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ヘルステック・デジタル技術関連ニュースまとめ 2024#16

この1週間に弊社Facebookページ等で紹介したヘルステック・研究・産業、ロボット・AI等デジタル技術関連ニュースをまとめて紹介します。
※ 記事のリンクが切れている場合は記事名で検索していただくとヒットする場合があります。
※ 過去のまとめはこちらのマガジンに。

今週の個人的注目トピックは

  • アナウトEureka αが薬事承認

  • hinotori、呼吸器外科へ適応拡大 Saroaとの国内勢競争

  • 映画Dr. Bala、第2回横浜国際映画祭正式招待作品として5/5に上映

です。



・医療AI

スタンフォード大学病院 – AIアラートを臨床実装 | Medical AI Times (2024.04.16)

「このモデルをワークフローに統合した際、元々は「患者がすでに悪化している時」にアラートを送っていたが、これは実臨床上のメリットに乏しかったという。そこで研究者らは、ICUへの転室やその他の健康悪化指標を予測することに重点を置くよう、モデルを調整した。」

Medical AI Times

シーメンスヘルスケア、AIを活用した超音波画像診断装置「ACUSON Origin」を発売 (2024.04.15)

・カラードプラROIおよびドプラゲートを自動で配置
・心腔の輪郭を自動でトレース
・心筋の局所的な壁運動を評価する2Dストレイン解析
・約120項目の計測を実行する「AI Measure」機能

プレスリリースは

(株)Surg storage、北米内視鏡外科学会(SAGES)へ医療動画データ提供を開始 (2024.04.16)

「2024年1月にデータ利用契約を締結し、2024年3月にSSからSAGESへの初回のデータ提供を実施」

「これらのデータはSAGESが今後主催する手術支援AIコンペティションにおいて使用される予定で、AI技術の進化と手術技術の質の向上に寄与します」

船橋経済新聞

神戸市様への疾病リスク予測 AI を用いた勧奨通知サービス提供のお知らせ | 日本システム技術株式会社(2024.04.16)

https://www.jast.jp/cms/wp-content/uploads/2024/04/ir_notice20240416.pdf

「メディカルビックデータ「REZULT」を活用した「疾病リスク予測AI」 を開発し、本技術を用いた医療機関受診勧奨通知を神戸市へ提供」

「特定健診結果をもとにした生活習慣病の発症リスクを、通知対象者個人の情報に合わせた可変情報として掲載する通知デザインを作成し、通知発送に至りました」

日本システム技術株式会社 ニュースリリース

認知機能をチェック、インフルエンザを判定 AIで健康を守る時代へ | 日経クロストレンド (2024.04.18)

・エクサウィザーズ:認知機能検査アプリ
・デジリハ:ゲーミングリハビリ
・Ashirase:振動歩行サポート
・ポルメドテック:臓器移植用豚
・アイリス:インフルエンザAI判定
の紹介。

TRIPOD+AI – ヘルスケア研究におけるAI利用を反映する新ガイドライン | Medical AI Times (2024.04.17)

「TRIPOD+AIは、モデリング手法に関わらず、「AI予測モデルを開発・評価する研究報告を促進するための枠組みと報告基準」を提供するために開発された」

Medical AI Times

ガイドラインは

手術中の「助手」はAI 厚生労働省がスタートアップのシステム承認 - 日本経済新聞 (2024.04.18)

アナウトのEUREKA αが4月12日に承認。
https://anaut-surg.com/#product

国内で初めて外科医の視覚認識をリアルタイムに支援するプログラム医療機器「Eureka α」の薬事承認を取得 (2024.04.19)

一般的名称 : 手術用画像認識支援プログラム(新設)
販売名: 外科手術視覚支援プログラム Eureka α

「術者が通常確認するモニターとは異なるサブモニター上に疎性結合組織とよばれる線維性の構造物を強調表示することで外科医の視覚認識を支援」

アナウト株式会社 プレスリリース

副鼻腔乳頭腫や真珠腫性中耳炎をAIが画像診断?―Dr. 心拍の「デジタルヘルスUPDATE」(164) (2024.04.11)

慈恵医大耳鼻咽喉科教室の研究2篇の紹介。
CTによる真珠腫性中耳炎診断と内視鏡手術動画を用いた副鼻腔乳頭腫診断での人間vsAIの勝負。

共に総じてAIの方が高精度だが、一部人間ならば容易に判別できる症例で誤判断も。


・SaMD・DTx

MEDISOインタビュー記事 株式会社ヘッジホッグ・メドテック様 医療系ベンチャー・トータルサポートオフィス:MEDISO (2024.04.15)

https://mediso.mhlw.go.jp/topics/20240415-01/

片頭痛・PMSの治療用アプリの開発に取り組むヘッジホッグ・メドテック社川田CEOのインタビュー。

「出資を断られたら、「自らの事業の将来性が乏しいからだ」と考え落ち込んでしまいがちですが、VC側の社内事情のために断られた可能性も十分にありますので、深刻に受け止めすぎず、切り替えて次のVCにアプローチすることが重要です。」

MEDISO


・手術支援ロボット

手術支援ロボット「ダビンチSP」を用いた体の表面に傷がつかないがん手術を実施|国立がん研究センター (2024.04.15)

高難度症例である頭頸部の手術(中咽頭がん手術)を成功裏に実施。
今後は頭頸部領域、乳腺・婦人科領域、泌尿器、消化器などで実績を積み重ねる予定。

手術支援ロボット「hinotori™ サージカルロボットシステム」 胸部外科領域(呼吸器外科)への適応について承認を取得 | 株式会社メディカロイド (2024.04.17)

https://www.medicaroid.com/release/pdf/240417_ja.pdf

呼吸器はSaroaが注力している領域だったかと。着々と選択肢が増えてきている。

春日井市民病院で初のロボット手術 東海3県の公立病院で初導入:中日新聞Web (2024.04.20)

県内では2例目、東海3県の公立病院では初のHugo RAS。
価格2億3100万円。

宇都宮で「ロボメック」5月開催 LRT使ったロボット実験も 関係者が市長表敬しPR|下野新聞 SOON (2024.04.20)

「期間中はロボット工作教室、次世代型路面電車(LRT)を使った配送実験、ホンダへのテクニカルツアーなど地元感満載のイベントも予定されている」

下野新聞


・小児医療

先天性の難病の胎児をおなかの中で手術 阪大などのグループ | NHK 関西 NEWS WEB (2024.04.15)

昔この分野(胎児外科手術による脊髄髄膜瘤治療)の研究やっていました。ついに国内でも実施。術式の工夫を知りたい。


・トレーニング・教育

一次救命処置VRトレーニング 販売開始 | 積木製作 (2024.04.17)

カンボジアのサンライズジャパン病院との共同開発。

「現場をリアルに再現し、安全確認からCPR、AEDの使用といった手順を体験を通して学ぶ」

ワクワクする人生に!「Dr. Bala」の映画と本があなたのもとへ。4月25日発売開始 (2024.04.20)

かつて共同研究でお世話になった大村和弘先生の国際医療支援活動の記録。
・ドキュメンタリー映画「Dr.Bala」横浜国際映画祭にて5/5(日)に上映
・大村先生著「破天荒ドクター」4/25発売

(映画Dr.Balaには私もスポンサーとして制作協力しています)


・研究

医療データをセキュアに流通・活用可能なプラットフォームによる、データドリブンな次世代医療研究の推進 ~NTTライフサイエンス社によるJapan プレシジョン・メディシン プラットフォームTM提供開始~ (2024.04.15)

「本プラットフォームを活用することにより、機微なメディカルヘルスケアデータを外部に持ち出すことなく、安全で閉じられた環境(グローバルで実績があるTRE環境)において、許容された範囲内で利活用することを可能とします」

NTTグループ プレスリリース


・企業・マーケット

上海での第89回CMEFが世界の医療機器貿易を次のレベルに引き上げる (2024.04.16)

出展数5000社・来場者数20万人の超巨大展示会に。

医療用ロボットなども多数。

ジョンソンエンドジョンソン2024年1-3月期決算発表 (2024.04.16)

同じ題材で論調真逆
医療機器は好調なのか低調なのか

米J&Jが最終利益8200億円 1〜3月、医療機器が好調 - 日本経済新聞 (2024.04.17)

J&J、1─3月売上高が予想届かず 医療機器と主力薬の販売低調 | ニューズウィーク日本版 (2024.04.17)

中国、「国際消費品博覧会」で医療機器の「ブラックテクノロジー」が続々 | 東方新報 (2024.04.17)

メドトロニックのペースメーカーなど。
中国では超ハイテク技術を黑科技(ブラックテクノロジー)と言うそうです。日本の小説・アニメ由来だそう。正直あまり聞いたことないです。


・行政・規制

【内科系】うつ病磁気刺激療法、在宅ハイフローセラピーの評価拡充、治療用アプリに管理料:日経メディカル (2024.04.15)

2024診療報酬改定の内科手技・技術系のポイント。

新しい手技・技術に関連するところでは
・プログラム医療機器等指導管理料(90点)新設
・病変検出支援プログラム加算(60点)新設
・CT/MRI+超音波のフュージョンイメージング加算(200点)に肝悪性腫瘍RFAを追加
・在宅透析における遠隔モニタリング加算(115点)の対象見直し
・うつ病患者への経頭蓋磁気刺激療法点数引上げ(1200→2000点)
・早期AD患者へのレカネマブ投与判断検査新設

【外科系】肥満外科手術の対象拡大、大腿骨遠位骨切り術、人工呼吸の腹臥位療法の評価新設:日経メディカル (2024.04.16)

2024診療報酬改定の外科系手技・技術系のポイント。

新しい手技・技術に関連するところでは
・肥満外科(胃縮小術)の対象・術式拡大、施設基準緩和
・肺切除術や弁置換術でロボット支援手術が保険適用
・再製造単回使用医療機器使用加算を新設
・ロボットによる人工股関節置換術が保険適用
・ロボット等による腹腔鏡下膀胱悪性腫瘍手術の施設基準緩和
など。

公的データベースの仮名化情報利活用に向け議論を整理、今後「仮名化情報提供に向けた法制度」などの詳細を詰めていく—医療等情報2次利用WG | GemMed (2024.04.18)

健康・医療・介護情報利活用検討会 医療等情報の二次利用に関するワーキンググループ(4/17)で議論の整理。


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