点滴は麻酔科医の生命線である。
点滴をとる。
そもそも点滴をとる目的はなんでしょうか?
手術室では、薬を入れる、急速輸液する、輸血をする、の3つが考えられます。
全身麻酔導入では「薬を入れる」が点滴の主な役割です。
最低限、薬が入れば細い点滴でもなんでもよいということです。
が、確実に血管内に入っていなければなりません。
点滴は麻酔科医にとって生命線です。
眠くなる薬も、痛みを取る薬も、血圧を調整する薬も全て点滴から入れます。
これが使えないと、こちらが切れる手札が途端に少なくなります。
点滴をきちんと確保することはとても大事なことなんです。
点滴が手術室へくる前から入っている場合もあります。
病棟で看護師や医師が入れてくれたり、
もともと治療の必要があって入っていることもあります。
「点滴をとる手間が省けたな」とつい思ってしまいますが、
自分で点滴をとるよりも注意が必要です。
そのまま薬を入れる前に
「点滴がちゃんと入っているか」
を確認する必要があります。
点滴がもれていたり、詰まっていたり、
にはつかえない場合も多くあります。
高齢で皮膚がたるんでいるような人は点滴が血管に入っていなくても、
よく落ちることがあります。
皮下のゆるくなった組織に液体が入り込んでしまい
「あれ?薬が効かないな、、。」
となってから点滴もれに気がつくこともあります。
見極めのポイントは「逆血があるかどうか」です。
輸液のバックを体より下にしてみたり、
点滴が入っている方の腕を駆血してみて、
血液が逆流してくるかを確認します。
点滴がきちんと使える。
実は簡単なようで難しいことなんです。
さぁ、点滴がちゃんと使えることを確認して次に進みましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!
また次回もよろしくお願いします。
そんなことより
点滴がうまくとれるようになりたい!
という人はこちら。(本の紹介です。)
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