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よー清水さんが近うちにAI推進派になる可能性について考察しました(長いけど読む価値あり)

よー清水さんは、反AI界隈に影響力が強いので過激な反AIだと勝手に思ってましたが、よく文章を読むと許諾があればOKという人だと分かりました。

つまり反AIではなくAI規制派ですね。

彼の思想をすごく単純にいいかえると、AIに対してお金を要求しているという立場の方です。「なんだ、金かよ!」と印象悪く思う人もいるかもしれませんが、プロとしては大切なことです。対価が支払われるなら彼はAIを積極的に使うと思います。

対価を勝ち取ったあとのよー清水氏は、最強のAI推進派に生まれ変わるだろうと予想します。それが彼の目指すゴールです。しかも、その可能性は十分にある(対価を取れる)と私も思います。

AIがクリエイターにどのように対価をもたらすのか。

個人的には基礎トレーニングは原理的に考えて著作権の許諾は必要ないと思っていますが、LoRAなどは許諾と言うより出力ベースでは著作権侵害になりうると私も考えています。

どこまでが、著作権に違反するレベルの学習になるかという議論に結論を出せれば、まともな人は反AIではなくなる可能性は見えてきました。なので、よー清水さんは近うちにAI推進側につくと予想したわけです。

ちなみに過激なAI推進派でLoRAは学習から出力まで含めて完全な合法だと言ってる人がいますが、彼らの考えは容認できません。

彼らは自分の主張を合法か証明できる簡単な方法があります。けっこうたくさん無断で作られているドラゴンボールなどの有名IPのLoRAがありますよね。それらを使用して原作そっくりに出力した絵をTシャツなどの商用グッズにしてAmazonで販売して捕まらないかチャレンジして欲しいです。

それをもって完全合法を証明してみてください。

そこまでチャレンジして捕まらなかったらわたしもLoRAの使用はいかなる場合においても合法であるという方針に鞍替えします。(絶対無い😂)

LoRAが公開サイトで消されずに有名IPが残ってるのは、米国フェアユースでの利用だと思われます。しかし出力したものの利用は、その利用者の国の法律で裁かれます。AIといってもAIが意思をもって絵をだしているのではなく人間が出力しているだけなので、出力した人が現行法で裁かれます。

LoRAという技術や学習が即NGというわけではなく、出力が原作に依拠していればダメという事です。LoRAは基礎トレーニングと違ってそのくらい正確に少量の絵から著作権侵害になりうる個性を学習できます。

逆に言えば、許諾のあるLoRAは強力な版権ビジネスの商材になりうるということです!

つまり、よー清水氏が合法LoRAをオプトインとして活用すれば、巨万の富を得る可能性もあるということです。彼の画力から考えれば、まったくありえない話ではありません。

わたしの考えをまとめると……

・AIの基礎トレーニングは個性ではなく共通点を学ぶため大規模データセットを使う場合著作権に違反しない

・LoRAなど追加学習は、学習時は合法で、出力ベースで違法なら出力時の利用者に対して現行法で対処すべき(絵だけでなく、声や文章も同じで十分な依拠性があれば現行法で権利侵害)

・LoRAの制作が米国フェアユースでの利用は合法だとしても、出力して商用で使えないならプロにとっては意味がないので、LoRAの利用は現実的には商用ベースの許諾制になるべき(非商用の二次創作をのぞく)

・商業LoRAの制作は絵描きとAIエンジニアが共同で行うメジャーな仕事になりうる(実際にはLoRAのもとになる絵の作画とComfyUIなどのワークフローを組みエンジニアがひっぱりだこになると思います)

なお、LoRAを使った嫌がらせはAI推進にマイナスになるだけでなく、仕事のチャンスを逃しますのでマジでやめてほしいです。LoRAはお金をもらって企業内で使用される合法LoRAとして作るべきだと強く進言したい!あとデルタもんは商用利用可能なので、高性能の商用LoRAをぜひ作って販売して下さい!

なお、LoRAをつかった二次創作については、非商用が原則だという立場です。それは手描き二次創作の現状と変わりありません。つまり、二次創作のLoRAはマナーをまもって楽しくやりましょうという事です。

ですが、これからの二次創作同人イベント等は、より安心して楽しむために、アナログとデジ絵、AIでゾーニングし、とくにアナログ絵描きを保護する法律を作って欲しいと思っております。AI禁止よりもアナログ保護のほうが圧倒的に現実的です。マジでアナログで未来においてまで保存する価値のある絵をかける人間なんて、人類の数%も居ないのですから。

(オマケの近況報告)
業務でやってるAIアニメの絵コンテ60カットをラフで手描きしたものを全カットクリンナップした絵に数時間で変換できました。最初バッチファイルでいけるかなとおもったけど流石にそれは無理で、1枚ずつControlNetの値とプロンプトを変えながらだしました。ラフの絵から、完成絵相当の静止画60枚を数時間で出せるのはちょっと凄いと思いました。WebUIを使いましたが、ControlNet調整はけっこうたいへんだったので、ComfyUIでもうちょっと自動化したいところ。

一つわかったのは、絵コンテで顔以外の体の一部を分的にアップしたラフの画像はControlNetを使ってもうまく清書されないこと。全身を描いたラフの画像をトリミングするのが良さそうです。どうしても変換できないので、外側まで全身をかいてから出力しました。複数キャラをクリンナプするのも大変なので、キャラごとにレイヤーを分けて別の絵としてクリンナプして合成する必要があります。複数キャラを同時にやるとプロンプトが他のキャラに影響してしまいます。複数キャラのマスクを手軽につかえるComfyUIを組んでおくと良いかも(今度つくってみたい)

絵描きさんが自分の絵をAIでクリンナップする利用はもっと広まってほしいと願っております。


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