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ママきらい!

「ママきらい!」
ある時息子がそう言った。
「すぐ怒るし、優しくないし。」
ふてくされたような顔をしながら、私をにらんだ。

すごくショックだった。
確かに最近、他の人に「甘やかしてる。」と言われたこともあって、厳しいことを言っていた自覚はある。
あまりに片付けしないから、すごく叱って、息子を泣かせたし。

そしてこの言葉を言われたのは、親戚家族が遊びにきてくれて、旅館に一泊していたタイミング。
私の息子ももちろん一緒で、親戚の優しいお姉様たちに「可愛い。可愛い。」と言ってもらえて、息子は照れながらも、天国にいるかのようなうっとりした表情をしていた。
よっぽど嬉しかったんだと思う。

お姉様たちと手を繋いだり、一緒に遊んだり、お風呂で体を洗ってもらったり。
甘えるだけ甘えて、普段とは比べ物にならないほど甘えられたんだろう。
そして、お姉様たちから離れて私と2人きりになって出た、「ママきらい。」の言葉。

あまりに強い口調で言われた私は、「ママは好きだけどなー。」とか「ママ傷ついちゃうよー。悲しいなぁ。」とか、そんな気の利いたことは言えなくて、「うーん・・・。」と考え込んでしまった。

そしてネットで検索。「ママきらい」
すると、そんな言葉を発する子供の気持ちを解説した記事がたくさん出てきた。
そこに共通していたのは、
「ママが好きだからこそ言う言葉。ママに褒めて欲しい。ママに自分の気持ちを受け止めて欲しいと、思っている。」

そっか。本当に私を嫌いなわけじゃないんだ。
私はちょっと安心すると同時に、最近息子の気持ちに寄り添って子育てできていたかなぁ、と自分を振り返ってしまった。

9時を過ぎてるから、寝る前にいつも読む絵本は読めないよ。
全部片付けないと、おもちゃ捨てるよ。
姿勢が悪い。箸の持ち方をそろそろ覚えなさい。
自分でできることは自分でしなさい。

文字にしてみるとかなり強い言葉たち。
でも最近の私は、こんな言葉を連日息子に言っていた。

ただでさえ一人っ子で甘えん坊な息子が、将来自分では何もしないダメ人間になってほしくなくて。
自分でできることくらい、率先してやってほしくて。
良かれと思って言っていたけど、息子の気持ちに寄り添えてなかった。

今日の夜は絵本を読めないけど、明日の朝読もうね。
一緒に片付けしよう。本気出すと早いもんね!
箸の持ち方よくなってきたね。頑張ってるね。
自分でできるかな?お、できた!やるねぇ!

こんなふうにポジティブな言い方で言えるように、気をつけなければと思った。
反省反省。

周りの人たちは、好き勝手に色んなことを言う。
もう、何が正しいやらわからなくなる時もある。
子育ては本当に難しい。これが正解!というものがないから。

でも、だからこそ。
私の子供なんだから、私の子育てなんだから、人にどうこう言われたことを鵜呑みにするのではなく、息子とよーくコミュニケーションを取って、今回みたいな息子の言葉や表情を大切にしようと思った。
そして、自分自身の感覚も。

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