見出し画像

シングルマザー、人生初のタープ張り

前回の記事はこちら↓

テントも買った。タープも買った。
よし、いよいよキャンプだ!!

と思ったものの、いや待てよ。
タープやテントって、どう張るの...?😅

一応1人でも張れると噂のタープと、ワンポールテントにしたから、張り方は簡単なはず。
でもハンマーを叩いたことなんて、学校の授業で木工作品を作った時くらいしかないよ...。

そこで、とりあえずブックオフで初心者向けのキャンプ本を買ったり、YouTubeでタープの張り方動画を見たりして、お勉強。
うむうむ、なんとなくわかったぞ。とりあえず予習は完了。
あとは実際にやってみないと、よう分からん。
とりあえず、まずは簡単そうなタープから張ってみよう。

次の休日、私は息子と2人で近所の河川敷の公園へ試し張りに出かけた。
その公園では、デイキャンプをしに来ている人たちが大勢いて、みんなテントやタープを張って思い思いに過ごしていた。

お〜いいねぇ、この自由な感じ🎵
さて、私たちもやりますか。
布を広げて、ポールを出して、ハンマーでしょ、ペグでしょ...。
てんやわんやしているうちに、まだ何にも張れてないのに汗がダラダラたれてきた💦

うーん...、誰かに手伝ってほしいぞ...。
そう思ってふと横を見ると、息子が1人。この時、息子はまだ4歳。
ペグ打ちはおろか、立てたタープのポールを倒れないように支えることもできない。戦力外だ...。
まぁ、仕方ない。1人でやるしかない!

こういう時、シングルマザーってほんと大変なのよね。
あと1人、誰かいてくれれば...。

息子がそばでわーわー遊んでいるなか、私は1人でなんとかタープを立てていった。
孤独な作業だったけど、タープを張るのは楽しかった。

ペグをハンマーでカンカン打つ音が響いた。
なんか職人みたいで、ちょっとカッコいい。

ペグを打ってるだけなのに、キャンパーの仲間入りができたような気分。
そして、何度も何度も失敗しながら、ついにタープが立ち上がった!

しかし...何かがおかしい。
多分タープの布がピンと張れてないんだ。
そのせいで、なんかカッコ悪い。

ペグを打ち直したり紐をひっぱったり、悪戦苦闘していると、ふいにチラチラ見てくる男の人の視線に気付いた。
近くでスケボーをしていた人だ。

しばらくするとその人が、「ペグの角度、それだと倒れますよ。」と声をかけてきた。
「え?そうなんですか?」と私。

男の人は、「ペグを打つ角度は、タープの紐と90度になるようにすると、抜けにくいんですよ。」と説明しながら、私が汗水垂らして打ちつけたペグを、片手でグイッと抜き、角度をつけて、これまた片手でグイッと指し直した。
いとも簡単に。

お〜、男の人の力って、やっぱすごーい!
私が見とれていると、「あと、タープの紐は、もっとこっち側にしないと、ピンと張れないですよ。」
そう言いながら、ペグを次々に抜いては指し、抜いては指していった。

すると、さっきまで変なシワができていたタープが、シワのない美しい姿に早変わり!
「わー、すごーい!ありがとうございます!」

私は嬉しさ半分、恥ずかしさ半分で、お礼を言った。
男の人は、「どうもー。」と軽く会釈をすると、スケボーに乗って去っていった。

ペグの角度とか、事前に読んだ本に書いてあったなー。
でもやっぱり、実際にやってみなきゃ分かんないもんだなぁ。

それにしても、世の中には親切な人がいるもんだ。
きっと、私が下手くそな張り方をしているから、見かねて声をかけてきてくれたんだな。
ありがたやー。

そんなこんなで、初めてのタープ張りは、人に助けてもらいながら、なんとか無事成功することができた。
この日はタープを張るのがやっとで、確か2時間以上かかって、ようやく張り終えたと思う。
助けてもらったとはいえ、自分でタープを張れたことで、なんだか清々しい気分だった。

初めはこうやって色んな人に助けてもらいながら、徐々にキャンプにのめりこんでいったのだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?