」クリックで、
最新データを読み込んで、処理してくれます。
「すべて更新」をクリックすれば、連続して処理するので、
システム化が実現できるのです。

PowerBIやACCESSのような使い方が、可能になります。


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