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ポカホンタスという実在の人物を描きつつ、物語自体はかなり怪しい

ポカホンタスを子供と一緒に見たのだけど、ラストはあっさりバイバイして終わりなのね、ってのに拍子抜けしてしまった。というのが無邪気に見ていた感想なのだけど、実在の人物を描いたというからそんなもんかな、と思いながらどの辺が真実なのか調べてみたらどうも様子がおかしい。

ちょっと調べてみると、ポカホンタスが処刑されそうになったジョン・スミスを身を呈してかばった、という逸話はジョン・スミスの創作、と言われており、ポウハタン族は公式に否定しているそうだ。

「ディズニーが初めて実在の人物を元に描いた名作アニメ」とされているけれど、元になっているポカホンタスのエピソード自体が、白人にとって都合よく作られた創作話であるとすると、正直そんなに良いモチーフではないのかもしれない。実際結構批判にもさらされているようだ。

カミラ・タウンゼンドは「実際のところ、アメリカで重んじられているポカホンタスの物語全体は、ポルノグラフィである」と述べ、「この伝説に出てくる少女には、彼女自身のどんな欲求、野心、怒りもまた意見もなく、彼女は単にジョン・スミスや白人、および英国文化を崇拝するためのみに存在している」と述べている。

上記の出典はwikipediaだけど、表面的な差別表現ではなく、物語の存在自体に仕込まれた問題があるということなんだな。

もちろん映画自体に差別を助長する積極的な意志はないだろうし、異文化交流というか分かり合える可能性を訴求する物語なんだとは思うけど、ポウハタン族からしてみれば、この話自体がちゃんちゃらおかしい、ということなのだろうね。

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