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【更年期⑪通信】2022年11月の男性更年期に関する記事まとめ。

「更年期」をリサーチしたり、さまざまな場所で話したりすると、必ずといっていいほど言われるのが、「男性も更年期がある」ということ。

「男性更年期」に関する本を読んだり、リサーチしている中、厚生労働省の調査結果では「男性の自殺率は女性の2倍」というデータもある。
男性は女性に比べて、職場以外で相談できる人が少ないという傾向もある中、最近の男性更年期に関する記事をまとめてみた。

【最初に】男性更年期とは?

40歳を過ぎると徐々に男性ホルモンが少なくなるが、あまり大きく減ってしまうと、元気がなくなって気分が落ち込んだり、イライラしたり、朝起きられない、不眠になったりするのが「男性の更年期障害」。

更年期障害はホルモン補充することで、改善する場合もある。米国では170万人の男性がホルモン補充療法を受けているにも関わらず、日本で受けているのは2万人とのこと。

①実は女性よりも男性の方が更年期障害にかける費用が高い

更年期症状によって医療機関を受診したことのある回答者(女性:452人、男性:193人)を対象に調査によると、1か月当たりの診療費・医薬品費は、女性の40歳代、50歳代では、「千円未満」がそれぞれ41.6%、38.2%と最も割合が高かった。男性の40歳代では、「5千円~1万円未満」が41.7%で最も割合が高く、50歳代においては「千円未満」が41.3%で最も割合が高かったが、次いで高いのが「5千円~1万円未満」で26.1%となっている。以上からわかるように、実は女性より男性のほうが更年期障害のためかける診療費・医薬品費が高い。(月額50万円を超える回答(14件)を外れ値として集計対象外としている )

引用:「更年期症状・障害に関する意識調査基本集計結果(2022年7月26日)」

②判断基準変更で男性更年期に業界注目

また、近年は男性の更年期症状にも注目が集まっており、関連学会の診断基準が2022年に変更され、機能性表示食品の開発が加速しつつある。

③男性の更年期とは?11月19日国際男性デーを機に知っておきたいこと

同じ頃、泌尿器科では、男性ホルモンの低下による体調不良に注目されるようになってきました。やはりバイアグラが発売されたのを機に、泌尿器科医が男性ホルモンの補充を目的とした男性更年期外来を立ち上げました。その頃から男性ホルモンに関係するさまざまな研究が盛んになってきました。

確かに男性更年期外来に訪れる患者さんの半数近くは、男性ホルモンがやや低下しています。逆に考えると半数以上は基準値ですので、男性ホルモンの低下だけでは説明できません。余談ですが、この頃まで男性ホルモンの基準値自体があまりはっきりしていなかったのです。男性更年期をきっかけに男性ホルモンの基準値も見直されるようになってきました。

④【男性更年期】30代でも発症、気づきのサイン6つ

注意したいのは、うつ病との鑑別だ。
「気持ちがふさぐ」「体がだるい」「眠っても疲れがとれない」といった症状が出た場合、うつ病かもしれないと思って心療内科に駆け込むケースもあるだろう。そこで抗うつ薬を処方してもらうことがあるが、実は「抗うつ薬を服用すると、テストステロン値が下がることがあるので注意が必要です」と田村医師は忠告する。

筆者が泌尿器科の医師にヒアリングしたときも、「30代男性のの半分くらいが、うつ病とのこともあるので鑑別に注意が必要」という話しを聞いた。

鑑別が難しいのは、女性の更年期と同様なのかもしれない。

⑤夫婦一緒に更年期に向き合うために必要なこと

ほとんどの男性は『あなたは更年期だよ』と言われると、反発したり、無視したりするでしょう。夫をスムーズに病院に行かせるためには、声かけの工夫が必要です。「一緒に健康診断に行こう」や「男性ホルモンが多くて“男らしい”人ほど、少し減っただけで影響が出るんだってさ!」などと言って持ち上げてから、受診をすすめると効果的。また、論理的に説明すると納得する人も多いので、「男女、どちらにも思春期があるのだから、更年期もあって当たり前よね」と説明するのもいいでしょう。

女性更年期でも、配偶者やパートナーから「更年期じゃないの?」と言われるとイラっと来るという話しを聞いたことがあるが、男性も同様。
持ち上げてから、受診をすすめるのが効果的とのことだが、本人がなかなか病院に行きたがらないのも現状。

⑦「男性を生きづらい」を考える

男性更年期ではないが、朝日新聞デジタルの連載で、男性の生きづらさについて語られている。「こんなにがんばっているのに、なぜ報われないのか」。そう考える「弱者男性」の思考と行動、「どうすれば生きづらさを解消していけるのか」について、シリーズで掲載している。

⑧男性が職場で感じる「生きづらさ」

・6割以上の男性が職場で男性に向けられる偏見に「生きづらさ」を感じていることが判明
・性別など、属性による偏見を解消する「DE&I推進」には「男性への配慮がない」と感じている男性が半数以上にのぼることが判明
・一方、「男性の多様性が尊重されること」もDE&Iの推進に含まれるならば、DE&Iに取り組むモチベーションは上がると回答する男性が60%を超えるなど、普段あまり着目されない男性の声が明らかに

⑨男性更年期障害

血液検査で男性ホルモン値が低く、男性更年期障害と診断された場合には、運動や食など生活習慣指導で症状の改善が見られるほか、漢方薬やED治療薬、抗うつ薬などが処方され、テストステロン補充療法も行われる。

⑩今始めたいホルモンを保つ食生活

「まずは、男性更年期の存在を知ること。自分では気が付かなくても、同僚、部下、上司、同級生、パートナーの中の1人でもその知識があれば、『もしかして、そうかも?』と指摘してもらえる可能性があります。40代以上の6人に1人は更年期障害があるといわれているので、けっこう身近にいると思います」

【まとめ】40代以上の6人に1人は男性更年期があると言われている

本やWebで調べてみたら、意外にも男性更年期は多いが、知られていないことがわかった。
筆者自身も過去、男性更年期のビジネスを検討していたことがあり、アンケートやヒアリングを実施してみたものの、ニーズを深堀りできずに終わってしまったことがある。

メンズヘルスケアだと、昨年モーニングピッチで特集されていたが、男性更年期に関するものはこれから企業が出てくるのかもしれない。