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ヤマト作戦とギャグマンガ日和

皆さん、シン・エヴァンゲリオンを観たことはありますか?
すっごく良かったです。
私は、映画館で3回ぐらい観ました。

今更だからネタバレを書いても大丈夫でしょうか。
もしネタバレを見たくない方は、シン・エヴァの本編を見てからこの記事をご覧くださいね。




新世紀エヴァンゲリオンというアニメは、1997年頃にTVアニメとして放送されました。
それまでになかったようなロボットアニメに、オタク界隈は大いに盛り上がったものです。

しかし、TV版の最終回が賛否めちゃくちゃ分かれる出来栄えで、真のエンディングを描き直すために劇場版が制作されました。

ところが、エヴァンゲリオンの生みの親である庵野監督は、その劇場版をさらに超えるエヴァンゲリオンを生み出します。

それがシン・エヴァンゲリオンでした。


用語とか設定とかが難しくて、初見の人は付いて来れないような内容でもあります。
けど、至るところにオカルト要素が散りばめられていて、それを見つけ出したり、ワケのわからない描写に含まれる意味をあれこれ考察するのが面白かったりと、アニメ本編を取り囲むような謎解きのリングに自分も参加できる、というのが、このシン・エヴァンゲリオンの魅力だと私は感じています。

岡田斗司夫さんがYouTubeで解説動画を出していたり、他にも様々な「考察チャンネル」が立って解説をくり広げたりしているので、よかったら見てみてください。


さて、今回の記事にある「ヤマト作戦」というのは、シン・エヴァンゲリオンの最終局面でおこなわれた作戦の名前です。

簡単な言葉で表すなら、「最後のボスを倒すため、みんなの力を一つにして立ち向かうぞー」という、とても壮大でカッコいい作戦となります。

巨大ロボットであるエヴァンゲリオンが、必殺武器のガイウスの槍を持って敵に突進して、何十体もの敵ロボットを串刺しにするというシーンは圧巻です。


しかし、私はそのシーンにデジャヴを感じました。

「ヤマト作戦?敵を串刺し?」

過去に、見た記憶があるんです。

私は一生懸命に、記憶の引き出しを掻き回して探しました。


ありました。

「ギャグマンガ日和」の作中作、「ソードマスターヤマト」の最終回。
雑誌の都合で、最終回をたった3ページで描かなくてはならなくなり、敵の幹部四天王を1コマで倒すというシーンです。


シン・エヴァンゲリオンのラストは、最終局面に向けて感動的な流れになっていました。

ユーミンの曲を林原めぐみさんがカバーしたものがバックに流れて、それはもう感涙ものでした。


けど、シンジ君がガイウスの槍で敵を串刺しにして行くシーンで、私はこの「ギャグマンガ日和」を思い出してしまったのです。
そして笑いをこらえるのに必死になり、涙が引っ込んでしまいました。


だって、みんなが命懸けでやろうとしている作戦で、作戦会議のときの資料が「ギャグマンガ日和」で、みんなでそれを見ながら「最後のトドメはこれにしよう。作戦名はヤマト作戦にしよう」とか話し合ってるのを想像したもんだから、もうダメでした。

せめて「ヤマト作戦」ていう名前でなければ、まだギャグマンガ日和を連想することはなかったでしょう。


私は、本来の感動を取り戻すために映画館に3回足を運んだのです。

何回見ても面白かったです。

おわり。



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