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NYダウ大幅下落の一因、ネバダ州の党員集会でサンダース氏が勝ったってどういうこと?

こんばんは。FPむーです。

先週のNYダウの大幅下落の一因として「ネバダ州の党員集会で、リベラル派のサンダース氏が勝ったから」と書きました。

2月25日の日経新聞の記事でも、

米大統領選の民主党候補の指名争い第3戦となった22日のネバダ州党員集会で、公的な国民皆保険の導入を掲げるサンダース上院議員が勝利し、嫌気した売りが出た

と書いてあります。

これはどういうことでしょうか?1つずつ紐解いていきましょう。

◆アメリカの大統領選挙の民主党候補の指名争いって何?

そもそも、アメリカの大統領選挙の仕組み、知っていますか?「4年に1回だよね。大統領選挙といえば今年の11月だよね、ぐらいは知っているけどそれ以上はよく分からないなぁ…」という人へ。

アメリカの大統領選挙には2つの段階があります。

1.「党員集会」「予備選挙」
民主党・共和党それぞれが、大統領候補を絞り込んでいき、最終的な候補を決めます。
2.「本選挙」
党の候補者どうしが大統領の座をかけて争います。
つまり、党員集会・予備選挙→本選挙→大統領が決まるという流れです。


ここで、民主党・共和党ってどういう党かイメージついていますか?民主党はリベラルな党で、共和党は保守的な党です。ざっくりとしたイメージとしてはこんな感じ。PCでは表示されそうだけど、スマホでうまく表示されるかな?

        民主党 共和党
中絶       OK   NG
同性婚      OK   NG
地球温暖化対策 積極的 現状維持
歴代大統領 オバマさん トランプさん

でね、前の大統領のオバマさんも、前回の選挙てトランプさんと最終的に戦ったヒラリーさんも、民主党です。そして、トランプさんは共和党です。

つまり。最終的な本選挙で、共和党のトランプ大統領の対抗馬となるのは、民主党候補者なのです!だから今、民主党候補者の中で誰が選ばれそうなのか、ニュースになっているのです。その人が、最終的にトランプさんと一騎打ちする人ですからね。


◆民主党の候補者は誰がいるの?

ではここで改めて、アメリカ大統領選挙における民主党候補の顔ぶれを確認してみましょう。

1.バーニー・サンダース氏(78)

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(画像はウィキペディアより)

主な政策:▼国民皆保険の導入▼富裕層への増税▼学生ローン帳消し、大学無償化
経歴:上院議員。若年層から人気があるけれど、健康問題がネック。
「民主社会主義者」を自称し、若者の人気も根強いんです。国民皆保険構想や学生ローン帳消し、大学無償化などを公約に掲げ、弱者救済を訴えています。


2.ジョー・バイデン氏(77)

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(画像はウィキペディアより)

主な政策:▼オバマケアを維持▼TPP再交渉▼法人税増税▼パリ協定復帰
経歴:オバマ政権下で副大統領を8年間務めていました。外交にも精通しています。
1ヶ月前ぐらいまでは最有力候補でしたね。上院議員を36年間、副大統領を8年間務めた経験がある、玄人さんです。その経験と実績を売りに支持率最強でしたが、現在は2位です。


3.マイケル・ブルームバーグ氏(78)

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(画像はウィキペディアより)

主な政策:▼医療保険制度の改革▼気候変動対策▼銃規制の強化▼移民政策の再考
経歴:ブルームバーグ通信の創業者、元ニューヨーク市長。世界長者番付で9位の大富豪。
昨年11月下旬の土壇場で出馬表明したブルームバーグ氏。なんてったて第108代ニューヨーク市長。豊富な資金力でネット・テレビ広告を投入。政府と民間を組み合わせた医療保険制度を唱えるなど穏健政策はウォール街も支持しています。実績は十分なのですが、なんせお金持ち。大手情報サービス会社のブルームバーグの創業者ですから。「金で選挙を買っている」との批判あり。

ブルームバーグ氏がどのぐらいお金持ちかって?508億ドル(=約5.5兆円)の資産あり。どんだけお金持ってんねん。

ブルームバーグ氏と言えば、こんな話題も。2月19日、アメリカ大統領選に向けたNBCニュース主催の民主党の候補者討論会が行われました。ラスベガスで。そこで、ブルームバーグ氏が初めて登場。「私はニューヨーク出身だ。トランプ氏のような傲慢な詐欺師への挑み方は分かっている」と発言。この候補者討論会では、ブルームバーグさんがかなり叩かれていました。でも、それはよくある事。なぜかって?支持率が急上昇していたからです。支持率が急上昇している候補者が叩かれるのは、よくあることですw当初は10%に満たなかった支持率が急上昇し、ちょっと前は19%に。支持率が急上昇した結果、5位ぐらいのポジションから2位に。そりゃ、他の候補者から叩かれる対象になりますよねwそして最新情報では、少し落ち着いて3位です。


4.エリザベス・ウォーレン氏(70)

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(画像はウィキペディアより)

主な政策:▼国民皆保険の導入▼富裕層への増税▼法人税増税▼GAFA解体
経歴:上院議員。元ハーバード教授。
若年層や女性から支持されています。超富裕層や大企業を敵視した政策を打ち出しているので有名ですね。例えば、5000万円ドル(約55億円)以上の純資産への直接課税や、連邦法人税を21%から35%へ戻すなどです。GAFA解体なども提唱しており、マーケット関係者の警戒感は強いです。


5.ピート・ブティジェッジ氏(37)

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(画像はウィキペディアより)

主な政策:▼医療保険制度の改革▼気候変動対策の強化▼外交政策見直し
経歴:前インディアナ州サウスベンド市長。同性愛を公言、従軍経験もあります。
医療保険制度では、既存の民間医療保険会社を残す穏健な政策を掲げ、他の候補と一線を画しています。中国への制裁関税にも明確に反対。他の候補者と比べて、圧倒的に若いわ…私とそんなに変わらない年齢の人がアメリカの大統領選挙の候補者かと思うと、色々と思うところがあります。

他にも、エイミー・クロブシャー氏、トム・スタイヤー氏、トゥルシー・ギャバード氏などがいますが、とりあえず上記の5名を覚えておけば大丈夫。


ということで、

米大統領選の民主党候補の指名争い第3戦となった22日のネバダ州党員集会で、公的な国民皆保険の導入を掲げるサンダース上院議員が勝利し、嫌気した売りが出た

の記事のうち、「米大統領選の民主党候補の指名争い」までは分かりましたか?

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についての解説は、次の記事にて。気が付いたら2700字を超えていたの。ここまで読んでくれた人いるかな?読んだよーというお返事のかわりに、ぜひスキをお願いします!


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