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産休育休からの復帰を3回経験した私の話

GMOペパボのCS室でサブマネージャーをしており、プライベートでは3人の子供の母をしているめぐじょーと申します。
今年2022年5月に3人目の育休から復帰を果たしました。
復帰して半年ほど経過したところで、この記事を書いています。

ペパボに入社してからすべての出産を経験しているため、産休育休からの復帰はこれで3度目だったのですが、3回も経験をした『復帰をしたときの自分』ついてまとめたことがなかったなぁと思い、書いてみようと思います。

私なりに赤裸々に書いていきますので、これから出産の方、産休育休中で復帰を控えている方、これから産休育休明けのパートナーを迎え入れようとしているチームの方にも参考になる情報となったら嬉しいです!

復帰して大変だったこと

生活ペースを取り戻すのが大変

仕事復帰してからの大変なこと〜とか書き出したくせになんなのですが、
1番最初にぶち当たるのは仕事をするための『自分の生活を取り戻す』、ここから始まります。仕事以前の問題です。

産休育休中というのは子供(赤ちゃん)中心の生活になるので、自分のペースで動くことが非常に困難な生活です。
そのため、社会人ひいては学生時代から当たり前にやっていた『決まった時間に起きて決まった時間に家を出て決まった時間に到着する』というこの一連の流れすら、取り戻すことが大変になります。

自分の生活ペースを取り戻すことももちろんですが、復帰の際には保育園も同時に始まるので、自分の支度以外に「子供のお世話と支度」も加わってきます。
特に1人目のときはペースを掴むのに苦労し、毎日毎日効率のいいやり方や、子供の機嫌を損ねずに(すごく大事)いかにスムーズにすべての準備を終わらせることができるかを模索していました。

感覚が戻る&その生活に慣れるのに大体1〜2ヶ月くらいはかかったかなぁと思います。

ツールの使い方を忘れている

ここからは仕事の話です。
ツールの使い方を思い出す、これが地味に大変です。

仕事をする上で必要な最低限の知識がたった1年ほどで大きく失われています。
産休育休中もPCを使い続けていればよかったのですが、私の場合ほとんどPCに触れていなかった(触れられなかったに近い)ので、ショートカットキーやマークダウンの記述など、そんな基本的なものですら覚えてたり覚えてなかったりしました。

とはいえこのあたりは、毎日仕事をしていれば徐々に思い出す&Google先生に教えてもらえるのでまだまだ序の口。

復帰前・後で関わる人が違う

1年〜2年会社から離れていると、チームメンバーの顔ぶれが変わっています。

退職した人、新しく増えた仲間、異動してきた仲間など、知っていた人がいなくなっていたり、知らない人が増えていたりします。
メンバーが変わることで復帰前から知っているメンバーでも関係性が変わっていたりもします。

自分のことをわかってくれている人、わかってない(知らない)人、いろいろな人がいる状況で、自分の立ち位置や立場を模索するところから始まります。転職や異動に似ているかもしれません。

みんなの「当たり前」がわからないことがある

産休育休中にチームや会社で誕生していること、そしてそれが「当たり前」になっていることは意外とたくさんあります。

これは大なり小なりあって、サービスだったり、ツールだったり、用語だったり、ルールだったり、暗黙の了解だったり、様々です。
でも復帰した時、それは自分にはわかりません。

そしてそれはもうみんなの『当たり前』になっているので、改めて説明されることはほぼありません。

説明をされない、というと語弊があるかもしれませんが、おそらく「その人がいない間にそれが生まれた」ということに気付かれていない、が正しいと思います。

会社に発生するすべての事象に対して正確に発生日時を覚えている人はほとんどいないと思いますので、不在だった間に誕生した、という事実は特に懸念されることがなく進んでいくのです。

もちろんわからないことがあれば聞けばいいと思うのですが、全部聞いていたらキリがない、それくらい頻度高くあります。
なので、自分から情報をキャッチアップしていくしかないのです。

こういったことは新しく誕生したものについて発生しがちですが、
以前の「当たり前」が今の「当たり前」ではなくなっている、そんなこともあります。

「え、この人何言ってんの…?」とならないように、日々アンテナを張る必要がありました。そしてそれは結構な労力を使います。

早く力にならねばと焦る気持ち

復帰前の自分と復帰後の自分、比べてはいけないのかもしれませんがどうしても比べてしまいます。

チームのみんなや上司は、復帰を無理なくできるよう配慮をしてくれるのですが、その配慮してもらった仕事ですら最初はこなすのがいっぱいいっぱいです。そして、そんな自分が不甲斐ない。

『いやいや復帰したばっかりなんだからしょうがないじゃん!』と、自分に言い聞かせますが、やっぱり不甲斐ない。そんな思考の無限ループ。
そして「早く元に戻らねば」「早く成果を出さなくては!」と焦りが募っていきます。

しかし、自分のいなかった期間の情報を整理し、自分に落とし込むことが必要で、それはとても時間がかかることです。先に書いたような「当たり前」を収集していくことも必要です。

なので、すぐに成果を出すのは簡単なことではなく、葛藤が続いていくこともとても大変なことの1つでした。

復帰してよかったこと

大変だったな〜と思っていたことをたくさん書いてきましたが、これだけ読むと復帰するのが怖い、と思われてしまいそう…!
そんなことはありませんので、ここからはよかったことを書いていこうと思います。

価値観が変わった

子供を産む、家族が増える、これは人生にとってとてつもなく大きな出来事です。様々な物事に対しての価値観が変わります。

「価値観」、言葉にすると簡単ですが、仕事においてもこの「価値観」は常に使うものなので、これまでの自分にはなかった新しい視点や考え方が生まれるきっかけになりました。
私の場合には様々な場面において、視野が広がったなぁ、と感じています。

仕事の進め方が変わった

子供を抱えて仕事をしている以上、子供の体調不良などで突然仕事を休んだり早退することが増えます。
なので自分だけが知っている、やっていることを極力減らし、いつ何時自分がいなくとも仕事やチームに支障が出ないように意識するようになりました。

属人化防止はどの仕事においても大切なことですが、特に自分のことはチームメンバーと積極的に情報同期、脳内同期を図ることを常に意識するようになりました。

俯瞰的に見ることができる

大変だったことのほうにも書いたのですが復帰は「転職」や「異動」に似たものがあるため、戻ってきたときにチームや会社のことを俯瞰的に見ることができます。

今の内情を知らないからこそ感じられる部分もあり、チームの改善ポイントなども見つけやすく、この視点は復帰のタイミングだからこそ持てるものだなと感じました。


・・・とここまで長々と書いてきましたが、よかったことの方が圧倒的に文量が少なく、やはり大変なことの方が多いんだな、というのが明らかになってしまいました。笑
正直なところやはり大変です、復帰は。

復帰後に悩んだ私が調べてわかったこと

特に3回目の復帰のときに感じたのですが、産休中〜復帰後、記憶力がなかったり脳内の整理がうまくできなかったりすることが多発していました。

これはプライベートもですが、仕事ももちろんそうで、なかなか自分の満足のいくような仕事ができないでいました。

日々悩んでおり、そんな症状を調べて出てきたのが「マミーブレイン」というものでした。

産後は「マミーブレイン」という脳の萎縮が起きており、記憶力や集中力、思考力や判断力の低下が見られ、脳が変化している状態になっているそうで、個人差はあるようですが、戻るのに大体半年〜1年ほどはかかるそうです。
また戻ったからといって全開!とはなかなかいかないものだそうです。

体の変化によるものだ、と理解できたときにはとても気持ちが楽になったのを覚えています。

三男が1歳3ヶ月となり、私は少し前からマミーブレインを脱した状態なのですが、たしかに脳が活性化してきたような気がしています。
いや、しているのか?うーん。していると思いたいです。笑
少なくとも復帰直後よりはだいぶよくなってきました。

最後に

出産とは体と心に大きな変化をもたらすものです。
復帰後にうまくいかなかったり、大変なことがあっても、いつかは体も戻るし、知識も戻るし、環境にも慣れて、元に戻ることができます。
なので焦る必要はないと思います。

ずいぶん長く書いてしまいましたが、結局のところ言いたかったのは「焦らなくていい」ここに尽きるな、と。

3回もの産休育休を快く受け入れてくれた会社やチームと、復帰後もやさしくフォローしてくれたみなさまに感謝を述べつつ、
これから復帰される全ママたちに幸あれ!!!!!!!!
と祈って終わりにしたいと思います。

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