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あいまいな心が、形を成す喜び:アクセのオーダー会に行ってみた!

2022年11月末、数年前からずっと興味のあった新星急報社さんのアクセサリーのオーダー会に、ついに行ってきました。
素晴らしい体験でした!

はじめに

この記事は4000字と少々あります。
そんなに読めね〜!という方は適宜気になるところまで飛ばしてください。
新星急報社さんのオーダー会について詳しくはこちらをご覧ください。



超楽しそうな感想

以前からTwitterでフォローはしていて、いつかオーダーをしてみたいと思っていました。
好きなキャラやアイドルの概念を形にした感想ツイートなども「面白そう……!」とテンションを上げながら読んでいましたが、自分ではオーダーはせずにいました。

なぜかというと、単純にアクセサリーにしたいほどの出来事が今までなかったのです。
わたしはオタクや創作者ではないので、形にしたい推しやうちの子がいないわけです。
(でもオタクの激アツ感想を読むのは好きなタイプ)
アイドルもさっぱりわからん人種なので、お気に入りアクセを付けていきたいライブなどもありません。
オーダー会の例に“クリームソーダ”もあり、そのようなモノをテーマにする案も考えましたが、結果、そこまでアクセサリーにしたいものがありませんでした。

そんなわたしに、2022年9月、形にしたくなる出来事がありました。


目標達成が嬉しくて

2022年の9月、その年の目標としていた、小説へのチャレンジを達成したのです。
といっても、文庫本7冊分という大したことのない量です。
それでも、今までの人生でろくに小説を読んでこなかったわたしにとっては読書への苦手意識克服に繋がる大切な経験でした。

そこで、本を読んだ感想をアクセサリーにしようと思いました。
しかし、7冊全部はオーダー会で話しきれないでしょうし、1つ2つのアクセサリーにまとめられそうにありません。
あれこれ悩んで、特に印象に残った2冊目の本をベースに内容を絞ることにしました。


当日話した内容

感想は今別の記事にしようとしているところでして、オーダー会当日はおおまかにはこんな感じで説明しました。

・ひとりぼっち
・全体的に暗い感じ
・なのに、最後の最後にめっちゃぶわーっ!と光を感じる
・早朝の海で日の出を見た時みたいな圧倒感
・作者の人生、嫌なことばかりじゃなかったのかもしれない
・何かいいこと、幸せな時間があったんだと思えた。それならよかった。

こうしてみると、自分でも「どんな話?」って思います。
こうとしかまとめられなかったんですよね〜語彙力が足らない。
オーダー会当日までに、先にnoteの下書きにざっくりまとめた感想を、さらに紙にも書いて準備しました。
なにせ説明が苦手なので……

感想をまとめている時点で、アクセサリーはピアスホールを活用したいのでピアスと、秋〜冬タートルネックに合わせるようにネックレスの計2つ、と決めていました。

いざ当日会場へ

慣れない場所だったので、一瞬道に迷いつつも会場に無事到着しました。
初めてのことで緊張して体ガッチガチでした。
でも、穏やかに声をかけてくださるので、わたしのように緊張しちゃいそうな方も安心して大丈夫です。

まず、わたしの感想語りの前に、作りたいアクセサリーの確認がありました。
事前に2枠(2時間)予約していたので、アクセサリーも2種希望か質問されたと思います。
ピアスとネックレスの2つを同じテーマでお願いしたい旨お伝えしたところ、全く同じテーマであれば説明に少し長く時間がかかってもOKとご説明がありました。
確かわたしの話だけで20〜25分いけたような……それぞれ別テーマだとまた違うのだと思います。

目安の時間を把握したところで、感想トーク開始です。

めっちゃ聞いてもらえる

わたしは事前に準備していた通り、①元々本を読むのが苦手で、克服のため読書にチャレンジした、②どんな感想を抱いたか、の順で説明しました。
ちなみに、今回はあくまで”わたしの感想“を形にしたかったので、あえて作品名と作者名は出しませんでした。
説明の順序も決めていたので、時間はここまでOKラインより少し短く済みました。
紙&noteの下書きに用意しておいてよかったです。

途中テンションが上がって何度も同じことを言ってしまいました。思い出すと恥ずかしい。
それでもひとつひとつ丁寧に聞いてもらえるのがすでに嬉しいです。
都度メモが取られるので嬉しくもちょいドキドキしていました。
しっかり聞いてもらいながら話すの超気持ちよかったので、長文で感想を投稿するオタクの気持ちが少しわかった気がします。

ひと通り話した後「良い読書体験ですね」と読書自体を肯定までしていただいてもう心が盛り上がりまくりました。
「わたしの読み方、間違ってなかった!よかった!」って思ったんですよね。
この時、わたしの「感想をアクセサリーにしたい」には「自分の感想自体に自信を持ちたい」も含まれていたんだな、と気づきました。

まだアクセサリーのパーツひとつさえ登場していないのに、すでに心が浄化された感がありました。すげえ……

ピアスのパーツを選ぶ

はじめに、ゴールドとシルバーどちらにするかから選択。
それぞれの印象の違いについてご説明を伺った上で、シルバーの眼鏡に合わせたい気持ちが揺らがなかったのでシルバーに決めました。

この後に、ビーズなどを複数出していただき、自分の感想が形になる経過を目の当たりにすることになります。
パーツ説明は、覚えておきたい方はメモっておくとよいです。
記録がないと途中途中に興奮した勢いで忘れます。
わたしは何もメモらなかったのを悔やんでいます……

確か、一番最初に提案いただいたパーツは四角い形の淡水真珠でした。
理由は、真珠の色味がわたしが説明に出していた”海で見た朝日“のイメージと一致しているのと、形が文庫本っぽい、だったはずです。
他にも、時間をかけてできるとか、層の重なりとかもあったかも……メモらなかったので曖昧です。
真珠の色味はわたし自身気に入ったし、実際に読んだ本は文庫だったので、採用することにしました。

次のパーツはジルコンという素材のごく小さなビーズでした。
とても古い地層から採れる石なのだそうです。
この”古い地層“というワードが読んだお話とも絡んでくるので、説明を聞きながら驚いていました。言ってないのに作品バレてるのか?

他に、星形のビーズも3種類(薄黄色っぽいのと赤と緑)見せていただきました。
感想を話す時に星や夜空も引き合いに出していたので、そこから拾ってのチョイスだったと思います。
結局、そのビーズの提案をいただいた部分にはまったく別のしずくのような形のウランガラスを選びましたが、説明から細かく要素を取り入れてもらえるのは嬉しいものです。

これで、ピアスのイメージは出来上がりました。

ネックレスも作る

ピアスと同じテーマなので、ほぼ同じパーツで作っていただきました。

留め金具の横のビーズは、ピアスには使っていないもので、黒の赤鉄鉱のビーズにしました。
これがまた、読んだ本と直接絡む要素になっています。
黒はもともと文字のインクの色として提案されたものですが、ちょうどわたしが読んだ本の表紙もほぼ黒だったのです。
ここでも読んだ本を当てられた気分になりました。一切言ってないのにすごい。

チェーン部分にアクセントをひとつお願いして、水晶もひとつだけ入っています。
わたしの感想に自覚していない”まっすぐさ“と“ピュアさ”があったらしく、その印象から選んでいただいた、加工をしていない水晶の先っちょそのままのビーズです。

予想外の出来上がり

出来上がりがこちら!

結果、作品と作家名を伝えていたら絶対にこうはならない!という穏やかな仕上がりになりました。
(見出し画像は自分で撮った写真です)

なお、世間一般の作品と作家の印象は、重くて暗くて闇系みたいな感じだと思います。
個人的な色のイメージも金&黒&玉虫色とちょびっと赤で、もし光を入れるなら主張強くキラキラ!という具合です。

一方、出来上がったピアスとネックレスに共通するのは、シルバーに真珠と、うっすら黄色いウランガラス、ベージュっぽい色のジルコンなので、全体的に色合いが柔らかです。
作品から想像する色はネックレスにちょびっとある黒以外ほぼ入っていません。
今回、わたしは作品ではなくわたし個人の感想を形にしたかったので、これで満足です。

でも、作品のイメージもそれはそれとして別の機会にアクセサリーにしたいと思っています。
推しの概念を身につける体験してみたい……!

自分と違う視点を知れる

わたしは自分の感想をお話ししたので、アクセサリー作りの過程で、自分の考えが人からどう見えるか、どのような印象を与えるのか、明らかにされてゆく感覚がありました。
わたしには具体的に認識できない部分を教えてもらったような、そんな感じでした。
先述の通り、出来上がったアクセサリーは作品と作家へのイメージとは全くの別物になり、驚きが大きかったです。
実は、オーダーするまでは多少は作品自体の雰囲気も勝手ににじみ出るのではないかと思っていました。
しかし、パーツの提案の時には“光の柔らかい感じ”“まっすぐさ”“純粋/ピュア”のような単語が多くあり、正直とても意外でした。
(記憶間違っていたら申し訳ない……)

作品も作家もそんな印象ではないどころか、むしろ正反対なくらいです。
にも関わらず、わたしのフィルターを通した感想がアクセサリーのような印象になるということは、わたし自身がまっすぐでピュアなのかも?
なんてったって第三者がそう表現してくださったのだし。
……これ、自分で言うの恥ずかしいですね。
当然自分のことをそのように認識したことはありませんが、少し自信を持てる気がしてきました。

もしかして、人生で特に印象に残っているエピソードなんかでオーダーしても面白いのではないでしょうか。
苦い恋をアクセサリーに昇華したり。
やった人のレポを読んでみたいです。

さいごに

わたしは2次元や3次元の推しだったり、うちの子のアクセサリーを手に入れたのではないですが、とても満足しました!
毎日でも装備したい(我慢している)。
日々、嫌なことがあった時や、家から出たくない時に眺めてやる気を得ています。

いや〜アクセサリーの力、予想以上に強い。
見ているだけで“あなたの感性は素敵”と言ってもらえている感覚になるというか、落ち込んでいても「趣味のために働こう!」と気持ちが切り替わります。
あいまいな解釈や概念のように、形のないものが可視化されると、こんなにも心を動かすのですね。

機会があれば、次回は読んだ作品と作者もお伝えした上で、より掘り下げた内容でオーダーをお願いしたいと思っています。
そのために感想も絶対バッチリnote記事に仕上げてやるからな!
なおその記事はまだまだ途中なのにすでに3000字を超えました。一体いつ終わるんだ〜!
でも絶対またオーダーしたいので頑張ります!

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