見出し画像

コヒーレンスについて

こんにちは。映像作家で小説家の榊正宗です。

Audibleというオーディオブックサービスで、三体Ⅲ死神永生を聴いてます。前のシリーズは紙の本で読んだのですが、中国語のキャラ名が覚えにくいのでオーディオブックに切り替えてみました。

めっちゃいいです!紙の本より良い感じです!中国語の発音と文字が一致しなくて読むのが大変だったので、わかりやすいです!

例えば、葉文潔というキャラは、イエ・ウェンジエって発音するんですけど、覚えるの難しいですよね。なので、ようぶんけつって読んでました。しかし、オーディオブック版は、登場人物が全員、イエ・ウェンジエみたいな感じで、カタカナ発音なので、すんなりキャラ名が入ってきます。前のシリーズも、あとでオーディオブックで聞き直そうかと思うくらいしっくりきます。朗読もうまくて、雰囲気もあるので、他のオーディオブック作品とくらべてもすごく聞きやすいのも良いですね。

単体購入すると4000円とお高いですが、Audibleの月額会員になることで毎月1,500円の定額制で1コインもらえるので、実質1500円で読めます。ハードカバーの紙書籍が2,090 円なので、むしろ安く読めちゃいます。

「三体って話題になってるけど、SF的に難解そうだしどうしようかな~」って思ってる人には、迷わずオーディオブック版をオススメします!

さて、今日のテーマは「コヒーレンスについて」です。

画像1

🔳コヒーレンスとは

一定周期の波は、干渉することが出来ます。干渉というのは、波が打ち消し合ったり強め合ったりすることです。干渉することをコヒーレントと言います。コヒーレンスとは、コヒーレントな状態の波のことです。

たとえば、光は波ですが、自然光源はランダムな波長なので干渉しません。干渉しない波をインコヒーレントと言います。実は、厳密に言うとすべての光はインコヒーレントです。しかし、レーザー光は比較的安定しており、ほぼ干渉するといっても問題ないみたいです。なので、レーザー光は、ほぼコヒーレントな存在として扱われます。

画像4

波の干渉は、空間的なものと、時間的なものが存在します。

画像5

空間的コヒーレンスとはレーザー光の広がりの異なる部分でも干渉することで、時間的コヒーレンスとは異なる時間にレーザーを発した光同士でも干渉することをい います。

画像1

🔳量子デコヒーレンス

量子力学において、光子はコヒーレンスな干渉できる規則正しい波として存在していることになっています。しかし、波の状態の光子は見ることが出来ません。これを観ようとすると、波の性質が失われるそうです。

この観ようとすると行為で、コヒーレンスな波が、波じゃなくなることを、量子デコヒーレンスと言います。

デコヒーレンスとは、波のコヒーレントを失わせる事をいいます。単に規則正しさを失わせるだけでなく、波ですらない状態にしてしまうようです。

観測することで、光子はその存在が波ではなく、確定された粒子となってしまうわけですね。もちろん、その性質も変化します。

ちょっと分かりにくいですが、これは概念的な話ではなく、量子は小さいので、観測という行為程度でも干渉してしまうため、性質が変わってしまうという話のようです。

どうも、この「観測」という言葉が、誤解を生んでいるようです。

この問題を比喩的に検証した思考実験としては、「シュレディンガーの猫」という言葉が有名です。聞いたことがある人も多いかと思います。

画像6

密閉された箱の中に一匹の猫が入っており、同じ箱に放射性物質とガイガーカウンター、青酸ガス発生装置を入れます。放射性物質から放射線が出るとガイガーカウンターが感知し、装置から青酸ガスが発生する仕組みです。ガスが発生すると猫は死に、発生しなければ死にません。

さきほどの量子デコヒーレンスにおいて、観測するまで、光子の存在は粒子として確定しないという話が出ました。光子を猫の生死に置き換えたのが、この思考実験です。

この実験を量子世界の話に置き換えると、箱の中を見るまで、猫がどうなってるかは分かりません。「分からない=確定してない」というのが、量子世界の常識なんです。

これを猫の話にあてはめると、おかしなことになります。見るまでは、死んでるか生きてるか確定してないってことになるわけです。

”生きていながら死んでいる猫が存在するはずがない。よって量子力学はありえない”

という、乱暴な思考実験だったりします。

「観測しなくても、猫は50%の確率で死んでるやろ!」ってことですね。

まあ、観測というのは確かに人間が観ることも観測ですが、そもそも波の性質をもった光子を観測すると、波じゃなくなって、粒子に変化します。見るためには性質を変えなければならないということを観測と言ってるだけなので、量子世界では観測のためには、相手の性質を変える必要が出てくるという話なんです。

ちょっと、なに言ってるか分からなくなってきましたが……。

シュレディンガーの猫のたとえ話は、猫に干渉してないので、厳密では無いんですよね。観測で発生するデコヒーレンスという作用をシュレディンガーの猫に加味して正確に思考実験するなら、「箱をあけると50%の確率でガスが出る」という実験にすべきかもしれませんね。これなら、観測しないと猫の生死は決まりませんよね。でも、それって量子力学否定どころか、当たり前の話なので、思考実験の意味がない気もします(笑)

量子力学の問題は、波の性質のままでは観測できない、観測すると別のもの(つまり粒子)になってしまうという、ところにあります。

観測できないものを何に使うの?って話です。猫と同じで、生きてるか死んでるかも分からないものじゃん?使いみちないじゃん?と思う人も多いかもです。

ところが、量子もつれという状態になっていれば、離れた場所にある量子間であっても、観測(干渉)することで同じ状態の粒子に変化することが分かっています。量子テレポーテーションと呼ばれる現象です。この現象は、インターネットの通信に革命をもたらすと言われています。

↑量子テレポーテーションについてはこちらに書いてます。

波のままじゃなくて、観測することで量子的な世界を利用することも出来るわけですね。

波の性質を利用することで、量子世界の問題が分かってきたという意味では、量子世界の観測問題については、かなり解明されてきているという考え方もあるようです。

うーん。しかし量子関係の話は難しいですよね。実際に、まだ分かってないことも多い分野です。今日は、コヒーレンスの話でしたので、「波は干渉できる」「量子の波は観測すると、波じゃなくなる」ってことが分かれば十分かと思いました。

今日はこのくらいにして、今後も量子関連につてはいろいろ調べていきたいと思います。

今日は、「コヒーレンスについて」調べてみました。もしお役に立てましたらポチッと💗マークお願いします!普通の日記という地味なタイトルのマガジンですが、知的好奇心を刺激するテーマで、毎日更新していますので、過去ログもぜひ御覧ください。

画像2

(引用元URL)

※このnote記事の画像や文章は下記URLから引用したものを一部使用しています。引用に問題がある場合はご連絡ください。また、わたしの記事に疑問を感じる方はリンク先もぜひ御覧ください。

画像3

普通の日記は毎日更新しています。もし、なにかの参考になりましたら💗マークをぽちっと押してももらえると嬉しいです。

小説の連載、Blender講座や世の中にどうしても伝えたい記事も書いてます。こちらも読んでいただけると嬉しいです!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?