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【歯車の眼の猫】

あれ?僕は眠っていたの?

目を開けたら、薄暗かった。視界の横から光が差している。

僕を誰かが両手で包んでいる‥‥

ああ、レイ君だ‥‥

眠る前も、レイ君に包まれていたような気がする。

レイ君は泣いていたから、ごめんね、ごめんね、って思ってたんだ‥‥

レイ君、まだ泣いてるの?
僕はいつもみたいに声を出そうとしたけど、声がでない。身体が動かない。

レイ君は、僕の首に黒いリボンを巻いた。

そして、涙を浮かべて、少し笑った。

良かった。レイ君、笑ってる。


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