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めぐるピープル12 「いたばしプロレスリング」

こんにちは、めぐるスイッチのスイちゃんです。地域で活動する人たちを紹介していく連載記事「めぐるピープル」。今回は「地元板橋に元気と笑顔を!」をモットーに活動されている「いたばしプロレスリング」代表のはやてさんにお話を伺いました!

子どもでも楽しめる「いたプロ」の世界!

真っ青な空を背景に、カラフルマスクでムッキムキなレスラーたちがずらりと並んだこのポスター。板橋区にお住まいの方なら、きっと一度は目にしたことがあるのではないでしょうか、けっこうなインパクトですよね。

いたプロ1

プロレスというと、すごい形相の大男たちが「オリャー!」とか叫びながら、パイプ椅子なんかを振り回したりして流血大乱闘…みたいなイメージがありませんか? でも、いたプロはちょっとちがうんです!
板橋区の商店街や町会、企業や行政機関の公認レスラーが自分の住む町のヒーローとして戦ういたプロは、本格的なのにコミカルで、迫力満点&爆笑必至のエンターテイメント。子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで家族みんなが笑って楽しく観戦できると大人気なんです!
会場は、区立グリーンホールをはじめ、商店街のおまつりや小学校の体育館、高齢者介護施設などでも開催されています。



引退を決意して気づいた、地域のあたたかさ

元々スポーツや格闘技が好きで、20代後半に会社員をやめてプロレスの本場メキシコへ渡ったというはやてさん。帰国後はプロレス団体に所属してファイトマネーで生活していたといいます。やがて所属団体の運営が悪化したため自身でプロレスラー養成所を立ち上げ、各地で卒業生たちの興行をしていましたが、それも長くは続きませんでした。
養成所を閉めて引退しようと、すでに興行の声かけをしてしまっていた地元板橋の商店街の方々に謝りに行ったら、「辞めちゃだめだ、ここ板橋でプロレスをやったらいいじゃないか」と、背中を押してくれたのだそうです。
当時49歳だったはやてさんは、50代は今まで培ってきたものを地域に還元していくと決意して、いたばしプロレスリングを立ち上げました。
「生まれ変わったような気持ちでしたね」と、はやてさんは語ります。

いたプロ3

上板橋北口商店街のグレート・ピカちゃん、ハッピーロード大山商店街のハッピーロードマン、また舟渡町会のマスクドふなどん、常盤台1・2丁目町会のトキワダイオーなど、商店街や町会公認レスラーが所属しているいたプロ。全国にも地域を中心に活動するプロレス団体はいくつかありますが、板橋というごく狭いエリアで、しかも商店街や区ともここまで密接にコラボしているプロレス団体は異色です。それってちょっと、すごいですよね。

笑顔の連鎖で街を元気に

コロナ禍でイベントは激減し、開催しても入場できるのはこれまでの半数。かなりの苦境に立たされたいたプロですが、地域の方々にクラウドファンディングを勧められ、結果たくさんの支援が集まりました。

「もうどうにもならないと思ったんだけど『いたプロをなくすのは板橋にとってのダメージだから』って言ってもらってね。」(泣けますよね…)
板橋警察署とコラボで防犯キャンペーン動画に出演したり、区の防災課とのコラボで水害啓発ポスターのモデルを務めるなど、区との連携も多いいたプロ。なんと、区立東板橋図書館公認の「としょカーン」なんていうレスラーも! 得意技はブックエンド、ブックスタンド、ページプレス、ブックマーク。騒音に敏感で、試合会場でとしょカーンへの応援コールが始まっても、つい「お静かにー!」と言っちゃうんだとか。もう、めちゃくちゃ楽しいですよね。ちょっとくらい嫌なことがあった日でも、いたプロの試合を観戦したらきっと元気がもらえちゃいますよ!

子ども向けの運動教室なども運営しているので、そちらも要チェック!  子どもたちも、ヒーローショーにはないリアルな闘いと痛みを知ることで、きっとより強く優しくなれるはずですよ。

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いたばしプロレスリング 代表 はやてさん 
公式サイト:いたばしプロレスリング
写真提供:いたばしプロレスリング
取材日:2021.10.26(記者・スイちゃん)
活動分類:地域交流、文化・芸術      


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