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着物や家紋・日本の柄 vol.1 おいしい・可愛いだけじゃない、柄が表す素敵な意味【葡萄】

昨日の勢いがあるうちに。連日投稿。
インプットだけが増えてアウトプットがおろそかになりがちですが、継続は力なり。サボりがちではあるけれど、きちんと続けていこう。

歴史、お城、着物、落語、英語。好きなことや興味があることがたくさんあって。英語も続けていくけれど、趣味と仕事が重なった部分を少し強化していきたいので、勉強している和柄についてもこれからは記そうと思います。

着物を始めたばかりの頃、季節や歳時に合わせた柄をより意識するようになり、古典柄の意味を考えるようになりました。秋の気配が強まってきたので、着物や帯で今の季節に着用できる柄をお勉強。


【葡萄柄】

●季節
・写実的or単独:秋
・デザイン的:葡萄唐草文様は通年
※ただし生地にもよる(絽・紗・羅は夏/真綿は冬)
●意味
豊作・子宝・縁結び・商売繁盛(実を多くつける、蔦がしっかり巻きつく)
※中でも蔦と共に描かれた葡萄唐草文様は、異国の文様として珍重され仏教でも吉祥文様として描かれた
→例えば「成果を評価されるパーティ」「仲人する際の宴席」「出産祝いに訪問」など、相手に伝わらなくてもシーンにリンクした思いを自分なりに込めて纏っていけたら素敵だなと思っています。
●伝来
奈良時代、葡萄唐草文様はシルクロードを渡り中国から遣隋使・遣唐使より日本へもたらされたとも。正倉院の鏡にも残された柄。
・室町時代〜
日本独自の文様としてリスと組合わせた葡萄栗鼠(ぶどうりす)文様が表現され、西欧で人気が高く南蛮貿易の品としても多く用いられた。
・明治時代〜
異国を表すフルーツ文様として葡萄文様は意匠化されて人気となった
●海外では?
・古代ギリシャ・ローマ

紀元前6000年にはぶどう酒が貴重品として大切に扱われ、神への捧げものとなった。
・キリスト教
慈悲や慰安、恵の象徴「聖なる果実」。
私はぶどうの木,あなたがたはその枝である(新約聖書)
聖書の中でブドウは「神の象徴」とされ、一般的には「豊穣」という意味
柱や壁の装飾モチーフとして使われ、ヨーロッパ→中東→西アジア→東アジアと伝わっていく度に、地域の文化と融合し、アレンジしながら変化。
●家紋では?
名字誕生の頃に重用されていた"有職文様"の中から名門家系を中心に、思い入れの深いものを"認識票"として紋章化し、家系を示す文化が誕生。合戦下で一目で敵味方が判別できるよう、無地の旗印に文様を描くようになる。

【コーディネート】

自分の好きな組み合わせを模索する為、着物のコーディネートを考えられる「いちり」さんのサイトを利用させてもらって、組み合わせの勉強も。勉強中にて「それとそれを組み合わせちゃNGよ」があるかと。これを元に先生に手直ししてもらうベースにしようと思います。(正しい組み合わせと思って参考になさらないでくださいね。むしろ教えていただけたらありがたい限りです!)

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●着物:小紋(カジュアル)
唐草の地紋に葡萄蔦が描かれた飛び柄小紋。
※八寸から洒落袋帯まで可
●帯:六通袋帯
ぼかしの上に芭蕉柄を染めた大島紬の帯。カジュアルに使える洒落袋。
(秋の葡萄柄に夏の柄の芭蕉という組合せに不安感)


カジュアルな現代寄りのデザインよりも、少し古典も意識したものが個人的には好み。洋服とはまた異なる着物のもつ独自の上品さをどこか感じていたいのです。それでも、洋服も好きな私はどこかカジュアルなポイントも好き。
結果全体として現代柄に寄りすぎないかつ古典に寄りすぎないものをいつもセレクトしています。柄か色味の組み合わせで、どこかしら現代要素を合わせたスタイルが好きなんだなと、組み合わせを見て改めて思う。着物の古典感に対して帯周りが現代ぽく寄りすぎたような。ちょっとボヤっとしてるし葡萄感が足りないけれど、ひとまず今日はここまで。

おやすみなさい。

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