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お弁当

みなさんは、これまで思い出のあるお弁当はありますか。

運動会でいつもより特別なお母さんが作ってくれたお弁当。
ピクニックで持ち寄って、友人と一緒に食べたお弁当。
会社のお昼休みに、やっとお昼だ〜と中庭で食べるお弁当。

どれも好きだけれど、私は友人が作ってくれたお弁当を今でも覚えています。


当時、友達を訪ねて、私はニューヨークへ旅に出かけました。

大好きなベーグル、ステーキ、エッグベネディクト、パンケーキ。
元気な時は当たり前に食べることができるのに、
何をみても食欲が湧かないほど、心も体も元気がありませんでした。

「そばといちごしか毎日食べてないね。」

そんな私を心配するように、友人はいつも声をかけてくれました。
応えられない自分にもどかしい気持ちでいっぱいでした。


環境を変えても元気になれない私の時間はあっという間に過ぎ去り、
日本へ帰国する朝、
友人が茶色のクラフトボックスをそっと渡してくれました。

それは、一つの手紙が挟まったお弁当でした。

私は嬉しくて、飛行機が離陸した直後、すぐにお弁当を開きました。
それは小さい頃、お弁当の中身はなんだろうと、
ワクワクしながら、お母さんの手作りのお弁当を開けるように。

中には、私が美味しいと言った唐揚げ、
そして白いご飯の上には、ふりかけがかかっていました。
お弁当に挟まっていた手紙には、私を元気づける言葉が綴られていました。

白いご飯があまり得意ではないことを覚えていてくれたのだろう。
友人はいつの間に作ってくれたのだろう。
私がまだ寝ている時に作ってくれたのだろうか。

考えれば考えるほど、私は感謝の気持ちでいっぱいになりました。
友人の気持ちがこもったお弁当は、
とても美味しくて、暖かくて、どこか懐かしくて、

私に元気をくれた食事でした。

ありがとう!!

#元気をもらったあの食事


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