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女性は管理職になりたがらない?管理職になりたい女性を増やす方法とは

…題名長いですね。
題名のつけ方が未だに分からない、FPむーです、こんばんは。


「管理職候補の女性はいるけれど、本人が管理職になりたがらないのだよ。本人が昇進を望んでいないのだよ。」


女性の管理職登用において、こんな声があるらしい。

なぜ女性は管理職になりたがらないのか、なぜ昇進を望まないのか。

もちろん、仕事との距離は人によって違います。男女限らず、がっつり仕事にハマりたい人もいれば、仕事と距離を置きたい人もいます。そして管理職になることが全てではありません。

それを踏まえた上でなお、「なぜ女性は管理職になりたがらないのか、なぜ昇進を望まないのか」を考えてみて欲しいのです。

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(写真はフリー素材です。)


◆日本のジェンダー平等の実態

昨今、女性登用が叫ばれています。SDGsの目標5でも「ジェンダー平等を実現しよう」とあり、「すべての女性と女児のエンパワーメントを図る」とあります。SDGsは2015年9月の国連サミットで採択されたもので、2030年までの15年間で達成することを目標としています。

では、もうすぐ折り返し時点である2021年8月の今、日本のジェンダー平等の実態はどうなのでしょうか。

実はつい先日、日本と海外の時価総額トップ10の企業の女性役員の比率を調べました。

(1つ1つ各会社のHPを見て、全部1次情報から調べました!めちゃくちゃ大変でした。誰かほめてください!笑)

これをなんと!
日経xwoman編集部が調べていました。

しかも!
東証1部の上場企業で時価総額上位300社の女性取締役の比率を。


◆日本の女性×社内×取締役の人数、割合は?

結論から言いましょう。

300社の中に取締役は合計3115人
そのうち、女性は393人
全取締役のうち12.6%という割合だそう。

詳細は、女性取締役ランキング2021の記事を是非見てみてください。

そしてこの記事。
ただ女性取締役の割合を調べただけじゃないのです!

社内なのか、社外取締役なのかも調べていました。

そこで、驚異の事実が発覚。

女性取締役393人中、354人が社外取締役。
つまり、社内取締役はたったの39人。

上場企業上位300社の取締役3,115人のうち、女性の社内取締役は39人
なんと1.2%しかいないのです。

女性取締役のうち、ほとんどが社外取締役!!!

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私自身も、各HPを見ながら女性の役員比率を調べていた時に(個人的趣味です)、なんだか社外取締役が多いなぁと感じていました。まさか女性の社内取締役が1.2%しかいないとは。

これって根本的な「女性登用」の課題を解決していないのではないでしょうか。女性の社内取締役が1.2%しかいないという事実は、取締役に最適な女性が社外にはいるけれど、社内にいないという面があると思うのです。もちろん、社外取締役の割合など色々とルールが変更になったのは重々承知の上で申し上げています。

記事にありました。

「社内から取締役に抜てきできる女性は残念ながら見当たらない。育成が追いついていない。来春、プライム市場へのシフトを死守するためにも、かろうじて女性の弁護士を1人社外取締役として雇っている」(1部上場企業の男性取締役)というのが本音だろう。
日経xwoman女性取締役ランキング発表 「生え抜き」不在の多様性より)

社外取締役で女性登用もいいのですが、社内からの取締役も増えて欲しいなぁと切実に思う今日この頃です。そう思うのは私が昭和脳だからなのでしょうか…。

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◆女性管理職の本を7冊読んで見えてきたこと


悩んだため、本を読みました。「女性登用、女性管理職」あたりをキーワードに、関連する本を7冊。

と言うのも、ちょうど友人が「ある分野の理解を深めるには、関連する本数冊を一気に読む」というスタイルをとっていて、とてもいいなと思ったので、真似した次第です。私が読んだ7冊はこんなラインナップ。

『なぜ、あの会社は女性管理職が増えているのか』
『働く女性の行動科学マネジメント』(石田淳)
『仕事を家庭は両立できない?』(アン=マリー・スローター)
『ゴールドマン・サックス流 女性社員の育て方、教えます』(キャッシー松井)
『女性管理職の教科書』(小川由佳)
『女性は気がきくねはなぜ地雷なのか?』(斎藤直美)
『仕事に生きる女性の教科書』(ミセス・マニーペニーら)

そしたら、「なぜ女性が管理職になりたがらないのか、なぜ昇進を望んでいないのか」が見えてきました。

答えはずばり!



管理職の働き方です。

どういうことかって?

そもそも、管理職になる人はどういう人か。
それがこの本に書いてありました。

今までの日本企業では「日本人、男性、フルタイム勤務、残業可能、転勤可能」である人材が管理職になる「適材」とされてきた。
(『なぜ、あの会社は女性管理職が増えているのか』より)

つまり、女性だったり時短勤務だったり、残業や転勤に制約がある人材は管理職には「適材」ではないとされてきたのです。

管理職になると特に「フルタイム勤務、残業可能、転勤可能」が求められる。だから管理職になりたくない。そういう女性が多いのです。

しかし断言します。

これからは違います。

人生100年時代、そして日本の人口が減少してくのが必須の中で、多様なライフタイルを認めてその人材が活躍できる組織になっていかないといけない。多様性を認めないと、その会社は生き残っていけない時代になってきています。

ゴールドマン・サックスは多様性を推進している。理由3つ。
・人材の確保が行いやすくなるため。
・働きやすい職場にするため。
・イノベーションは多様性によって産み出されるため。
(『ゴールドマン・サックス流 女性社員の育て方、教えます』(キャッシー松井)より)

いまや、多様性を認めて推進することが、会社が生き残っていく方法と言っても過言ではないでしょう。

そして、そのためには、今まで管理職の適材とされてきた「フルタイム勤務、残業可能、転勤可能」の認識を変え、多様なライフスタイルを認めていく必要があります。

そうすれば、おのずと「管理職になりたがらない女性」は減るのではないでしょうか。「フルタイム勤務、残業可能、転勤可能」でなくても管理職になれると知れば、管理職を目指す女性も増え、女性登用の比率も上がってくるのではないでしょうか。

そうなる未来を願い、今日も私は働いています。仕事大好き、かつ出来るだけ残業しない管理職として。


(2,786字)


日経xwomanテラスにも書いています!
アンバサダーやってます。
ほとんど同じことを書いていますが、頑張って削って2,000字にしています。
(日経xwomanのブログは、2,000字以内という縛りがあるのです。)

少しスマートになったこちらの文章も読んでみてください。間違い探しのような感覚で。なんてたって、500字以上削っていますからね!


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