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「子育て中の複業という新しい働き方〜複業の選択肢を知り、始めるには〜」 イベント書き起こし(2)

meetcareerが5/26に開催したオンラインイベントの一部を書き起こしました。
記事が二部に分かれています。ぜひ、(1)からお読みください。


▽ 生活の変化

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「家庭内平和」(ちゃき)
複業することの一般的なメリットとして、まずは収入源のリスク分散。あとは、それぞれの仕事の知識や経験が双方に活かせたり、単純に仕事が増えて収入アップの可能性があること、人脈が広がることなどが挙げられます。
我が家の場合は、私が平日のうち2日出勤、あとの3日は自由に動けるという働き方にシフトしたため、目的どおり子どもの都合に合わせやすくなりました。
特に、娘が体調を崩したときにはこの働きかたのメリットが最大限に発揮されます。
私が週5フルタイムで働いていたころは、娘が体調を崩すと、夫婦間で「どちらが病院に連れていくんだ」「どちらが早退してお迎えに行く?どちらが有給をとる?」と、揉めることがありました。
こういう役回りはなんとなく母親側に任せられがち。保育園や幼稚園からのお迎え依頼の電話も、まず母親にかけるのがデフォルトのようなところがあると感じています。
私も責任を持って仕事をしているのに、夫に「俺は仕事を休めない」みたいな態度をとられるとカチンときます。「私の仕事を軽く見てない?」「私も本当は仕事を休めない」「そもそも時短の中で仕事をこなしてるんだから、あなたより時間は限られてるのよ」という気持ちでいました。
もちろん私だって、子どもが一番大切です。病気の時こそ、娘のそばにいてあげたい。しかし、割と頻繁に体調を崩す子どもだったこともあり、そのたびにもやもやを抱えながら過ごしていました。

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(Zoomでのイベント中の様子)

それが週3日自由になったことで、今年のはじめに娘がインフルエンザにかかった際も、なんのその。もちろん完全に自由というわけではないので仕事時間は別で確保しますが、進捗への影響も減りました。
複業と言っても様々な形があると思いますが、子育てと仕事の両立に悩む方は、企業に勤める会社員をベースとしながら、別でフレキシブルに動ける仕事を組み合わせるところから始めることをおすすめします。
仕事+仕事+仕事と積み重ねる足し算方式から始めてしまうと一気に仕事量が増えて大変なので、週5フルという基本の会社勤めから週2〜3日の勤務にペースを落とす引き算をして、そこからプラスアルファの仕事を無理なく組み合わせていくことから始めると、子育てと両立しやすいと思います。

「手応え」(seico)
会社員として勤めているころ、就業時間の中で自分の好きな編集の仕事をできるのは2割ぐらい。「自分の好きな仕事に思う存分取り組めている」という感覚はなく、編集やライティングのスキルをもっと高めたい、自分の本当にやりたい仕事にもっと時間をかけられるようになりたいと思っていました。
複業というスタイルをとるようになり、仕事にかける時間の中で自分のやりたい仕事により注力することができ、手ごたえを感じられるようになりました。
会社員時代はいつも6時半ごろに子どもの学童にお迎えに行っていましたが、子どもが自立してきて「自分一人で帰りたい」「友達と道草しながら帰りたい」と言うように。今は家で仕事をすることが多いので、子どもが5時半くらいに帰ってきたときに「おかえり」と迎えてあげられることがすごく嬉しいです。夕飯も、ゆとりをもって準備できるようになりました。
子どもが突然体調を崩したときや、代休、長期休みなど、会社員だと有給を1日とるにも先回りして仕事の調整をし、休んだあとにもしわ寄せがくることがありましたが、いまは仕事時間も確保しつつ、子どもと一緒に過ごす時間を日常的にとれるようになりました。

▽ 課題

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「マーブル状態」(ちゃき)
複業を始める前に描いていたのは、週2で会社勤め、週3でライターの仕事と、日によってある程度仕事を切り替える「ストライプ状」のイメージ。
しかし実際には、出社日にもライターの仕事の連絡が来るし、逆に家でライターの仕事をしていて切羽詰まっているときに会社からメールが飛んでくることもあり、ふたつの仕事が複雑に混ざり合い絡み合う、マーブル状態になっていると感じています。想定していたことではありますが、想像以上だったというのが正直なところです。
特にフリーランスの仕事は、時間や曜日の概念で動くようなものではありません。それが自由さにもつながっているのですが、やりづらいと感じることも少なくありません。
具体的に一番困っているのは、会社の就業時間中にはもう一方の仕事の連絡に対して即返事ができないこと。
就業中は「会社の人」なので会議や外出もありますし、自分のデスクでもスマホを必要以上に触ったり、電話で席を外すのには罪悪感があります。
しかし、フリーランスの仕事を請け負う身としては、信用第一、仕事のチャンスは逃すな!という意識もあります。
お昼休みや退社後に返事をするとか、早く返事をしたほうがよさそうなときはお手洗いのついでに返信するとか、遅くともその日のうちには必ず返事をするというマイルールを持つようにしています。
あとは、ふたつの仕事が複雑に入り組んだ状態になっているため、スケジュールの管理意識を強く持つ必要があります。
どちらの仕事先にも迷惑をかけないようにという責任感は、業種・職種・仕事の数を問わず、複業をはじめる方には全員に必要なことですし、課題にもなってくるところだと思うんですね。
私は、複業をはじめてから敢えて紙の手帳を使い始めました。
それまではスマホアプリや会社のグループウエアなど、デジタル管理で済ませていましたが、予定がより複雑になってきて、デジタルの入力では済まない「欄外に書き込みたい!」と思うようなことが頻出するため、今や紙の手帳が手放せなくなっています。

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フリーランスで仕事をしているとスマホで連絡をとることが多いので、電話しながらも手帳を開き、予定を確認できるというのも便利。
人によってベストな管理方法は異なるかと思いますが、自分の仕事スタイルに合わせて、無理なくうまく仕事を回せるツールを早めに見つけることをおすすめします。

「継続」(seico)
今の生活にすごく満足していて、複業というスタイルをとることにして良かったと感じています。
収入面では、ライティングや編集の仕事は単価が高いわけではないので、やはり会社員の頃のほうが効率よく稼げたとは思っています。この生活スタイルを維持しながら会社員レベルまで収入を上げていくために、講師業など、単価の高い仕事を取り入れていこうと考えています。
「収入を得るため」「自己実現のため」「人間関係構築のため」と、自分にとって何のための仕事なのかという視点も持ちながら、収入についても考えつつ、この生活スタイルをいかに継続していくかが課題です。
基本的に家でデジタルツールを駆使して働いており、人と話す機会が会社員時代よりも減ってしまったため、打ち合わせに外に出る機会を定期的に取り入れるなど、自分が心地よく働けるバランスを探っていきたいとも思っています。

▽ Q&A「正社員フルタイムから複業へのマインドチェンジ」

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ーーー正社員から複業への移行には、勇気が必要だったのでは?

(seico)
私が一番迷ったのは、正社員の恵まれた福利厚生や収入的な安定を手放すことです。もし夫に何かあり、自分ひとりで子どもたちを養っていくと考えたときには、正社員の立場だとすごくありがたいとも思います。
でも、自分がいまこの時間と命を使ってワクワクしながら働くにはどうしたらいいかと考えた結果、会社を辞めようと決断しました。

(ちゃき)
私の場合は、元々働いていた会社に交渉して週2回の出勤にしてもらいました。
話を切り出すときこそドキドキしましたが、働き方をシフトすること自体についてはワクワクしていて、振り返ると8割ぐらいノリで話を進めちゃった(笑)
夫にも、「こういう働き方してみたいんだけどどう?こんなふうに働けたら最高じゃない?」という話し方をしました。
これまで4回転職した中で、様々な雇用形態を経験したため、正社員という立場にもこだわりはありませんでした。

▽ Q&A「仕事上のマイルール」

ーーーお二人とも時間の融通がきくようになったり、ゆとりができたというところをメリットとして話しておられました。
複業するうえでメリハリのつけかたや休息の取り方、バランスについてご自身の中でルールを設けていますか?

(seico)
好きな仕事なので、楽しくてどんどん進めたくなってしまいます。
でもやりすぎると疲れてしまうし、子どもと向き合う時間をとりたくて会社を辞めたのに本末転倒になってしまうので、土日に仕事は持ち込まない、会社員のときのように何時から何時まで働くと時間を決める。夜はメールが来ても返信しない、オフの日はオフと割り切ってやっていこうと決めました。
平日昼間に用事が入った場合は夜間にその分の仕事をすることはありますが、今までより融通がきく分、調整しやすくなりました。

(ちゃき)
新しい働き方を始めて、「もうちょっとできるな、楽しいな」と思うこともありますが、私の場合は仕事を目一杯入れると目的とずれてしまうという気持ちがあるので、意識して線引きをしています。
週3日は日中自由に子どもの予定に合わせられますが、その分、別で仕事時間はとらないといけないので、無理に詰め込まないようにしています。
複業をはじめた2ヶ月後くらいから早起きをするようになりました。今ではすっかり朝型生活にシフトしていて、確実な作業時間や自分のための時間を確保できるので、自分では4時起きがベストかなと思っています。
ライターの仕事の納期が差し迫っているときは2時半とかに起きちゃうこともありますが、働き方の自由さを存分に感じています。

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(他にも沢山ご質問いただきました!!)

ちゃきさん、seicoさん、あやさん、
そしてご参加くださったみなさん、どうもありがとうございました!

これから複業を始めようと考えておられる方は、お三方のご経験をぜひ参考にしてみてくださいね。

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