食中毒について。その①。

本日も最高気温30度の予報です。
関東では梅雨入りが例年より遅れていますが、
(6/22-23日頃の予報だとか)、
明日は、梅雨前線が北上し、
関東でも大雨の予報となっております。

梅雨(5月~6月)と夏(7月~9月)は、
湿度や気温が高く、
細菌が増えやすいので、
この時期には細菌性の食中毒の発生件数が増加する傾向にあります。

ということで、
今回は食中毒です。

Mayo clinicより
Food poisoningです。

概要
食中毒とは、汚染された食品を食べることによって引き起こされる病気です。細菌、ウイルス、寄生虫などの感染性生物またはその毒素が、食中毒の最も一般的な原因です。
感染性生物またはその毒素は、加工や製造のどの時点でも食品を汚染する可能性があります。また、食品の取り扱いや調理が不適切な場合、家庭でも汚染される可能性があります。


 英語では、
food:食べ物、poison:毒
food poisoning で食中毒。
直接的な表現でわかりやすいですね。

食中毒の症状は、汚染された食品を食べてから数時間以内に始まり、多くの場合、吐き気、嘔吐、下痢などが起こります。多くの場合、食中毒の症状は軽く、治療しなくても治ります。

症状:
食中毒の症状は、汚染源によって異なります。ほとんどの食中毒では、次のような症状が現れます。
吐き気、
嘔吐、
水または血の混じった下痢、
腹痛、
発熱

症状や徴候は、汚染された食品を食べた後、数時間で始まることもあれば、数日、あるいは数週間後に始まることもあります。食中毒による病気は、通常、数時間から数日間続きます

以下のような症状や徴候がある場合は、医療機関を受診してください。
・頻繁に嘔吐し、水分をとることができない。
血の混じった嘔吐物や便が出る
3日以上続く下痢
激しい腹痛
38℃を超える発熱
脱水症状の兆候または症状 :過度の喉の渇き、口の渇き、ほとんどあるいは全く排尿がない、ひどい脱力感、めまい、あるいはふらつき
・目のかすみ、筋力低下、腕のしびれなどの神経症状

症状としては、
嘔吐、下痢、腹痛、微熱が多いです。
自然に治ることが多いですが、
水が飲めないくらいひどい吐き気、
出血を伴う嘔吐や下痢、高熱、手足が動かない等の場合は受診しましょう。

原因
食品の汚染は、栽培、収穫、加工、保管、出荷、調理など、生産のどの段階でも起こり得ます。交差汚染(ある表面から別の表面へ有害な生物が移動すること)は、多くの場合、その原因となっています。これは、サラダやその他の農産物など、生ですぐに食べられる食品にとって特に厄介です。これらの食品は調理されていないため、食べる前に有害な有機体が破壊されず、食中毒を引き起こす可能性があります。


 汚染された肉や魚を調理した、
包丁やまな板でほかの食材(野菜)などを調理すると、
細菌や毒素が移ることがあります。
できれば、まな板や包丁は別々にしましょう。


食中毒を引き起こすのは、細菌、ウイルス、寄生虫など多くの原因物質です。下記は、考えられる汚染物質、症状を感じ始める時期、その生物の一般的な拡散方法を示しています。

以下、細菌(ウイルス)名と発症までの期間、補足が続きます。
ちょっと長いので、
詳しくは読まなくても結構です。
一応、引用はしておきます。


①カンピロバクター 
発症時期:2~5 日
食品と伝播:食肉および鶏肉
加工中に動物の糞便が食肉の表面に付着すると、汚染されます。
その他の感染源としては、低温殺菌されていない牛乳や汚染された水などがあります。
②Clostridium botulinum:ボツリヌス菌
12~72 時間
酸度の低い家庭用缶詰、不適切な業務用缶詰、燻製や塩漬けの魚
アルミホイルで焼いたジャガイモ、その他長時間高温に保たれていた食品。
③Clostridium perfringens:ウエルシュ菌
8~16 時間   
肉類、シチュー、グレイビーソース。
食器の保温が不十分な場合や、冷やしすぎの場合によく発生します。
④大腸菌  
1~8 日
屠殺中の糞便に汚染された牛肉
主に加熱が不十分な牛挽き肉によって広がります。
その他の感染源としては、未殺菌の牛乳やリンゴ酒、アルファルファの新芽、汚染された水などがあります。
⑤ジアルジア ラムリア
1~2 週間  
生の調理済み食品、汚染された水。感染した食品取扱者によって広まる可能性があります。
⑥A 型肝炎  
28 日     
生の、すぐに食べられる野菜や貝類、汚染された水に由来する。
感染した食品取扱者が感染させる可能性があります。
⑦リステリア菌
  9~48 時間
ホットドッグ、ランチョンミート、低温殺菌されていない牛乳やチーズ、洗浄されていない生の食品。
汚染された土壌や水を通して広がる可能性があります。
⑧ノロウイルス 
12~48 時間
汚染された水に含まれる生野菜、調理済み食品、貝類。
感染した食品取扱者によって広まる可能性があります。
⑨ロタウイルス
  1~3 日
生のすぐに食べられる食品。
感染した食品取扱者によって広まる可能性があります。
⑩サルモネラ菌  
1~3 日
生のまたは汚染された肉、鶏肉、牛乳、卵の黄身。
不十分な調理でも生き延びることができます。
包丁、切断面、または感染した食品取扱者によって広がる可能性があります。
⑪赤痢菌
24~48 時間
シーフードおよび生の調理済み食品。
感染した食品取扱者によって広がる可能性があります。
⑮黄色ブドウ球菌
  1~6 時間
肉類、調理済みサラダ、クリームソース、クリーム入りのペストリー。
手指の接触、咳、くしゃみによって感染する可能性があります。
⑯ビブリオ・バルニフィカス                          
1~7 日
生牡蠣、生または加熱不十分なムール貝、アサリ、ホタテガイ。汚染された海水を通じて感染する可能性があります。

通常は発症までの時間は早くても日単位でかかるところが、
黄色ブドウ球菌はじめ、毒素系は発症が早く、
抗菌剤もききません。

厚生労働省の食中毒統計資料によると、
アニサキス、
ノロウイルス、
カンピロバクターが多いようです。
 
乳児は腸管内の細菌叢(様々な細菌の集まり)が不安定で、
ボツリヌス菌の感染に対する抵抗力が低くなっています。
うまく発語できない、
飲み込みづらいなどの症状が出ます。
呼吸ができなくなることもあります。
1歳以上になるまで、
はちみつを食べさせてはいけないという理由となっております。


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