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新型コロナ治療薬 ①ゾコーバ

今日は朝から雨です。
ゴールデンウイーク最終日ですし、
皆さんお家で過ごされることが多いでしょうか?


なるべく海外の論文、文献を引用するスタイルにしているのですが、
これに関しては、適当なものがなく、
日本の記事から抜粋させていただきます。


ちなみに緊急承認第一号です。

これまでは特例承認といって、海外のエビデンスにて有効性、安全性を確認して、承認を早める、という承認でした。

これは、海外では使用・検討されておらず、何のエビデンスもなく、臨床試験完了前に有効性を推定して、承認されております。



ちなみに、飲み方は

「12歳以上の小児及び成人にはエンシトレルビルとして1日目は375mg(3錠)を、2日目から5日目は125mgを1日1回経口投与する。」

併用禁忌、注意薬もいっぱいありますね。
同意書も必要です。

世界の信頼を失う国産コロナ治療薬「ゾコーバ」緊急承認
(2022.12.6)


今回「ゾコーバ」の審査を担当したのは、厚労省の薬事・食品衛生審議会の薬事分科会と医薬品第2部会の合同会議だ。座長を務めた薬事分科会長の太田茂・和歌山県立医科大学教授は、閉会ぎりぎりに「緊急承認を可とする旨、議決したいと思う」と呼び掛けた。

島田眞路委員(山梨大学学長)が緊急承認に反対する意見を述べたが、沈黙が過半数を占めた数秒後に「賛成が多数と認めたいと思います」と議論もせず締めた。これは異様だ。座長がやるべきは「可と議決したい」と自らの希望を述べるのではなく、他の委員の意見を聞き、最終的には多数決をとることだ。小野氏は、この様子を「最初から結論ありきの神事」と評する。

島田委員は緊急承認に反対の理由として、緊急承認制度の適用要件に「当該医薬品の使用以外に適当な方法がないこと」とあるのに対し、経口薬としては米メルクの「ラゲブリオ」と米ファイザーの「パキロビッドパック」がすでに承認されているが、「パキロビッドパック」は政府が確保した200万人分のうち、5万6000人分しか処方されていないことを挙げ、代替薬が存在し、しかもその需要は低いと論じた。


なんだか、無理に承認を通したような印象ですね。

緊急承認の要件である、他に代替手段がないことも満たしてないと。


なぜ厚労省はこんな無理をしたのか。それは、「ゾコーバ」の治験データが、承認を満たすレベルではなかったからだ。医薬品医療機器総合機構(PMDA)で薬事承認に従事した経験がある谷本哲也医師は「ゾコーバは欧米では承認されません」という。

では、どこが問題なのだろうか。谷本医師が最も問題視するのは、塩野義製薬が臨床試験の主要評価項目を途中で変更したことだ。 今年7月8日に改訂された研究計画書では、発熱や頭痛など「12症状が快復するまでの時間」を主要評価項目としていたが、9月20日に倦怠感、発熱、鼻水、喉の痛み、咳などの5項目に減らされている頭痛・悪寒・筋肉痛など、頻度が高い症状も除外されている。  

この時期に研究計画書が変更されたのは、7月に厚労省が「ゾコーバ」の緊急承認を見送ったためだ。なぜ当初の12症状から5症状に減らしたのか、なぜ頭痛・悪寒・筋肉痛を除外したのかといった疑問点を、合理的に説明することはできない。
ちなみに、今回提出されたデータは、当初の12症状を主要評価項目として分析した場合、有効性は証明されない。

 


臨床試験では、途中で主要評価項目を変えてはいけません。

そんなことしたら、信用なしです。

もともとの、主要評価項目では差が出ないそうです。


この臨床試験は、日本・韓国・ベトナムで実施された。5症状の消失時間は、ゾコーバ群で167.9時間、プラセボ群で192.2時間と24.3時間の差があるが、日本人に限った解析では6.3時間しか差がなく、その差は統計的に有意ではない

これは、韓国人、ベトナム人と比べて、日本人のプラセボ群の回復が早いためだ。

さらに、この臨床試験の設定は、日常臨床ではあり得ない条件を課している。その1つが、鎮咳剤の併用を認めていないことだ。咳を訴えるコロナの患者に咳止めの薬を出さないなどあり得ない。もし、日常診療と同じように咳止めを処方していたら、症状快復までの時間に差が付いたかはわからない。

倦怠感、発熱、鼻水、喉の痛み、咳が回復するまでに8日かかるところが、

薬を飲むと7日になります!っていうのも、どうかと思います。
(何もしなくても、発熱とか2-3日で治ることが多いようですけど?)


その上、なんと日本人だと6時間しか差がないとのこと(有意差なし)。

重症化を抑制するデータもないみたいです。

しかも、効果を実感するためには、皆さん咳止め飲んじゃダメですよ。

その他、臨床試験に関して、COI隠していたとか。


加えて、
他の薬(ラゲブリオ、パキロビッドパック)は、
重症化リスク因子がないと処方対処にならないのに、
こちらは誰でも(12歳以上、妊娠の可能性ない人)
内服可能となっています。


飲むか飲まないかはあなた次第です(やりすぎ都市・・)。


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