陽ざしの底をゆらめく光り

陽ざしをあびよう
心の奥まで
満足するまで

透きとおる光は
やわらかくて
ずしりと重い
あやふやな
命の輪郭にはばまれて
影をおとす

命の最奥に
光も風も知らない
ふれたことのない
真にやわらかな
暗い影

誰も見たことのない
命の炎の色は
瞳の奥に
ごくまれにちらつく


陽ざしを浴びよう
心の奥まで
からだをひろげて

ただし瞳の奥だけは
決して太陽に
のぞかせないように
きっと陽ざしが
嫉妬するから

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?