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作って遊べる場所🇩🇪Bauspielplatz

こんにちは。

今日は、ドイツのいろいろなところで見かける、子どもたちが自分たちで作って遊べる場所、"Bauspielplatz"の紹介をしたいと思います。


日本にも「プレーパーク」や「冒険遊び場」といった、既存の遊具がある公園とは違って、自由に作り出せる遊びの幅の広い遊び場が増えてきているようですね。
1979年にできた羽根木プレーパークが日本に現在ある冒険遊び場で最初のものだそうです。

この「冒険遊び場」の始まりは、1940年代、第一次世界大戦直後のデンマーク。
子どもたちが建築資材や廃品置き場で遊んでいるのを見た都市計画家・公園設計家のカール・テオドール・ソーレンセンが、

廃材置き場のように、素材や道具があり子どもが自ら遊び場を作れるような場所の方が、こどもたちは自由に遊べて満足できるのでは?
田舎の子どもの同様に都会の子どもにも想像的遊びの機会を!

と考えたことから始まりました。

この「廃材遊び場」はイギリスやドイツなどヨーロッパの他の国にも広がり、1950年代からは「冒険遊び場」と呼ばれるようになりました。
スイスでは「ロビンソン遊び場」とも呼ばれています。


ドイツでは1952年にマンハイムに最初の冒険遊び場ができ、1990年には約400の冒険遊び場ができていたそうです。

いろいろな形のある冒険遊び場の中でも、
Bauspielplatz = Bau(つくる)spiel(遊ぶ)platz (場所)
では、その名前の通り、自分たちで遊び場を作って遊ぶことができます。

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こちらは、インタビューをさせてもらったBauspielplatzの様子です。

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Bauspielpltzの説明は、インタビューさせてもらったスタッフの生の声で。

「ドイツには似たようなBauspielplatzがたくさんあるけど、Bauspielplatz特有の教育法はないんだ。だから常に基本方針やコンセプトを改めて新しくしたりこの場所で可能なことを考 慮したりしている。本当にとてもおもしろいよ。止まることなく全てが常に成長していっているんだ。3週間後にはここの様子はもう変わっているよ。それもここのアイデアの基盤だ。」
「ここの理念は子どもたちが自分で何かを作れる場所を提供すること。子どもたちが、ベランダが好きだからここにベランダつきの家を建てたい、と言ったら、ここでそれができる。家での経験をもとにここで何かを作れる。部屋を再現したり、何らかの役割を担ったりできる。それから例えば、学校であまり人気のない子も、ここではまったく違う立場になれる可能性がある。ここで使われる材料は木。簡単に作業できて、どの子どもでもできる。」
一番大事なのは、子どもたちが自分たちで何かをするのを可能にすること。僕たちはそのために場所と材料と工具を用意している。誰かが作った小屋は他の子どもたちに作り直されることもある。それはしょうがない。あの小屋は僕のだ!って言う子もいるけど、そうしたら、そうだね君のでもあるねって言うよ。他の子どもたちも使うんだから。そうするしかない。それにそれでいいんだ。社会に出ても所有って大きな役割を果 たすからね。ひとりがたくさん所有しようとするとうまくいかない。みんなでたくさんのものを共有したらいいんだ。それが僕たちの基本的な考えだね。そうやってここで生きていくうえで大切なことも学んでいける。」
「僕たちは、工具を提供するため、手伝いが必要なら助けるため、アドバイスするためにいるんだ。必要ならば建てるのも一緒にする。でも子どもたちが自分たちで建てられるように 基本的には 一歩下がっておく。もし危なっかしく建てられている のを見たらそこに行って子どもたちと話して少し手伝うけれど、それ以外は手出しはしない。子どもたちも自分たちで発見できること、大人たちが見せなくても自分たちでどうしたらいいか経験して分かることがたくさんある。子どもたちは賢いんだから。もちろん釘が出ていないか、木があまりにも出すぎていないかを巡回する。子どもたちはちゃんと分かってる。見てて分かってきたんだ、子どもたちは、たとえ初めは 木が折れないか怖がっていても注意して試してみて、大丈夫って分かったら克服できる。不安を捨て去れるんだ。自分の子どもがここでとても成長してびっくりするくらい勇気があることに驚く大人たちがたくさんいる。そんな子どもたちを僕は尊敬するし 親たちもそう。ここに来る子どもたちが短期間で成長していくのを見るのはとてもすばらしいことだ。強くなって自信が持てるよう になる。自分で何かを作ったこと、それが残っていってまたそれを見返したり使ったりできる。
ここでは無限の可能性があるんだ。小屋を建てたり広い芝 生で遊んだりテントを張ったりできる。ワゴンの中にはゲーム、パズル、何でもある。レゴも、プレイモビールも。それを子どもた ち誰にでも提供してる。好きなときにここに来たいと思う子どもたちにね。」

このBauspileplatzは、6〜14歳の子どもたちを対象としているようです。

こんな遊び場、私も子どもの頃に出会いたかった!!

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