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30代恋愛ベタが国際結婚に至るまで (1)

30代の恋愛って、20代の恋愛とは考え方も人との接し方も全然違うんですね。そんなことを33歳の頃に思い知らされました。


1 30代沼人の恋愛・婚活事情

報告 婚活はつらいです

わたし沼人のプロフィール(当時)を多少お伝えした方がイメージがしやすいかと思いますので、少々挙げてみます。

性別・年齢:女性・33歳
身長・体重:163センチ・54キロ
学歴:美術系専門学校卒業
職業:地方大学年俸制職員(入職1年目)
住まい:賃貸アパート(1DK)
年収:200万くらい
貯金:3万円

どうでしょうか、自身でも思いますがプロフィール上では至って“普通”に見えます。特筆する点があるとしたら、30代ワーキングホリデー経験者という点くらいでしょうか。ですが、それは人によってはネガティブな印象(例:社会人のレールから外れた人・変わり者)として受け取られてしまうも事実です。当時のわたしは自身の“普通”と少しの特別を装備して、恋活・婚活の戦場に赴くことになります。
もうみなさまお気付きでしょうが、後にわたしは戦場の過酷さを身を以て思い知ることになります。

なぜ 恋愛・婚活戦線のリアル

繰り返しますが、日本での日本人30代女性沼人の恋愛・婚活はつらいです。理由をわたしの経験を元に説明したいと思います。

  • 年齢: 30歳の壁
    2019年冬:コロナウィルスの流行の兆しが少しづつ見え始めていた頃。当時の私は、流行病のことはあまり気にせずにマッチングアプリや婚活パーティーなどで、男性との出会いを探していました。ですが、気になる人が見つかって、いいなと思った男性が希望する女性の条件はいつも「29歳以下」。特に、会社経営者、有名大学を卒業した方などのいわゆるエリート層の男性群はもれなくそうでした。
    絶望です。そもそもわたしは年齢の時点で戦線離脱を余儀なくされました。出会ってお話しする機会も得られなければ、メッセージのやりとりすら出来ない状況に自身が置かれていることを知りました。

  • 容姿: キラキラ30代女性 vs 沼人
    2020年初頭:どんな女性がマッチングアプリに登録しているのか気になって、男性のふりをして登録したことがありました。ちょっとずるい方法ですが。
    そこで画面上に現れた女性陣は、TVやSNSで活躍していそうなキラキラした人々で溢れていました。婚活戦場の第一線で活躍できるのはそういった一部の選ばれし者達なのか。彼女達が同じ戦場でわたしと意中の男性を奪い合っている(?)と考えると心が無になりました。

  • お金: 安定志向な男性達
    2020年夏:大学勤務がスタートし、職場に慣れ始めた頃。職場の既婚男性達からご家族のお話しを聞く機会がありました。彼らの奥様方はどんな方なのか伺ったところ、5名の内4名の奥様のご実家が会社経営、不動産業、資産家のご令嬢、音大卒のアーティストといった輝かしい、生まれながらのチート能力者達でした。昨今、結婚後も夫婦は共働きが一般的という認識が広まっていますが、彼女達には当てはまっていないようです。わたしの職場はおそらく異次元なのでしょう。
    4名の男性職員の事例にはなりますが、日本人男性の平均年収以上に稼いでいる男性でも、女性のバックグラウンド(家柄や資産)に高い水準を求めるのだなと驚いた出来事でした。

以上の経験から、一般的な30代の恋愛基準は「年齢・容姿・資産などの総合評価」によって決まるのだろうということでした。知識人の方々からは当たり前のことだと失笑されるかもしれませんが、当時のわたしには受け入れ難い事実でした。というのも、20代の頃はこういった判断基準で恋愛をしたことがなかったからです。恋に落ちるとはよく言いますが、顔が好み、性格が合う、などという単純な理由で付き合うに至ることがほとんどでした。

周囲の方々の恋愛対象の外にいることが分かった時点で、職場恋愛は半ば諦めることになり、利用していたマッチングアプリも芳しくない戦果が続きました。

どうする 人生初の結婚相談所へ

つらい、きついとわめいても現実は変わりません。どうすればよいか、わたし一人ではどうしようもなく、初めて結婚相談所という聖域を訪れることを決意しました。まずは無料のZOOMカウンセリングを受けることに。結婚相談所のコンサルタントが言うには、わたしのように30代前半でその厳しい婚活状況に挫折した人が、30代後半になり焦りや諦めの気持ちを抱え結婚相談所を訪れることが多いのだそうです。わたしは相談を終えたら入会はせずに帰宅しようと考えていましたが、コンサルタントの次の言葉にハッとさせられました。

「婚活は30代後半になるとさらに厳しさが増します。結婚し子供を持ちたいのなら30代前半の今婚活に本気を入れなければ、思い描く未来は実現できないと思った方がいいです。」

確かに、仰る通りですね。問題を先延ばしにしても何もいいことはありません。自力でどうにかできないのならプロの方と伴走してみることも試してみたいと思いました。そして、私は3ヶ月間のお試しプログラムを始めてみることにしました。
そこからは、毎週2名の男性会員の紹介が始まり、コンサルタントとの定期的な進捗報告・面談、マッチングした男性とのお見合いなど週末は多忙な日が続きました。マッチングアプリ上の男性とは違い、やはり皆さん結婚願望が強く、初回のお見合いから将来どこに住みたいのか、子供は欲しいのか、健康問題はないか、家族との仲は良好かなどと少々攻めの質問を受けることが多かったです。

嬉しかったのはお見合いの申し出が思っていたよりもあったことでした。男性に求める条件を広げれば、世間にはわたしの受入れ先はまだ残っているのだなと安堵したことを覚えています。2回程わたしからお見合いを申し込んだ方もいましたが、結局どの方とも進展はありませんでした。ですが、心の中にどうしても彼等を恋愛対象として受け入れることができない自分がいました。

そして、3ヶ月後の体験プランを終える頃になるとわたしは疲れ果て、以前よりも婚活に後ろ向きになっていました。婚活に対しての熱意が消え、その代わりに「わたしはなぜ婚活したいのか、本当に実現したい未来はなんなのか、結婚に何を求めているのか」という疑問や迷いで恋愛を楽しめなくなっていました。
婚活を通して気がついたことは、わたし自身の在り方や将来について改めて深く考える必要があること。30代に入っても自分探しをしているなんて、子供の頃のわたしは考えてもいなかったでしょう。
こんな状況で婚活していても良い結果にはならないと判断し、結婚相談所への入会は見送り、3ヶ月の体験プログラムを終了しました。

原点回帰 わたしはわたしらしく在り続けたい

休戦中、これまでの出来事を振り返ってみました。29歳で脱サラし、全てを捨て去って海外に逃亡。32歳の時に帰国し前職には戻らず、教育現場で新たなチャレンジをしてみたいという思いがあり現職に至ります。世間では、安定・安心が求められているにも関わらず、わたしはチャンスがあればまた海外に行って仕事も見つけられたら良いな!などど能天気な考えを持っていました。
そんな人間と結婚したい希有な男性が結婚相談所にいるのか疑問ですし、日本で流通しているマッチングアプリ上に何人存在しているか分かりません。

わたしは八方塞がりな状況、婚活を通して実感した自分への他者からの評価を受け入れて心底絶望しました。そして、どうあがいてもわたしは世間の求める「普通」になることはできない。それにもう、普通を装うことに疲れやめたいと思いました。「普通じゃないわたし」をわたし自身が受け入れてようやく心が軽くなりました。

そして、次の作戦に出ることになります。

2 Bumble 使ってみた

へ続く。

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