高校陸上 2laps (1) 高校選びは人生を決めるのか?

インターハイは遠い。
でも、高校3年かけて、息子なりの限界を押し拡げることにチャレンジして欲しい。
全国大会に出られる学生はひと握りだし、それぞれ、ひとりひとりに「部活」があっていいじゃないか。

高校陸上が始まって2ヶ月。
東京都の各支部(1〜6まである)では、一年生大会が進行中だ。

息子は「2laps」、800mに挑んでいる。
ただし、どの距離が最適なのかは分からない。
中学時代は100から3000まで走っていたが(いや、私がエントリーさせた、と言った方が正しい)、所属していたクラブには毎年一月に行われる都道府県対抗駅伝に選ばれた選手が複数いて、とてもじゃないが、3000ではかないっこなかった。
息子は居場所を見つけるために、200、400、800に重心をかけ、夏の通信で2:06.78まで記録を伸ばした。
これでも全中の参加標準記録である2:00.50は、はるか彼方だった。
東京からは全中にKくんとMくんが参加したが、彼らは同世代のスターだ。

そのあと、息子は塾の生活に耽溺していたこともあり、陸上を辞めたがっていたが、なんとか騙し騙して、10月までクラブに通ってもらった。
あとで聞いたのだが、私が甲子園を観に行っていた間、夏休み中は塾で10時間勉強していたらしい。まったく知らなかった。
そいでもって、9月には東京ジュニアに参加標準記録を切っていた200、10月の支部対抗には400で出場して、中学陸上を終えた。

おそらく偶然ではないと思うのだが、この時期から模試の理社の点数が上がり始めた。
ようやく陸上から解放され、息子はやりたいことに集中し始めたのだろう。

問題は、進学先である。
クラブの仲間は、全国大会を狙える名門校を選ぶ選手も多かった。
きっと、何人かは都大路を走ることになるだろう。
そして、3年後に大学に進学してからは、私の取材対象になって欲しいと思っている。

息子は夏から秋にかけ、二校の練習会に参加したが、両校とも環境は素晴らしかった。
特に先生のアプローチはトップレベルで、最初の学校はわが家から4駅、二校目は自転車通学できる範囲だ。
これらの学校に入れたとしたら、インターハイは別として、南関東大会は間違いなく近づく。

しかし、息子の思いは別なところにあった。
おそらく、彼の人生にとって、はじめての大きな選択、決断に違いなかった。

(つづく)
写真提供 Ekiden Mania氏
#陸上 #高校受験 #800m

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