目の前で人が倒れたら？

添乗中にそんなことが何回かありました。
外部の人の事故もあれば、お客様が倒れることも。
そのうちの忘れられない1つです。

バスが閑静な住宅街を走っていた時です。
その少し前を40代くらいの太めの男性が自転車で走ってました。
突然自転車の前輪が石につまずいたような感じで前のめりになり後輪が浮き、男性は宙に投げ出され1回転ムーンサルトのように地面にたたきつけられました。

スローモーションのようでした。
ドライバーは慌てて急停止、私もドアから飛び降りて男性に駆け寄ります。
幸いに背中から落ちたので頭には損傷なしでした。出血もありません。
肩を数回たたくと意識が戻り「う～う～」といった声がします。
そうこうしているうちに人が集まり救急車も来たので、私達はその場を立ち去りました。

ほとんどのお客様からは
「無事で良かったね。早くに救急車を呼べて良かったね。」
との声でした。
そんな中で聞こえてきた言葉を私は忘れられません。
「バスがその人をはねたと思っている人だっているから周りの人にきちんと説明しなかったのはまずい。あとでひき逃げと言われるだろう！」

え？あの状況で、その人の救護活動の中でそんな説明を？？それに他にも周りに人がいたよね？？？
1人の命の無事を祈り、数人でファーストエイドをしているところで、この人はそんなことを考えていたんだと思うと哀しくなりました。

そういった意見は少数派なのかもしれません。
出来れば関わりたくないという意識が、例えば道で苦しそうにしている人がいても見て見ぬふりをするのだろうと思います。
もっと怖いのはそのセリフに同調する人が何人もいたということ。

医療関係者でもない私が出来ることなんて救急車呼ぶとか声をかけるとか、たがが知れていることかもしれません。でも見て見ぬふりをするよりは役にたったと思います。

ダイビングで取ったリアクトライト、日赤で取った人工呼吸＆AEDの研修証明書、どちらも有効期限切れだからコロナが終わったらもう1度研修に行こうと思ってます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます♡