アルコール使用障害について。その②。

昨日までは暑かったですが、
今日以降はやや暑さも和らぎそうです
(とは言え、最高気温30度)。

ここ数日は、
活動が活発な梅雨前線の影響で、
天気が崩れるようです。

気圧の変化も大きくなりそうとのこと。
気圧低下に伴う気分の不調や頭痛、
首や肩のこり、めまい、
全身倦怠感、関節痛、低血圧などにご注意ください。
(天気.jpより)

前回に引き続き
アルコール使用障害の話です。
診断や治療について。
MayoClinicから
Alcohol use disorder.

診断について
かかりつけの医療機関を受診してください。アルコールの問題を抱えていると疑えば、精神保健医療機関を紹介されるかもしれません。アルコール問題を評価するために下記の項目が行われます:
・飲酒習慣に関する質問:家族や友人と話をする許可が求められる場合があります。(ただし、守秘義務法により、同意なしにあなたに関する情報を他者に提供することは禁じられています。)
・身体検査の実施:身体検査を行い、あなたの健康状態について質問することがあります。アルコール使用の合併症を示す身体的徴候はたくさんあります。
・臨床検査や画像検査の提案:アルコール使用障害を診断するための特別な検査はありませんが、検査結果の特定のパターンがアルコール使用障害を強く示唆することがあります。また、アルコールの使用に関連しているかもしれない健康上の問題を特定するために検査が必要な場合もあります。臓器の損傷が検査で確認されることもあります。
・心理学的評価:この評価には、症状、思考、感情、行動パターンに関する質問が含まれます。これらの質問に答えるために、質問票に記入してもらうこともあります。
アルコール依存症の治療は、患者さんのニーズによってさまざまです。治療には、簡単な介入、個人またはグループカウンセリング、外来プログラム、または入院が含まれます。生活の質を向上させるためにアルコールの使用を止めることが主な治療目標です。

簡易的なスクリーニングとして、
WHOが作成したチェックシート(AUDIT)がよく使われています。
アルコール依存症治療navi.jpより。
簡単にできるので興味がある方は上記リンクをみてください。
私の場合、今はほぼ0点ですが、
昔思い出すと結構やばかったりするかも。

下記の治療法については、
一応引用しますが、
長いので飛ばしてもらっても構いません。

治療について
アルコール使用障害の治療には以下が含まれます:
・断酒(解毒)と離脱治療: 治療は断酒のプログラムから始めることがあります。デトックスと呼ばれることもあり、一般的に2~7日間かかります。離脱症状を防ぐために鎮静剤を服用する必要がある場合もあります。断酒は通常、入院治療センターや病院で行われます。
・新しいスキルを学び、治療計画を立てる: このプロセスには通常、アルコール治療の専門家が関与します。目標設定、行動変容のテクニック、自助マニュアルの使用、カウンセリング、治療センターでのフォローアップケアなどが含まれます。
・心理カウンセリング: グループや個人を対象としたカウンセリングやセラピーは、アルコールの問題をよりよく理解し、アルコール使用の心理的側面からの回復をサポートします。カップルセラピーや家族セラピーが有効な場合もあります。家族のサポートは回復プロセスの重要な一部となります。
・内服薬: ジスルフィラム(ノックビン)と呼ばれる薬は、アルコール使用障害を治したり、飲酒衝動を取り除いたりすることはできませんが、飲酒を防ぐのに役立つことがあります。ジスルフィラムを服用中に飲酒すると、顔面紅潮、吐き気、嘔吐、頭痛などの身体反応が起こります。
ナルトレキソンは、アルコールが引き起こす良い感情をブロックする薬で、多量飲酒を防ぎ、飲酒衝動を抑える可能性があります。アカンプロサート(レグテクト)は、飲酒をやめるとアルコールへの欲求と闘うのに役立つ可能性があります。ジスルフィラムとは異なり、ナルトレキソンとアカンプロサートは飲酒後に気分が悪くなることはありません。
・注射薬: ナルトレキソンという薬の一種であるビビトロールは、月に1回、医療専門家によって注射されます。同様の薬は錠剤でも服用できます(本邦未承認)が、アルコール使用障害から回復した人々にとっては、注射薬の方が使用しやすいかもしれません。
・継続的な支援: アフターケア・プログラムや支援グループは、アルコール使用障害から回復した人が飲酒を止め、再発に対処し、必要なライフスタイルの変化に対処するのを支援します。これには、医療や心理的ケア、支援グループへの参加などが含まれます。
・心理的問題の治療: アルコール使用障害は、他の精神疾患とともに発症することが一般的です。うつ病や不安神経症、その他の精神疾患を患っている場合は、会話療法(心理療法)、薬物療法、その他の治療が必要になることがあります。
・健康状態に対する医学的治療: アルコールに関連した健康問題の多くは、飲酒をやめればかなり改善します。しかし、健康状態によっては、継続的な治療や経過観察が必要な場合もあります。
・精神修養: 何らかの精神修養を定期的に行っている人は、アルコール使用障害やその他の依存症からの回復を維持しやすくなります。多くの人にとって、自分の精神的な側面をより深く理解することは、回復の鍵となる要素です。
・重篤なアルコール使用障害の場合は、入所型治療施設での滞在が必要な場合もあります。ほとんどの入所型治療プログラムには、個人療法、集団療法、支援グループ、教育講演、家族参加、活動療法などが含まれます。
入所型治療プログラムには通常、アルコール・薬物カウンセラー、ソーシャルワーカー、看護師、医師など、アルコール使用障害の治療に専門的な知識と経験を持つ者が含まれています。


具体的には、下記のようなステップを踏んで治療するようです。

アルコール依存症治療.naviより

もちろん、
アルコール肝炎/肝硬変等が合併すると、
医学的管理が必要ですが、
アルコール依存症の根幹となる治療は、
心理社会的治療となります。

・酒害教育
・個人精神療法
・集団精神療法
・自助グループ参加

重度の離脱症状(振戦せん妄など)、
身体疾患の重症度、精神的に不安定、
家族が疲弊している場合は入院治療が必要となります。
(アルコール依存症治療.naviより)

結局は仕事のストレスや、
人間関係の悩みが多いと思うので、
そういったものもrenewalしないと難しいかも。



余談ですが、
大量飲酒しているかたで、
HDL(いわゆる善玉)が200超えの方がいました(基準値は40以上)。
善玉なら高いほうがいいじゃないかと思うのですが、

高HDLの原因として、
CETP(コレステロールエステル転送蛋白)欠損症という疾患があります。

CETPは、
HDLのコレステロールをLDL(いわゆる悪玉)やVLDLに転送し、
HDLやLDLの量や質を調整していますが、
遺伝的に欠損するCETP欠損症では冠動脈疾患保有率(動脈硬化)が高いことが報告されています。
HDLが100を超えるようですと、
動脈硬化のリスクが高まるという説もあります。
頸動脈エコーくらいやっといてもいいかも。

慢性大量飲酒でも、
CETP蛋白活性を低下させ、高HDL-C血症を呈します。

何が言いたいかというと、
めったにそんなに高い値見る機会がないので、
ちょっと驚いたというだけなんですね。







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