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美術

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美術館巡りを趣味にしたい。
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#休日のすごし方

美術展が好き。 |モネ、モネ、モネ。光に溺れる美術展

先日、上野の森美術館で開催中の、「モネ 連作の情景」展に行ってきた。 「100%モネ」というキャッチコピーの通り、本企画展で展示されている作品は、初めから終わりまで、すべてモネ。 国内外各地の美術館から、モネの絵画が一堂に会する、またとない贅沢な機会だ。 このところ引っ越しで忙しく、美術館に足を運べない日々が続いていたが、「これは見逃せない!」と上野へ直行。モネは、私が最も好きな芸術家のひとりだ。 光に溺れる美術展 もし「光を描いてみて」と言われたら、あなたならどう

美術展が好き。 |ルーヴル美術館展 愛を描く

ルーヴル美術館。 美術好きにとって、憧れの地。 ルーヴル美術館は、フランス・パリのセーヌ川右岸に位置する、世界最大級の美術館である。1793年開業。元々は12世紀に建造された城塞だったものが、幾度も増改築を繰り返して現在の美術館になった。 40万点近い美術品を所蔵しており、総面積はなんと6万平方メートル。展示されているのはそのうち数万点だが、それでも1日では見て回れないほどの規模だ。 レオナルド・ダ・ヴィンチの《モナ・リザ》や《ミロのヴィーナス》、ドラクロワ《民衆を導

美術展が好き。 |ピカソとその時代

2022年に続き2023年も、美術館に通いたい。 そして年の暮れには、胸を張って「美術鑑賞が趣味です」と言えるようになっていたい。この「美術展が好き。」シリーズは、そんな願いを持つ男が、適当に呟く独り言だ。 昨年末に、川内有緒さんの『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』という本を読んだ。 この本を読み、私の芸術鑑賞に対するイメージが拡張された。一言で言えば、「芸術鑑賞に正解はない」ということが、ようやく分かった。 作品が制作された背景や、作家の生い立ち、当時の歴史

美術展が好き。 |特別展「毒」

国立科学博物館|特別展「毒」 趣味で書いている「美術展が好き。」だが、第3回にして、早くも美術展ではないものを取り上げる。 今回は、上野の国立科学博物館で11/1〜2/9まで開催されている、特別展「毒」をレポートする。国立科学博物館では初となる、「毒」をテーマにした特別展。「この世界は、毒だらけ」というフレーズに惹かれ、足を運んだ。 「毒」というキケンな香りのするものをテーマに、各分野のスペシャリストが結集して作り上げられたのが、今回の特別展「毒」だ。 QuizKno

美術展が好き。 |特別展アリス —へんてこりん、へんてこりんな世界—

喋る白ウサギを追って大きな穴に飛び込むと、その先には不思議な世界が広がっていた。 身体の大きさが変化する食べ物、ウサギと帽子屋のおかしなお茶会、チェシャ猫、トランプ兵、公爵夫人の裁判——目まぐるしく場面が移り変わる物語は、ユーモアに溢れ、子供はもちろん大人も楽しめる。 ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』は、19世紀にイギリスで刊行され、以来世界中で愛されているファンタジー小説だ。小説はもちろん、アニメ、映画、演劇など、「不思議の国のアリス」のコンテンツは、全世界で成

美術展が好き。 |自然と人のダイアローグ

美術館に行くのが、好きだ。 私にとって芸術は、日常生活の対岸に存在する、非日常的なものだ。辛く険しい現実を忘れさせてくれる、特別なもの。月に1回くらいの緩いペースで、興味を持った美術展に足を運んでいる。 せっかくなので、私が美術展を訪れた感想を、まとめてみようと思った。それが今回から始まる「美術展が好き」である。 私は美術の専門知識を何ひとつ持ち合わせていない。絵心もない。「美術展が好き」で書かれるのは、ただ絵を眺めるのが好きな素人が適当に呟く、感動の言葉である。 国