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道徳と倫理

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道徳と倫理について考えてます
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記事一覧

「権威への服従」から脱するための倫理

学校教育の内部にいると常に感じるのが「権威への服従」という感覚です。そして、これは「道徳…

めがね旦那
6か月前
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道徳教育の概観(修身〜教科化前まで)

(『道徳教育の可能性』 中戸義雄・岡部美香編著 ナカニシヤ出版 2005)より  岡部美…

めがね旦那
6か月前
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倫理教育を担う物語

倫理は、個別具体的な事象において悩み引き裂かれながらも決断していくことを求めます。 道徳…

めがね旦那
6か月前
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倫理学の創始者 アリストテレス

今回のテーマは古代ギリシャの哲学者であるアリストテレスです。 このアリストテレスという人…

めがね旦那
6か月前
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蝶番としての道徳的価値

蝶番(ちょうつがい)を知っていますか。蝶番とは、ドアと壁を繋いでいる金具のことです。これ…

めがね旦那
6か月前
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「発達」と「生成」から考える道徳教育

「特別の教科 道徳」には「道徳的諸価値」というのが列挙されており、それ故、道徳の授業がそ…

めがね旦那
6か月前
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学校文化を疑い、自分で考える

学校文化というのは、学校という社会の中では、かなり強力な力を持っています。それが社会から見れば「おかしな文化」であったとしても、「中の人」からすれば、それは抗うことが不可能にも感じられてしまうほどです。 例えば、「授業では必ず<めあて>を書きましょう」というのがあります。その文化の力は、多くの場合「必ず守られるべき規範」として作用してしまいます。 僕が2年目の教員の頃に外国語活動の研究授業を行いました。夏休みに、街中の建物を写真に撮って、その写真を用いて体育館を町に見立て

道徳の「教科化」による<権威>は、現場を服従させる

「特別の教科 道徳(以下、道徳科)」には「道徳的諸価値」というのが列挙されています。それ…

めがね旦那
6か月前
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道徳の徳は「積む」もので、倫理の理は「しないこと」

道徳と倫理という言葉の違いについて考えてみたいと思います。 この両者は辞書の定義において…

めがね旦那
6か月前
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道徳は「伝達」、倫理は「生成」、そして社会化と主体化の話

道徳と倫理の違いをいろいろ書き出してみながら、そこにある価値を見出していきたいと考えてい…

めがね旦那
6か月前
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国語科みたいな道徳科

「特別の教科 道徳(以下、道徳科)」の公開授業を見ていると、たまに「国語科みたいな道徳科…

めがね旦那
6か月前
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道徳は「キレイゴト」なのか?

道徳科は「キレイゴト」という批判に常にさらされています。つまり、「そりゃそうだろうけど、…

めがね旦那
6か月前
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道徳教科化に伴って「変わったこと」と「変わらないこと」

前回に引き続き、浅見氏の議論を参照しながら、「特別の教科 道徳」について概観していきまし…

めがね旦那
7か月前
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道徳の教科化について

 まずは「特別の教科 道徳(以下、道徳科)」という少々厳しい(いかめしい)教科について考えてみたいと思います。  「道徳の時間」が創設されたのは1958年(昭和33年)で、それからちょうど60年後の2018年(平成30年)に「特別の教科」として道徳科が始まりました。  しかし、「教科化」といってもピンときません。なぜなら「教科化」の前後でも、道徳は「週に1時間、年間35時間(一年生は34時間)」はやっていましたし、読み物資料を使った授業も今とそれほど変わりはありません。