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にっぽんSAKE紀行 鞆の浦で保命酒!

東京から日帰りで日本酒の蔵を巡っています。今回は番外編として、鞆の浦で保命酒の蔵巡りをしてきました。

JALの「どこかにマイル」は日本全国を6000マイルで行けるお得な企画。フライトの日を決めたら、4箇所の候補が出てくるので、OKなら申し込むとだいたい翌日には行き先とフライトが決まります。
ワタクシの場合、候補先に日本酒の蔵がなければスキップして、4箇所どこでもなんとかなりそうであれば、ポチってハラハラドキドキしながら結果を待ちます。

今回当たったのは「広島」。広島の蔵はだいぶ回っているので、三次(みよし)の方に行ってみようかとバスや列車をチェックしたら、時間が足りない。。。では呉で軍港めぐりも合わせて。。とチェックしたら、こちらも時間が合わない。。おかしいなあと思って改めてフライトを調べると、なんと広島空港着9時50分、広島空港発17時40分で、現地に8時間しかいられない。。。「どこかにマイル」はたいてい始発便と最終便の組み合わせで、現地に12時間くらいいられるのですが、今回はやられた。。という感じですね。特に広島空港は(すぐ隣の西條をのぞいて)アクセスが不便で空港への行き帰りだけで2時間は取られてしまうんですよね。。

そこで思い当たったのが、ずいぶん前にスクラップしていた新聞記事(今どきスクラップは流行らないですね。。実や記事の写真を撮ってスクラップ代わりにしています。)

日経新聞の記事

鞆の浦。。いい響きですね。。そしてここには確か保命酒があるはず(テレビで見たけど、なんの番組かは忘れた。。)Google Mapで調べると、ここなら時間内に行けそうとなって、いよいよ旅の始まりです。

広島空港からバスで広島駅に出て、新幹線で福山に向います。広島駅はすごく久しぶり。。

広島駅新幹線口
新幹線さくら

やっぱり新幹線は早い。あっという間に福山に到着。。遠回りでも時間を節約できました。
それにしても運賃が高いのはなんとかならないですかね。。

福山城

福山駅から鞆港へはバスで向います。終点の手前の「鞆の浦」で下車して街歩きのスタート。
バス停前の案内所でお話しを伺うと、鞆の浦には保命酒の蔵が4軒あるそうです。よし!それでは全部制覇しようと、地図で場所をチェック。

鞆の浦バス停

最初のお店は「八田保命酒舗」さん。お話し好きのご主人にこれでもかというほど味見をさせていただいて、保命酒だけでなくリモンチェロも購入。。たしかにこのリモンチェロ、程よい苦味がきいて美味しい。。

八田保命酒舗外観
八田保命酒舗店内

次に伺ったのが、保命酒造りでは最大手の「入江豊三郎本店」。鞆の浦に本店のほか販売店舗が2軒あります。本店はあいにくお昼休みだったのですぐ近くのお店で保命酒を購入。こちらの保命酒は他の3軒に比べて色が薄くて軽い感じですね。(保命酒の写真は記事の最後にまとめて載せてます)

入江豊三郎本店
入江豊三郎本店売店
入江豊三郎本店売店 店内

おまけにもらった保命酒あめを舐めながら、街歩きを続行。。それにしても暑い。。

細い坂道は港町の風情ですね。。

坂道を登って福禅寺對潮楼に上がります。おお、絶景。。
朝鮮からの使者が「朝鮮より東で一番美しい景勝地」と称えたところで、サザエさんのオープニングにも登場してましたね。
歴史好きなら「いろは丸事件」で,坂本龍馬ら海援隊と紀州藩が談判した場所としても記憶に残っているでしょう。。しばらく待つと向かいの仙酔島(いい名前ですね!)と往復する平成いろは丸がやってきました。潮風に吹かれながら、まったりと流れる時間を感じる。。

對潮楼からの眺め
平成いろは丸

福禅寺を出て坂を下るとすぐ、鞆港に出てきました。
鞆の浦は瀬戸内海のちょうど真ん中あたりにあって、潮流に乗って移動する昔の船がここでちょうどよい潮の流れを待つ、「潮待ち港」として栄えました。
潮待ち港としては額田王が読んだ「熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな」の歌が有名ですね(熟田津は今の松山と言われています)。

瀬戸内海の地図(黄色い星は行ったことのある酒蔵さん)
鞆港

鞆港の街並みの中に三軒目の「鞆酒造」があります。こちらの保命酒はだいぶ濃いお味。
お店によって入っている薬草が微妙に違うそうです。こちらでいただいた薬草一覧をご参考にどうぞ。

鞆酒造外観
鞆酒造内観
薬草一覧

そもそも保命酒は大阪の医師の長男、中村吉兵衛が家伝の薬方を持って1659年にこの地で販売したのが始まりだそうです。明治になって専売廃止となり、複数のお店で作られるようになりました。
多くの薬草をみりんにつけたお酒で、酒税法上はリキュールになっています(薬味酒と呼んでます)。薬用酒といえば、薬用養命酒や薬用陶陶酒が有名ですが、あちらは第2類医薬品なので、薬局薬店でしか買えませんね。。

さて保命酒のお店も最後は「岡本亀太郎本店」にやってきました。立派な店構えですね~。
こちらの保命酒もしっかりした味わいですが、同じような味ばかりではつまらないと思って、ここでは杏(あんず)で味付けをした杏子姫(あんずひめ)を購入しました。ちょうど保命酒に杏露酒(しんるちゅう)を混ぜたような味と香りです。

岡本亀太郎本店外観
岡本亀太郎本店内観

ということで、保命酒4本とリモンチェロを抱えて帰路につきました。

購入した保命酒
リモンチェロ

今回はフライトの都合もあって、鞆の浦のワンポイント日帰りになりましたが、それでも保命酒のお店を4軒回って、有名な對潮楼からの景色も眺められたので、大満足です。またどこかにマイルでチャレンジしようと思います。

常夜燈

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。他の記事もぜひご覧くださいませ。

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