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医療ドラマが廃れないのには訳がある?

皆さんは医療ドラマと聞けば何を思い浮かべるだろう?
「白い巨塔」
「Dr.コトー診療所」
「ナースのお仕事」
「JIN-仁-」
「振り返れば奴がいる」…



今期は医療ドラマが多くあると思う。
「となりのナースエイド」
「院内警察」
「グレイトギフト」

「となりのナースエイド」は

前向きバカとまで言われるほどポジティブで頑張り屋な主人公、桜庭澪(:川栄李奈)がナースエイド(看護助手、看護補助員とも)として病院で奮闘する物語。作中では「ナースエイドごときが!」と下に見られる(見ていて辛い)も、このナースエイド、自らを医療オタと公言するほどかなりの知識を有しており、医者でも見落とすような患者の変化等に気づくなどかなり遣り手。そんな彼女には暗くてつらい過去があった。


「院内警察」は

やりがいのある仕事を求めていた新人医療事務員。ところが配属されたのは「院内交番」と言われる、いわば院内のトラブル解決屋、兼何でも屋(?)。その配属先にいる気の抜けた上司、武良井治(むらいおさむ)(:桐谷健太)。彼が院内交番にいるのには理由があるようで…。


「グレイトギフト」は

うだつのあがらない病理医、藤巻達臣(たつおみ)(:反町隆史)が検査入院中に急死した元総理大臣の検死をしたところ、見た事もない球菌を発見する。調べていくうちにその球菌が体内に入った人間は急性心不全として亡くなり、その球菌は死後数時間で消えてなくなる。その球菌を世に発表しようと上司の白鳥教授(:佐々木蔵之介)に相談を持ちかけるも、彼は入院中の藤巻の妻を人質にとり、殺人球菌を使って目の上のこぶである理事長を殺害。白鳥は藤巻に殺人球菌「ギフト」の培養を強要する。それに逆らえない藤巻はその裏で殺人球菌の作成者を探し始める。



どれも面白く視聴者と盛り上がりたいのだが話をタイトルに戻そう。

今期のこの3つの医療ドラマだけでも同じ病院でありながら、主人公の立場からしてかなり違う。「グレイトギフト」こそ主人公は医者でありながら外科医でも内科医でもなく病理医である事に話にミステリー性を持たせやすい。「となりのナースエイド」、「院内警察」においては今まであまりスポットがあたらなかった病院内の役割、機関と言う事で独自性を持たせている。



また「グレイトギフト」のように病院は人の死に比較的密接しているという視点を得るとミステリーが成立させやすい。院内ミステリー作品は数多いがその中でも私が一つだけあげるのであれば、映像作品ではなく本で読ませていただいたのだが、「チーム・バチスタの栄光」が個人的それである。聞き上手であるが故に不定愁訴外来に配属された主人公がほぼ刑事だった。ものすごく面白いのでぜひ読んでいただきたい。


そしてとりあげる「スポット」の多さが医療ドラマの見ていてとても楽しいところだと思う。


医者という観点で見るのであればお医者さんにはそれぞれの担当する「科」が存在する。スポットを外科に当てれば他に追随を許さない手術テクニックを持った主人公であれば「医龍」だし、環境が島でたった1人の外科医であれば「Dr.コトー」である。アニメになるがモグリであれば「ブラックジャック」(好きなエピソードは「三者三様」、「本間血腫」)。



診療科もあるがあとは患者別のスポットもある。子供の患者に焦点を当てれば症例数の珍しい病気や、子供の面倒を見る看護師や家庭環境もとりあげやすい。がんのステージ4の患者となれば話は俄然、終末医療になる。精神科に通う20代の若者が患者であれば現代のストレス社会に。患者がホームレスであれば貧困問題、ひいては政治色の強い話になるかも。


といった感じに医療以外の部分でストーリーを派生させやすくある。患者ごとに一話完結のドラマなんかも多いのではないか。診療科ごとに主人公を切り替えるような本格的な医療ドラマなどもあってもいいかもしれない。


あとは医療に関しては誰もがお世話になる、もしくはなる可能性があるといったところを考えると他のジャンルよりも見たくなる気も起きる。自身にとっての話だけでもなく、身内は親しい友人がこうなったらといった想像もしやすい。



皆様もこの医療ドラマはこうだなとか、
こんな視点の医療ドラマがあったなんて!
などの感慨に耽りながら見ていただければ
イチ映像作品好きとしては嬉しいです。


…ここまで書いておいて思うのだが、こんなのどんなドラマや作品においても言える事ですよねえ!


あと「JIN-仁-」の医療×タイムスリップって他と比べて尖りすぎたジャンルですごいな…村上もとか先生は…







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